情報アドバンテージ

 手札セットカードデッキ等の非公開情報の内容を知ることで得られるアドバンテージのこと。

 直接的なアドバンテージではないが、相手デッキや戦況を把握し効果的に対処できるようになることから、重要度は高い。
 自分から得るだけでなく、相手サーチカードやプレイングで間接的に得られる場合もある。
 極端な例では、デュエル開始時にデッキ枚数が見た目でも60枚近いカード量の場合、高確率で《隣の芝刈り》を採用した構築だろうと判断し得る。
 無論、情報を取得できてもそれに対抗する手段がなければ活かせないので、情報を得るためにカード・アドバンテージを消費するのは得策ではない。
 よって、ウイルス等で副次的に取得することが望ましい。

 情報アドバンテージをどれだけ活かせるかは、各自の知っているカードデッキの量に依存する部分も多い。
 特に、汎用性よりも専用のシナジーを重視したテーマデッキ等では、その特有の動きやカードを知っていなければマストカウンターは難しい。
 カード名や個別の効果はわかっても、相手がそれをどう使うかを読めなければ、最大限に活かすことはできなくなる。
 認知度・流行度の低い地雷デッキであればサイドデッキに対策がない場合も多く、その場での判断力が勝敗の重要な要素となる。

  • 一方で状況や戦術によってはあえて相手に中途半端に情報アドバンテージを与えることで動揺を誘うといったブラフ戦術もあり得る。
    • 例えば上記の例なら《トリオンの蟲惑魔》でこれ見よがしに手札に加えた《奈落の落とし穴》を意識させておいて、実際には《次元幽閉》を伏せるといったプレイングをすることで、当然《奈落の落とし穴》が伏せてあるものと考えた相手の油断を誘うことができる。
    • そうして騙すことに成功すれば、相手は同じ手に引っかかる事を警戒して動きづらくなる。中途半端に得た情報アドバンテージによって却って疑心暗鬼に陥り、何でもないような伏せカードや見え見えのブラフにも心理的に強く出られなくなり、さらにブラフを装って出した本命のカードにも引っ掛かりやすくなる。
    • また自身のデッキ内容と一件何の関係もなさそうなカードを見せることでデッキ内容を誤認させたり、また《オネスト》などの存在をチラつかせる事で攻撃を抑制するなど、「あえて公開した情報アドバンテージを盾に相手の心理を揺さぶる」戦術も考えられる。
  • 原作・アニメにおいて―
    原作・アニメでは相手が使用したカードの効果が知られていない場合が多く、それらが勝敗を左右する場面が多々あるため、情報アドバンテージは重要視される。
    闇マリクの《ラーの翼神竜》はその典型例であり、テキスト自分だけ読める古代神官文字で記載されていることを最大限に利用してデュエルを有利に運んでいた。
    《ラーの翼神竜》効果を警戒した海馬は、海馬コーポレーションの技術を駆使して《ラーの翼神竜》カードをスキャンしたり、「闇遊戯vs城之内vs海馬vs闇マリク」のバトルロイヤルで闇マリクに城之内をけしかけ、「城之内vs闇マリク」戦を介して《ラーの翼神竜》の情報を得ようとしていた。(なお、目論み通りこのデュエル《ラーの翼神竜》の全ての効果が明らかになった)
    逆に、お互い効果を知っている場合や相手に情報アドバンテージをとられた場合、それを逆手にとって反撃する場面も多い。
    また、ペガサス・絽場・カミューラ・鷹栖・シェリー(漫画版)・ハートランド(漫画版)など多くの登場人物がカードの効果以外の方法で情報アドバンテージを得ている。
    これらの行為には(作中でのルール上)反則に含まれるものもあるが、ペガサスは遊戯以外に敗れたことはなく、絽場は竜崎に完勝しているなど、情報アドバンテージの重要さが描写されている。
  • レアハンター戦では城之内がそのデッキ内容を闇遊戯に教えようとしたが、闇遊戯はその申し出を断っている。
    その後相手の使用したカードの傾向から、相手デッキタイプの推察を自力で成し得ている。
  • アニメVRAINSのGo鬼塚やブルーエンジェルは、Playmakerのスキル発動条件を知らなかった為に、Playmakerに「Storm Access」を使われ逆転を許している。
    Playmakerのデュエルを調べ上げたゴーストガールやブラッドシェパードは、「Storm Access」の発動条件を見抜き、Playmakerとのデュエルでは1ターンキルを狙う、Playmakerのライフポイントが1000以下になるが倒しきれない場合は攻撃しない、ライフポイントが1000以下にされたらPlaymakerのライフ回復させるなど「Storm Access」を使わせないように対策している。
    また、「財前葵/ブルーエンジェルvsバイラ」戦において、バイラは「ブルーエンジェルのデッキは今や有名になり過ぎている」と、【トリックスター】に対するメタ戦術を使っていた。
    「遊作/Playmaker vsリボルバー」(3戦目)では、リボルバーが《聖なるバリア −ミラーフォース−》を所持する事を把握していたPlaymakerがモンスター守備表示にした上で効果破壊耐性を付与させている。
    得た情報から実際の対策に繋げるという、情報アドバンテージの使い方としては実に良い例だったのだが、それを上回ったリボルバーのプレイングにより結局モンスターを全滅させられてしまった。
    リボルバーが作り上げたAI・パンドールは他の個体がデュエルで得た情報を共有しており、サポートAIとして複数のデュエルディスクを介してAiの【@イグニスター】のプレイングやカード効果を解析している。
  • 漫画OCGストラクチャーズの「尚磨vs王座」(2戦目)では、尚磨が初手で《増援》発動したのに対し、王座は手札にあった《灰流うらら》効果を使わなかった。
    ギャラリーの月子はこの行動を「尚磨のデッキ内容を見極めるため」と見ており、間接的な情報アドバンテージを重視したプレイングの一つと言える。
  • 一方で、得られたであろう情報アドバンテージが活かされないケースもある。
    アニメ5D'sでは龍亞がコンビニで立ち読みしていた雑誌にチーム・ラグナロクの使用する三極神の情報がテキスト付で小さく掲載されていたが、遊星達のDホイールのプラクティスが有る事を思い出した事でそれを確認していなかったのか、デュエルでは三極神自己再生効果に度肝を抜かれている。

関連リンク

非公開情報確認できる効果を持つカードは「ピーピング」を参照。

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