増殖(ぞうしょく)する(ジー)/Maxx "C"》

効果モンスター(準制限カード)
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手ターンに、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン中、以下の効果を適用する。
●相手がモンスターを特殊召喚する度に、自分は1枚ドローする。

 EXTRA PACK Volume 4で登場した地属性昆虫族下級モンスター
 手札から墓地へ送る事で、発動ターン中「相手特殊召喚に成功した時に自分ドローする」効果適用する誘発即時効果を持つ。

 トップクラスの汎用性を持つ手札誘発カード
 現環境においては特殊召喚を行わないデッキそのものが希少であるため、腐ることはほとんどない。
 特にリンク召喚シンクロ召喚エクシーズ召喚は、その性質上複数回の特殊召喚を経由することが多いため、これらを軸とするデッキに対して発動した場合には莫大なアドバンテージを見込める。
 無論、このカード発動したことで相手特殊召喚を控える可能性もあるが、「カード1枚消費で、このターン相手の展開を止められた」と考えれば、十分な仕事をしたと言える。
 非ターンプレイヤーも使える手札誘発なので、先攻ターン目の展開に対する後攻プレイヤーの数少ない対抗策となる。
 逆に先攻プレイヤー後攻の展開を抑止するためにも使えるので、メインデッキから搭載される事が多い。
 発動後の維持が不要な残存効果である点も扱いやすい。
 総じて非常に扱いやすい上に恩恵が莫大なので、環境レベルは勿論、大体のデッキでほぼ必須カードと化している。

 チェーンブロックを作る特殊召喚発動したカードの効果による特殊召喚)に対しては、その発動チェーンして発動することで最低でも1枚ドローが可能。
 ディスアドバンテージを負わずに相手特殊召喚を牽制できるので気軽に使える。
 一方で、分類されない効果リンク召喚などの条件による特殊召喚トリガードローするためには、相手がこれらの召喚宣言を行う前に予め発動しておく必要がある。
 そのため【ライゼオル】のような条件による特殊召喚を主力とするデッキに対しては打ちどころが難しく、ディスアドバンテージを覚悟でスタンバイフェイズ発動しておく、といったプレイングを行う事もある。

 単独では貧弱なモンスターを展開したり、自壊デメリットが付与されたりと、特殊召喚したモンスターを素材に使うことが前提のカードに対して発動できれば強い使い方ができる。
 相手に複数枚のドローを覚悟で展開を続けるか、フィールドにろくにカードを残せず展開手段を1枚無駄にして立ち止まるかという二択を強いることができ、どちらにしてもアドバンテージを奪いやすい。
 《高等紋章術》のような効果処理の中で2回に分けて特殊召喚を行うカードに対しては、ただチェーンするだけで1:2交換が取れるため特に強い。
 他のカードとのシナジーを考えず投入しても十分強いが、【昆虫族】では《応戦するG》サーチして毎ターン手札に握るプレイングも可能。
 墓地へ送られた後は《ジャンク・シンクロン》《デブリ・ドラゴン》蘇生する、《デビルドーザー》コストにするといった戦術もある。

 たいへん強力なカードだが、いくつか欠点もある。
 第1に、あまりにメジャーなカードゆえに大抵のデッキメタカードが搭載されており、止められやすい。
 特に《灰流うらら》《抹殺の指名者》《墓穴の指名者》は採用率が高い。
 同名カード1ターンに1度しか発動できず、1枚無効にすればそのターン中は《増殖するG》の脅威がない事が確定してしまうため、そのまま大量展開され敗北する事は多い。

 第2に、相手特殊召喚を一切躊躇わなかった場合、自分がいくらドローしても相手ターン中に決着がついてしまう可能性もある。
 特にバトルフェイズが行える後攻ターン目以降はこのリスクが大きい。
 このカード1枚で展開を止めるというよりは、このカードによるドロー《灰流うらら》《原始生命態ニビル》などの手札誘発を引き込み、2段・3段構えで展開を止めるようなデッキ構築が望まれる。
 耐えることさえできれば、返しのターンで膨大なハンド・アドバンテージに物を言わせて畳み掛けることもできる。

 第3に、このカード発動後、相手自分デッキ枚数以上の回数特殊召喚を行うと、デッキ切れで敗北してしまう。
 ドロー強制効果であり、相手特殊召喚を行ったら必ずドローしなければならないためである。
 今日のデュエルでは1ターンに数十回の特殊召喚ができるデッキも珍しくないどころか、《増殖するG》によるデッキ切れを明確な勝ちパターンの1つとするデッキすらあるため、よくある敗北パターンの1つとなっている。
 対処法としては第2の欠点と同じく、《増殖するG》でさらなる手札誘発を引き込み、適切なポイントで相手の展開を止める事が重要となる。

 展開系デッキのこのカードへの耐性を評価する上では、「特殊召喚2回以内でカード1枚分の妨害(フリーチェーン除去カウンター等)を構える『止まりどころ』を作れるか」が一つの判断基準となる。
 このカード相手発動された後に特殊召喚を2回行った場合、相手はこのカードの消費を差し引いて手札が1枚増えることになるが、1枚分の妨害を用意できればそれを打ち消してアドバンテージの損失を相殺できるためである。

  • 《黒光りするG》に続き登場した◯◯するGシリーズの2枚目。
    マスターガイド3では、「見るもおぞましいイラスト」と書かれている。
    イラストにはテレビ台とタンスや床との隙間に何十もの眼が光っている様子が描かれており、これらが全てゴキブリなのだと考えれば確かにおぞましいと言える。
    ちなみに確認できるのは全部で19匹。
  • 調整版とも言えるマルチャミーが登場した時点でユーザーの中にはこのカードの規制を予想した者も少なくはなかった。
    圧倒的な採用率を誇りながらもそのモチーフ故にグッズ展開も難しいこちらに対し、イラストにも愛らしさを感じられるマルチャミーの方を公式としても売り出したいのかもしれない。
  • おそらく、必ずドローしなければならない(ドローしないことは選べない)ということを明確にしようとしたのだろうが、逆に紛らわしさを助長したため戻されたのだろう。
  • 「増殖する」とあるが、実際に増えているのは自身ではなく手札である。
    しかしドロー効果によって2枚目、3枚目のこのカード(あるいは他の)を手札に引き込める可能性があるので、それを指して増殖なのかもしれない。
    ちなみに、原作の《増殖》に対応する攻撃力である。
  • 作中ではアゲハが「多くの手札誘発相手の行動を無効にするものだが、《増殖するG》は相手に決断を促すカード」「その時の対戦相手の状況や体調などでも判断が分かれやすい」と分析している。
    事実、尚磨は上記1戦目では展開を留まり、2戦目では意に介さずに展開を続ける真逆の対応を取っており、デュエリストのアドリブ力が問われるカードと言えよう。
  • 劇中では天道・ガイドさん・護武店長・ギャラリーが「増G」というOCGプレイヤーがよく使う略称を発言している。
  • 非常に有用なカードなのだが、モチーフがモチーフなだけに劇中ではライト月子からは「ゴキブリ嫌い! 私のデッキには絶対に入れないわ」と言われた他、白米はこのカードを食品衛生上の都合で【軍貫】に投入したくないことを語っていた。

関連カード

―類似効果

―名前関連

このカードを使用する代表的なデッキ

※ほとんどのデッキに入るが、特に他のカードとの連携が可能なデッキ

収録パック等

FAQ

Q:ドローチェーンブロックを作りますか?
A:いいえ、作りません。(11/09/17)

Q:特殊召喚の後に別の処理を挟むカード(例:《ディメンション・マジック》)の処理が解決される時、《増殖するG》の効果ドローするのは特殊召喚の直後・別の処理前ですか、それともその処理全体の解決直後ですか?
A:《ディメンション・マジック》効果によってモンスター特殊召喚し、その後相手フィールドモンスター破壊する効果処理を行った場合、その《ディメンション・マジック》効果処理が終了した時点でドローします。(11/09/17)

Q:このカード適用中に相手特殊召喚を行った場合、自分ドローの後で《カオスハンター》特殊召喚できますか?
A:はい、タイミングを逃すことなく《カオスハンター》特殊召喚できます。(13/03/30)

Q:このカード発動後、相手チェーン1で《ディメンション・マジック》発動しました。
  自分モンスター破壊された時、《機皇帝ワイゼル∞》特殊召喚できますか?
A:はい、特殊召喚できます。
  なお《機皇帝ワイゼル∞》を《増殖するG》でドローした場合であっても特殊召喚可能です。(12/11/28)

Q:このカード発動後、相手《高等紋章術》発動しました。
  どのタイミングで何枚ドローしますか?
A:紋章獣2体が特殊召喚されたタイミングでまず1枚ドローし、その後エクシーズ召喚を行いもう1枚ドローします。(16/04/27)

Q:上記の状況で《神の恵み》が存在する場合、回復するライフはいくらになりますか?
A:2回効果適用し、1000回復します。(16/04/27)

Q:《光天使スローネ》効果によって、《光天使スローネ》ドローした光天使特殊召喚されました。
  何枚ドローできますか?
A:《光天使スローネ》特殊召喚と、ドローした光天使特殊召喚は同時扱いではありません。
  このカードの効果適用されている場合、2枚ドローできます。(15/03/21)

Q:自分が、このモンスターが持つ効果発動しました。
  「相手自分フィールド上に《ヴォルカニック・クイーン》特殊召喚」した場合にドローはできますか?
A:はい、その場合でも特殊召喚を行ったのが相手なのでドローします。(11/09/23)

Q:プレイヤーAのフィールド上に《カラクリ小町 弐弐四》《メカ・ザウルス》が存在しています。
  この時、プレイヤーBが手札から《増殖するG》を発動しました。
  その後、Aが《カラクリ大将軍 無零怒》シンクロ召喚しました。
  Bのデッキの一番上カード《エフェクト・ヴェーラー》でした。
  Bはカードを1枚ドローしますが、この時ドローした《エフェクト・ヴェーラー》を、《カラクリ大将軍 無零怒》効果チェーンして発動できますか?
A:ご質問の場合、《カラクリ大将軍 無零怒》シンクロ召喚に成功した時点で、先にBがデッキからカードドローするため、《カラクリ大将軍 無零怒》効果発動した時点で、Bの手札には《エフェクト・ヴェーラー》が存在する事になります。
  したがって、《カラクリ大将軍 無零怒》モンスター効果の発動チェーンして《エフェクト・ヴェーラー》効果発動し、《カラクリ大将軍 無零怒》効果無効にできます。(12/04/09)

Q:このカード効果の発動無効になった場合、同じターンに2体目の《増殖するG》の効果発動できますか?
A:いいえ、発動できません。(14/08/10)

Q:プレイヤーAのフィールド上に《コトダマ》が存在しています。
  この時、プレイヤーBが手札から《増殖するG》を発動しました。
  その後、Aが《神殿を守る者》を2体同時に特殊召喚した場合プレイヤーBは《増殖するG》の効果ドローできますか?
  ドローできる場合、どのタイミングでドローしますか?
A:調整中。(16/03/24)


Tag: 《増殖するG》 効果モンスター モンスター 星2 地属性 昆虫族 攻500 守200

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