《ディメンション・アトラクター/Dimension Shifter》 †
効果モンスター(準制限カード)
星6/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2200
(1):自分・相手ターンに、自分の墓地にカードが存在しない場合、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
次のターンの終了時まで、墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
EXTRA PACK 2019で登場した闇属性・魔法使い族の上級モンスター。
自分墓地にカードが無い場合に手札の自身を墓地へ送る事で、次のターン終了時まで墓地へ送られるカードを除外する誘発即時効果を持つ。。
使い切りの《マクロコスモス》を合計2ターンの間適用するカードである。
墓地に関与するカード全てへの強烈なメタを、相手の先攻1ターン目を含めた好きなタイミングで発動できる特性はほとんどのデッキにとって脅威となる。
残存効果であるために除去や無効化を受けにくく、一度発動に成功すれば取り消す手段がほぼないのも《マクロコスモス》にはないメリットである。
反面、自分のデッキにも大きな負担を強いる2つの特性を持っており、採用できるデッキは限られる。
採用の際は、後述の欠点と折り合わせをどうつけるかが肝となるだろう。
まず1つ目が、「自分の墓地にカードが存在しない」という厳しい発動条件の存在。
最序盤、というより初手の手札5枚の時点で引けなければ、そのデュエル中は使うことができないと言ってもいい。
さらに、ステータスの低い上級モンスターという点と「コストとして自身を手札から墓地へ送る」という効果の特性から、手札で腐る可能性が極めて高い。
しかし、1ターンの間展開を強く妨害できる性能はその欠点を差し引いてもなお強力であるため、2枚目が手札事故の要因となるのを覚悟の上で、初手で引き込む確率を高めるために複数枚採用されるケースが多い。
ほぼ同じ役割を持つ《応戦するG》とは相互互換であり、あちらは効果を使えない場合でも腐ることがない代わりに発動条件がこのカード以上に厳しいので、環境を見てどちらを採用すべきか決めるとよいだろう。
自分のターンでも発動できるので先攻制圧用のカードとしても利用できるが、墓地にカードがあっては発動もままならず、発動したらしたで墓地が利用できなくなるので、墓地に一切依存しないデッキでなければこの用途で使うのは厳しい。
2つ目が、効果が2ターンの間持続し、途中で解除する手段がないこと。
「発動に成功しさえすれば2ターンの間ロックをかけ続け、誰にも止める手立てがない」と見ればメリットの側面もあるが、墓地利用の多いデッキにとってはデメリットとしての側面が大きい。
たとえば、相手ターンに発動した場合は次の自分のターンまで効果が及ぶため、自分も墓地利用ができなくなる。
このため、展開の過程で墓地に強く依存するデッキを自分が使っている場合、このカードの採用自体を見送った方がよい。
《妖精伝姫−シラユキ》等で発動条件を再び満たす手もあるが、このカードを採用できるのは墓地利用を軽視するデッキである以上、墓地が肥えることを前提とした効果とは相性が悪い。
その中で《烈風帝ライザー》を採用でき妨害と再利用を兼ねられる【ふわんだりぃず】は、このカードとのシナジーが強いデッキと言えるだろう。
《精霊獣使い レラ》の除外がメリットとなる【霊獣】や、《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》中心の【除外ビートダウン】とも相性の良い組み合わせとなる。
他に墓地を使わずに大量展開ができるデッキとなると少ないが、(ドラグマギミックを用いない場合の)【メタビート】のように、そもそも展開速度自体を犠牲にして妨害に特化する場合も採用候補となるか。
- 「アトラクター(attractor)」は英語で直訳すると「引き付けるもの」となる。
転じて「吸着体」「重力場」などを表し、宇宙に存在すると提唱されている巨大重力場「グレート・アトラクター」などで知られる。
- コナミのゲーム作品において―
マスターデュエルでは、同様に【ふわんだりぃず】で採用率が高かったためか、23/02/06で準制限カードに指定された。
更に24/12/06の改訂において同時期のOCGよりも厳しい制限カードに指定されている。
この時点での環境トップと言える【天盃龍】で採用が見られたためだろう。
関連カード †
―自分の墓地にカードが存在しない場合に発動する事ができるカード
このカードを使用する代表的なデッキ †
収録パック等 †
FAQ †
Q:《マクロコスモス》やこのカードの効果の適用中に、《アーティファクト−ロンギヌス》の『(3)』の『手札または自分フィールドのこのカードをリリースして発動できる。このターン、お互いにカードを除外できない』効果を発動できますか?
A:《マクロコスモス》やこのカードの効果が適用され、墓地へ送られるカードが除外される場合でも、《アーティファクト−ロンギヌス》の『(3)』の効果を発動できます。
その場合、効果を発動する際のコストとしてリリースされる《アーティファクト−ロンギヌス》は除外され、効果の適用以降、『このターン、お互いにカードを除外できない』効果が適用されます。
なお、このカードと《アーティファクト−ロンギヌス》の効果を同一ターン中に発動・適用した場合、そのターンは《アーティファクト−ロンギヌス》の効果によりカードを除外できなくなり、次のターンはこのカードの効果により墓地へ送られるカードは除外されることになります。(21/11/06)
Q:自分のこのカードの『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている状況で、自分フィールドに《カオスハンター》が表側表示で存在している場合、それぞれの効果はどのように適用されますか?
また、相手のこのカードの『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている状況で、自分のモンスターゾーンに《カオスハンター》が表側表示で存在する場合、それぞれの効果はどのように適用されますか?
A:自分の《カオスハンター》の効果が適用されている状況でも、自分の《マクロコスモス》の効果によって、自分および相手の墓地へ送られるカードは除外されます。
自分の《カオスハンター》の効果と相手のこのカードの効果が適用されている状況では、自分や相手の墓地へ送られるカードがこのカードによって除外されることはありません。
このカードの効果が適用されている状況では、いずれの墓地へ送られるカードも、このカードの効果によって除外されます。
したがって、このカードの効果を適用しているプレイヤーに『カードを除外できない』効果が適用された場合、このカードによってカードが除外されることはありません。(22/07/15)
Q:《宝玉獣 ルビー・カーバンクル》等が破壊された時に、《光の追放者》や《閃光の追放者》、《マクロコスモス》、《次元の裂け目》、このカードの効果が適用されている場合、永続魔法カード扱いとして魔法&罠ゾーンに置くことはできますか?
A:その場合でも、《宝玉獣 ルビー・カーバンクル》の効果を適用し、永続魔法カード扱いで魔法&罠ゾーンに置くことができます。効果を適用しない場合、《光の追放者》等の効果によって除外されます。(22/07/25)
Q:《マクロコスモス》やこのカードなどの『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている状況で、自分は手札の《電脳堺媛−瑞々》のモンスター効果を発動できますか?
A:発動はできます。
その処理時に『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている場合、『そのカードとは種類(モンスター・魔法・罠)が異なる「電脳堺」カード1枚をデッキから墓地へ送り』の処理によって墓地へ送るカードは墓地へは行かず除外されます。この処理によってカードを墓地へ送れていないため、『このカードを特殊召喚する』処理や、それ以降の処理を行わず、効果処理を完了します。ただし、その場合でも『このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない』については適用されます。(22/12/30)
Q:このカードや《マクロコスモス》の『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果や、《電脳堺狐−仙々》の『フィールドから墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果、《虹光の宣告者》の『お互いの手札・デッキから墓地へ送られるモンスターは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている状況で、《BF−無頼のヴァータ》の(2)の効果を発動し、レベル2の《BF−無頼のヴァータ》とレベル6の《BF−漆黒のエルフェン》を除外して《ブラックフェザー・ドラゴン》を特殊召喚できますか?
A:いずれの状況でも、《BF−無頼のヴァータ》の(2)の効果を発動できます。ただし、処理時に墓地へ送られる《BF−無頼のヴァータ》やデッキのモンスターが墓地へ行かずに除外された場合にはそこで処理を完了することになり、《ブラックフェザー・ドラゴン》を特殊召喚する処理は行われません。(22/12/30)
Q:自分が《ティアラメンツ・シェイレーン》の『(1):自分メインフェイズに発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、自分の手札からモンスター1体を選んで墓地へ送る。その後、自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る』効果を発動した時、相手がこのカードの『(1):自分の墓地にカードが存在しない場合、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。次のターンの終了時まで、墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果を発動しました。
この場合、処理はどのように行われますか?
A:《ティアラメンツ・シェイレーン》を自分の手札から特殊召喚し、自分は手札からモンスター1体を選び、そのモンスターが除外されます。モンスターが墓地へ送られませんでしたので、『自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る』処理は行われません。
テキストに記載されている順番に処理を行い、処理の適用に成功しなかった場合、そこで効果処理が完了することになります。(23/04/03)
Q:このカードや《マクロコスモス》・《次元の裂け目》などの『墓地へ送られるカード(モンスター)は墓地へは行かず除外される』効果によって、墓地へ送られる《悲劇のデスピアン》が除外された場合、その(1)の『このカードが効果で墓地へ送られた場合、または効果で除外された場合に発動できる』効果を発動できますか?
A:その《悲劇のデスピアン》は効果によって除外されたことになりますので、(1)の効果を発動できます。
(墓地へ送られる原因が戦闘破壊や効果のコストであったとしても、このカードや《マクロコスモス》・《次元の裂け目》の効果によって除外されるのであれば、効果で除外されたことになります。)
(23/07/15)
Q:《マクロコスモス》やこのカードなどの『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている状況で、《融合》を発動し、融合召喚することはできますか?
A:発動できます。
その場合、墓地へ送られる融合素材モンスターは除外されますが、エクストラデッキから融合モンスターを融合召喚する処理を行います。(24/03/23)
Q:このカード等の『墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される』効果が適用されている状況で、モンスターゾーンに表側表示で存在する「千年」モンスターか「ミレニアム」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、《石版の神殿》の『(2):自分フィールドの表側表示の、「千年」モンスターか「ミレニアム」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、墓地へ送らずに永続魔法カード扱いで自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く事ができる』効果を適用できますか?
A:適用できます。(24/05/02)
Q:相手の《ディメンション・アトラクター》・《マクロコスモス》・《次元の裂け目》などの『墓地へ送られるカード(モンスター)は墓地へは行かず除外される』効果によって、墓地へ送られる《デスピアン・クエリティス》が除外された場合、その(2)の『表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる』効果を発動できますか?
A:発動の条件は『相手の効果でフィールドから離れた』ですので、フィールドから離れた原因が相手の効果なのであれば発動できますが、そうでないのであれば発動できません。《ディメンション・アトラクター》・《マクロコスモス》・《次元の裂け目》の効果は考慮しません。
例として、自分の《デスピアン・クエリティス》が相手の発動した《サンダー・ボルト》によって破壊され除外された場合は発動できますが、自分の発動した《ブラック・ホール》によって破壊され除外された場合は発動できません。(24/07/12)
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