【炎星】 †
COSMO BLAZERで登場した「炎星」と名のついた炎属性・獣戦士族で統一されたモンスター群を中心としたビートダウンデッキ。
関わりの深い炎舞を駆使して除去やモンスターの展開を行い、デュエルを進める。
《炎舞−「天キ」/Fire Formation - Tenki》
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキからレベル4以下の獣戦士族モンスター1体を手札に加える事ができる。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの獣戦士族モンスターの攻撃力は100アップする。
《炎舞−「天枢」/Fire Formation - Tensu》
永続魔法
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分は通常召喚に加えて1度だけ、
自分メインフェイズに獣戦士族モンスター1体を召喚できる。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの獣戦士族モンスターの攻撃力は100アップする。
【3軸炎星】と【4軸炎星】について †
炎星モンスターはレベル3・4がほとんどであり、中心とする炎星のレベルに応じて大まかに【3軸炎星】と【4軸炎星】という2つの軸に分けられることになる。
レベル以外の点でも、この2つは採用されるカードの傾向が大きく異なる。
ただし、厳密に二分されているわけではなく、双方を組み合わせたデッキの構築も可能である。
例えば、【3軸炎星】を主力として、【4軸炎星】のカードで展開をサポートするといった柔軟性も求められる。
【3軸炎星】 †
レベル3の炎星を軸とした、【ランク3】とレベル6軸【シンクロ召喚】の複合デッキ。
《炎星師−チョウテン》と《立炎星−トウケイ》のコンボでアドバンテージを稼ぎつつ、シンクロ召喚・エクシーズ召喚に繋ぐ。
《炎星侯−ホウシン》はレベル3の炎星をリクルートできるため、そこからさらにアドバンテージを得られる。
さらに炎舞を組み合わせることで、1ターンの間に驚異的な枚数のアドバンテージを得ることも容易。
下準備が必要でメタが刺さりやすいという難点はあるが、コンボの組み方が多彩で突破力は極めて高い。
【4軸炎星】 †
レベル4の炎星を軸とした【ランク4】デッキ。
レベル8のシンクロ召喚も組み込むことはできるが、【3軸】と異なり必須ではない。
《微炎星−リュウシシン》で炎舞を稼ぎ、《暗炎星−ユウシ》や《勇炎星−エンショウ》で除去を行う。
《微炎星−リュウシシン》や《熱血獣士ウルフバーク》からの蘇生で、《魁炎星王−ソウコ》を筆頭とするランク4のエクシーズ召喚を狙う。
1ターンの間に稼げるアドバンテージは多くはないが、個々の炎星が安定した性能を持ち、メタカードが刺さりにくい、あるいはその被害が小さいため堅実な戦いができる。
その一方、爆発力には欠けるため、高速環境や特殊召喚による大量展開主体のデッキとは相性が悪いのでメタカードの効果的な活用が求められる。
―炎星モンスター
―炎星以外のモンスター
炎星をサーチする事は容易だが、1ターンに手札から出せる炎星には限りがある。
また炎舞にデッキスペースを割く必要があるため、採用するのは特に相性の良いモンスターに留めたい。
メタとして採用するモンスターやサイドデッキに用意するモンスターも、《エフェクト・ヴェーラー》等のフィールドに出さなくても効果を発揮できるもので固めたい。
メインデッキのモンスターのレベルが異なる関係上、【3軸】と【4軸】で採用するシンクロモンスター・エクシーズモンスターは異なりやすい。
【3軸】では、《炎星師−チョウテン》から《立炎星−トウケイ》を蘇生させてレベル6の獣戦士族シンクロモンスターをシンクロ召喚することが可能。
基本は展開の軸となる《炎星侯−ホウシン》をシンクロ召喚することになるが、それ以外も優秀なモンスターが揃っているので状況に応じて選択したい。
【4軸】では《熱血獣士ウルフバーク》で《孤炎星−ロシシン》を特殊召喚することができるが、その組み合わせでシンクロ召喚できるのが《クリムゾン・ブレーダー》のみである。
なお、レベルが基本的に関係しないリンクモンスターは構築にかかわらず採用可能。
―炎星モンスター
―炎星以外のモンスター
―炎舞
炎星は大半が炎舞に関する効果を持っており、炎舞は炎星をサポートするという密接な関係を持っている。
また、微弱ながらの全体強化効果もアタッカー、準アタッカーのラインの炎星には重要である。
【4軸】の場合は《微炎星−リュウシシン》が罠カードしかセットできないことと、炎舞をコストとして要求されること、凌ぐ相手ターンが多いことから、多めの採用が望ましい。
【3軸】の場合は炎星の多くが魔法カードをセットできるため、展開を補助する魔法カードの炎舞だけ採用すれば十分となる。
空いたスペースに他のカードを投入できるが、罠カードの炎舞をセットできる炎星も少なくないので、相手ターンを凌ぐ保険として少数採用するのも有効。
―炎舞以外の魔法・罠カード
このデッキは炎舞にデッキスペースを割く関係上、それ以外の魔法・罠カードに関しては必須カードを除いて最小限に留めたい。
戦術 †
【3軸炎星】の戦術 †
《炎星師−チョウテン》・《立炎星−トウケイ》・《速炎星−タイヒョウ》の3体を中心としてシンクロ召喚・エクシーズ召喚を繰り返し、アドバンテージを稼いでいく。
《炎舞−「天キ」》によるサーチや《炎舞−「天枢」》による追加召喚権も常に活用し、炎星の展開をサポートしていく。
相手のモンスターに対しては、《暗炎星−ユウシ》や《獣神ヴァルカン》の効果で対処していく。
前者は炎舞のサーチ効果も持っており、後者は除去と同時に炎舞の再利用を行うことができるため、除去を行うことがデッキの流れに対して大きな負担になることは少ない。
【4軸炎星】の戦術 †
《微炎星−リュウシシン》を主軸に毎ターン罠カードの炎舞をセットしていき、強化や耐性付与を活用してビートダウンを行う。
この動きに関しては主流となっている妨害手段のほとんどを受けないため、これだけでの制圧も充分に可能である。
反対にこれ以外の動きを行うと、腐らせていた妨害手段がそれらに一気に向けられるため注意が必要。
《微炎星−リュウシシン》でサーチした炎舞をもとに相手のカードを《暗炎星−ユウシ》・《勇炎星−エンショウ》で除去していくという動きは比較的リスクが小さい。
これら自身もサーチ効果があるので、成功すれば補充が効き、《炎舞−「天権」》で防御した場合でもサーチは無効にならない。
これらの炎星を状況に応じて《炎舞−「天キ」》でサーチし、《炎舞−「天枢」》で展開していく。
十分な炎舞がある場合や、耐性持ちなどに対しては《魁炎星王−ソウコ》のエクシーズ召喚を狙いたい。
《熱血獣士ウルフバーク》による蘇生からもエクシーズ召喚が狙えるため、単純な除去に対する持久力は高い。
《熱血獣士ウルフバーク》自体はかなり多くのメタカードが刺さるという欠点があるものの、炎舞を確保できていれば無力化されても高攻撃力のアタッカーとして動ける。
《微炎星−リュウシシン》の維持を優先させるほうが都合が良い場合もあるので、このカードでカバーできるからといって安易にエクシーズ召喚を多用するのは危険である。
反対に妨害手段が限られる相手であれば、序盤から積極的に利用する事で回転率の向上や素材が3体のエクシーズモンスターの展開が狙える。
相手が上級モンスターを中心としたデッキを使用していて、《孤炎星−ロシシン》を蘇生できる場合は相手の召喚行為を制限する《クリムゾン・ブレーダー》も積極的に出していきたい。
中盤以降は《微炎星−リュウシシン》の後半の効果による展開からエクシーズ召喚を行うのもよい。
その場合、強力な除去効果を持つ《間炎星−コウカンショウ》を特殊召喚しつつ、炎舞の再供給ラインを確保することも可能となる。
また《レッド・リゾネーター》や《炎王の急襲》などから《炎星侯−ホウシン》《こう炎星−リシュンキ》を積極的に出していき一気に制圧する事もできる。
《炎星仙−ワシンジン》でコストを踏み倒すことによって、《魁炎星王−ソウコ》のリクルート効果で大量のアドバンテージを稼ぐことができるようになる。
自ら《魁炎星王−ソウコ》を破壊できる《暗炎星−ユウシ》や蘇生効果を持つ《微炎星−リュウシシン》のコストも踏み倒せるので、1ターンに複数回《魁炎星王−ソウコ》を破壊することも可能。
これらのコンボカードのレベル・ランクの関係から、【4軸炎星】において最大限に効果を発揮できるだろう。
なお、《魁炎星王−ソウコ》のリクルート効果は炎星に限定されていないので、他の獣戦士族デッキのギミックを取り入れることもできる。
以下はそのコンボの例。
【十二獣炎星】 †
獣戦士族のサポートカードを共有でき、ランク4のエクシーズ召喚に長けた【十二獣】との混合構築。
詳細については【十二獣】を参照。
このデッキは炎星と炎舞が互いの弱点を補い合うため、どちらかを封じられても対応することが可能な柔軟性を持っている。
また、このカテゴリに属するモンスター群は非常に多様な効果を持ち合わせているため高い対応力を持ち、大抵のメタに対して対策を取ることが可能である。
当然【3軸】と【4軸】では弱点が異なるため、その対策も変化することに注意したい。
魔法カードを封じる《ナチュル・ビースト》や罠カードを封じる《ナチュル・パルキオン》等、こちらの炎舞の発動を妨害するタイプのカードは弱点になりうる。
しかしながら《暗炎星−ユウシ》のほか、《獣神ヴァルカン》や《魁炎星王−ソウコ》、《間炎星−コウカンショウ》等で対抗することが可能であるため、そこまでの脅威にはならないだろう。
また、大抵の魔法・罠カードであれば《勇炎星−エンショウ》による除去が可能であるが、《スキルドレイン》・《マクロコスモス》には対応しない。
《炎舞−「天セン」》などによるビートダウンで力押しできる場合もあるが、多くのモンスターが効果を使用できなくなるので注意。
《サイクロン》等の汎用除去が有効だが、相手からすればマストカウンターとなるため《炎舞−「天キ」》などにも刺さる《封魔の呪印》によるカウンターは念頭に置いておきたい。
炎星は除外とあまり縁のないカテゴリであるため、《王宮の鉄壁》で対策しつつメタを張るのも有効と言える。
また、フィールドのカードへの対応力が高い炎星だが、手札や墓地のモンスター効果への対処が難しいので、対策に《透破抜き》もサイドデッキへの投入候補となる。
特殊なところでは、《オーバースペック》や《No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ》にも弱い。
【炎星】は展開の過程でほぼ炎舞が発動されており、殆どの状況で全体強化状態、すなわちいつでも上記のカードが発動できるということである。
前者はフリーチェーンかつノーコストの罠カード、後者は様々なデッキに入りうる汎用性の高いモンスターであり、サイドチェンジ後のデュエルは常に脅威に晒される。
【3軸炎星】の弱点と対策 †
《炎星師−チョウテン》から多量のアドバンテージを確保できるので、防戦の際に多少ディスアドバンテージを負っても立て直しは容易である。
【3軸】での炎舞の主な役割は展開の補助をすることなので、《ハーピィの羽根帚》によって使用済みの炎舞をまとめて除去されてもさほど問題はない。
ただし防御の多くを罠カードに依存するので、1ターンキルに注意が必要になる。
大きな問題となるのは、展開の起点となる《炎星師−チョウテン》の効果を阻害されることであり、《エフェクト・ヴェーラー》や《D.D.クロウ》といった基本的なメタカードが弱点となる。
特に《連鎖除外》は致命傷になり得るため、非常に苦しい。
《炎舞−「天枢」》や《真炎の爆発》による展開で強引に攻めを継続することも可能ではあるが、《透破抜き》等によって対策しておくことが望ましい。
必須になる炎舞は魔法カードだけなので、特定のデッキにメタを張るスペースを作るのは比較的容易。
そのためサイドデッキの構築はメタを張ることに特化させても問題ないだろう。
【4軸炎星】の弱点と対策 †
【4軸】の場合、炎星のコストとして炎舞が要求されるため、《サイクロン》等で炎舞を破壊され続けると打つ手がなくなってしまう。
先んじて《微炎星−リュウシシン》を展開できれば、この点はあまり影響がないものの、これ自身を呼びこもうとした《炎舞−「天キ」》を止められると厳しい。
《ハーピィの羽根帚》によって炎舞をまとめて除去されるとディスアドバンテージが大きい上、リカバリーがかなり難しくなる。
起動効果持ちが多いため、《奈落の落とし穴》などに弱い。
《炎舞−「天権」》でカバーできるが、効果が無効になってしまう。
戦闘時の効果は通せるが、《炎舞−「天権」》自体のクセがそれなりに強い。
《炎舞−「玉衝」》を増やすか、《暗炎星−ユウシ》などの補助にもなる《禁じられた聖槍》を用いるといくらかカバーできる。
特殊召喚からエクシーズ召喚に繋ぐ事がほとんどであるため、《エフェクト・ヴェーラー》や《増殖するG》の影響も比較的大きい。
《微炎星−リュウシシン》のサーチ効果を主体とする場合、あまり大きな影響がなく、場合によっては腐らせる事すらできるのだが、これを突破され、《熱血獣士ウルフバーク》などの使用を余儀なくされると、確実に標的にされてしまう。
複数の炎舞罠カードが残っている状況であれば、モンスターは残るので強化された打点だけでもある程度は戦えるが、炎舞をコストにするタイプだとこれも厳しい。
上記魔法・罠除去への弱さも含め、《微炎星−リュウシシン》とそれ以外とでの性質差がはっきりしており、メタカードの刺さりやすさに関しては、これに依るところが大きい。
それでも墓地への依存性は極端に大きくないので、【3軸】に比べ除去に弱い代わりにメタに強いと言える。
ある程度のメタまでは自前で突破できるものの、罠炎舞がスペースを圧迫してしまうため、特定のデッキにメタを張るスペースを作るのが難しいことも弱点となっている。
第8期(2012年〜2014年) †
第9期(2014年〜2017年) †
第10期(2017年〜2020年) †
新マスタールールが施行され、エクストラデッキからモンスターを特殊召喚する場合、原則としてエクストラモンスターゾーンにしか出せなくなった。
これにより、シンクロモンスターやエクシーズモンスターを複数体展開するといった従来の動きはリンクモンスター無しでは行い難くなった。
第11期(2020年〜2023年) †
第12期(2023年〜) †
代表的なカード †
サンプルレシピ †
関連リンク †