遊戯王カードWiki - 《ヴォルカニック・バレット》

《ヴォルカニック・バレット/Volcanic Shell》 †

効果モンスター
星１/炎属性/炎族/攻 100/守   0
(1)：このカードが墓地に存在する場合、１ターンに１度、５００ＬＰを払って発動できる。
このカードが墓地に存在する場合、デッキから「ヴォルカニック・バレット」１体を手札に加える。

　FORCE OF THE BREAKERで登場した炎属性・炎族の下級モンスター。
　墓地に存在する場合、ライフコストを払い同名カードをサーチする起動効果を持つ。

　墓地にあれば500ライフで手札を１枚補充できるので、手札コストに最適なカードである。
　また、フィールドにセットすれば、補充の利く壁として使うこともできる。
　ライフコストこそ掛かるが、直接攻撃を受けるよりはいいだろう。
　変わった所では、カードを消費せずに《死霊騎士デスカリバー・ナイト》を除去したり、《光と闇の竜》のステータスを下げることも可能。

　１枚でも墓地へ送ることができれば、それが除外されない限り確実に３枚目まで揃えることができる。
　効果は１ターンに１度だが、同名カードのモンスター効果の発動は制限されないので、サーチした２枚目を墓地へ送れば即座に３枚目もサーチ可能。
　一方で複数枚ドローしてしまうと効果が活きないので、早めに効果を使ってしまうか、【やりくりターボ】等のデッキに戻すギミックを採用したい。
　《カードトレーダー》とは相性が良く、毎ターン１枚のアドバンテージを稼げる。

　《炎帝近衛兵》・《貪欲な壺》・《ダイガスタ・エメラル》といった墓地のカードをデッキに戻すことのできるカードと相性が良く、再び効果を使用してさらにアドバンテージを稼ぐことが可能。

　【ヴォルカニック】では《ファイヤー・エジェクション》・《ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン》・《ヴォルカニック・リムファイア》でデッキから墓地へ送ることができ、《ブレイズ・キャノン・マガジン》・《ヴォルカニック・トルーパー》の手札コストとして重要な役割を果たす。
　デッキから尽きた場合は《ヴォルカニック・インフェルノ》で戻すこともでき、３回以上の発動も見込める。
　【ジェムナイト】では、戦力の《ジェムナイト・マディラ》などの融合素材に使われることも多い。
　これらのデッキは《ダイガスタ・エメラル》等とも相性がよく、このカードの能力を最大限に発揮できる。
　その他にも、手札コストの需要が高いデッキなら採用を検討できる。
　特に【クイックダンディ】の様なデッキでは、単に手札コストとしてだけではなく、シンクロ召喚のレベル調整の役割も果たせる。

　このように、コンボでハンド・アドバンテージを稼ぐのに優れたカードだが、効果を繰り返し使うとライフコストがかさんでいくのが難点。
　１回当たり500と言っても、４回使えば2000と《神の警告》と同等の消費になるため、使い過ぎや他のカードとの兼ね合いに注意したい。

同様に手札コストとして使われる《サンダー・ドラゴン》と比較すると、以下の点が異なる。
1. サーチの際にライフコストが必要となる。
2. １度にサーチできる枚数は１枚のみ。
3. デッキ構築段階で必ずしも３枚投入しなくても機能させやすい。
4. 最大で３枚分の手札コストになる。
5. 下級モンスターであるため、いざという時の壁にセットでき、《ジャンク・シンクロン》等の蘇生範囲に入りやすい。

効果発動時に《Ｄ.Ｄ.クロウ》をチェーンされるなどして効果処理時に墓地にこのカードが存在しなくなった場合、サーチ効果は適用されない。

ストラクチャーデッキ－ソウルバーナー－再録時のテキストで「このカードが墓地に存在する場合」という文言が２回書かれているのは、この裁定を読み取れるようにするためである。
他のカードにおける「このカードが墓地に存在する場合に発動と処理ができる。」と同義であるが、発動という文字の重複を避ける為にこのような表現になっているのだろう。

「バレット(Bullet)」とは、英語で「弾丸」のこと（実際の発音は「ブレット」の方が近い）。
上記の通り《ブレイズ・キャノン》の弾丸となるからであろう。

英語名の「Shell」は「ショットシェル」から来ていると思われる。
詳しくは《シェルヴァレット・ドラゴン》を参照。

イラストは手足のついた虫のような姿のモンスターだが、口の形状などの特徴は《ヴォルカニック・ラット》と《ヴォルカニック・リボルバー》を除くヴォルカニックモンスターと共通する。
特に《ヴォルカニック・エッジ》や《ヴォルカニック・バックショット》、《ヴォルカニック・ロケット》にはこのカードと同じ色や形状の装甲が見られることから、それらのいわば幼生なのかもしれない。

原作・アニメにおいて―
アニメGXにおける「十代vsオブライエン」戦でオブライエンが使用。
《ブレイズ・キャノン》の弾丸として射出し《Ｅ・ＨＥＲＯフレイム・ウィングマン》を破壊しようとしたが、《融合解除》によって避けられてしまう。
しかし、続いて墓地で効果を発動して２体目をサーチし、次弾で《Ｅ・ＨＥＲＯバーストレディ》を破壊した。
「vsミスターＴ（オブライエンの父に擬態）」戦では、ミスターＴが永続魔法《ヴォルカニック・ウォール》の効果でデッキから墓地へ送っている。
どちらのデュエルでも、その後は《ファイヤー・ウォール》の墓地コストとして除外されている。

初期ライフ4000のアニメでは500のライフコストも厳しいのか、効果を発動する機会は少なかった。

アニメ版のイラストは炎の色と模様が少々異なっている。

アニメARC-Vの「遊矢vsクロウ」（２戦目）で遊矢が使用した通常魔法《カタストロフ・ドロー》のイラストに描かれている。

コナミのゲーム作品において―
DUEL TERMINALの第13弾では、隠しデッキ「ヴォルカニック・インフェルノ」に２枚投入されるようになった。
当然のことながら、３枚目を用意するのであれば新たにスキャンしなければならない。
攻撃モーションは《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》と似た、体全体に炎を纏い突撃するという攻撃力100とは思えない凝った演出がなされる。

デュエルリンクスでは《カードトレーダー》のような効果を持つスキル「スリカエ」があり、手札に加えた《ヴォルカニック・バレット》を別のカードに変換できたりもするため扱いやすくなっている。
2020年には、《ネオス・フュージョン》でこのカードと《Ｅ・ＨＥＲＯネオス》を墓地に落とし、《Ｅ・ＨＥＲＯブレイヴ・ネオス》を特殊召喚しつつ手札を補充するコンボを搭載した【バレットネオス】というデッキタイプも登場している。

また、デュエル開始時にこのカード２枚及び《ブレイズ・キャノン》、《ブレイズ・キャノン－トライデント》、《ヴォルカニック・デビル》をデッキに加えるスキル「ヴォルカニック・バーン・デッキ」が実装されている。
デッキは最低でも25枚となり重くなってしまうものの、これにより《ヴォルカニック・バレット》５枚体制というOCGでは取れない戦術を取ることができる。

↑