遊戯王カードWiki - 《冥帝エレボス》

《冥帝(めいてい)エレボス/Erebus the Underworld Monarch》 †

効果モンスター
星８/闇属性/アンデット族/攻2800/守1000
このカードはアドバンス召喚したモンスター１体をリリースしてアドバンス召喚できる。
(1)：このカードがアドバンス召喚に成功した場合に発動できる。
手札・デッキから「帝王」魔法・罠カード２種類を墓地へ送り、
相手の手札・フィールド・墓地の中からカード１枚を選んでデッキに戻す。
(2)：このカードが墓地にある場合、１ターンに１度、
自分・相手のメインフェイズに手札から「帝王」魔法・罠カード１枚を捨て、
自分の墓地の攻撃力２４００以上で守備力１０００のモンスター１体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

　ストラクチャーデッキR－真帝王降臨－で登場した闇属性・アンデット族の最上級モンスター。
　アドバンス召喚のリリースを軽減する効果外テキスト、アドバンス召喚に成功した場合に帝王２種類を墓地へ送って相手のカード１枚をデッキに戻す誘発効果、帝王を手札コストに特定ステータスのモンスターをサルベージする誘発即時効果を持つ。

　(1)の効果は相手の手札・フィールド・墓地を範囲とするデッキバウンス。
　除去だけでなく、状況に応じて墓地利用の阻害とハンデスができる。
　同時に帝王魔法・罠カード２種類を墓地へ送る必要があるが、(2)の効果への布石になる他、墓地で発動可能な《汎神の帝王》や《帝王の轟毅》に繋げたり、《真源の帝王》でデッキに戻して再発動へ備えつつドローに繋げたりと様々な活用法がある。

　(2)のサルベージ効果はお互いのターンに墓地で発動する。
　自身を含む帝が、帝王魔法・罠カードがある限り何度でも復活できる。
　この効果を使うためにも、手札コストや《おろかな埋葬》等で素早く墓地へ送るといいだろう。

　基本的には《天帝アイテール》同様、帝王魔法・罠カードが複数枚投入されたデッキでなければフィールドに出す意味がない、墓地発動系の最上級モンスターである。
　しかし、メインデッキに入り蘇生制限などのないアンデット族で最高攻撃力という点は注目できる。
　アドバンス召喚を制限する《アンデットワールド》をすりぬける他、《ピラミッド・タートル》で特殊召喚できるモンスターの中では最高の攻撃力を持つため、効果を無視してデッキに投入する事も考えられる。
　守備力が低く《ゴブリンゾンビ》でサーチできるため、上記のようなデメリットが少なく汎用性の高い帝王とセットで採用するのもいいだろう。
　この場合《連撃の帝王》と非常に相性が良く、《ゴブリンゾンビ》をリリースしてこのカードをサーチすることで毎ターン効果を使うことができる。
　アンデット族自体も展開力が高いため、リリースするモンスターには困らない。
　しかしアンデット族にそれらを入れるとなれば必然帝王の数も少なくなるため、墓地のこのカードをサルベージするための手札コストあるいは墓地へ送る帝王が無くなり途切れてしまう可能性がある。
　《真源の帝王》や《汎神の帝王》を使って補充を欠かさないようにしたい。

(1)は墓地へ送る及びデッキに戻す効果のはずだが、VJでは何故か除外すると説明されていた。
《氷結界の龍トリシューラ》のような効果と勘違いしたのだろうか。

先に登場していた《始源の帝王》に描かれていたモンスターと同じ姿をしているため、このカードが「始源の帝王」なのだろう。
《真帝王領域》で他の帝に跪かれているため、帝の上位に位置する存在だと思われる。
なお、上位の存在でありながらステータスは他の最上級帝と同じだが、ステータスが異なるといくつかの帝王に対応しなくなるので、この点は単純にサポートカードを共有させるための調整だろう。

「エレボス」はギリシャ神話に登場する神の一柱であり、原初の幽冥を神格化したもの。
名前は「地下世界」「暗黒界」を意味する。
夜の女神ニュクスの夫であり、その間にアイテール、カロン等の子供を設けている。
神ではあるがキャラクターとしての登場はほぼなく、死者が黄泉の国（ハデス）に入る際に通る暗黒界という「場所」としての扱いが多い。

原作・アニメにおいて―
漫画ARC-Vの「沢渡vsファントム（遊矢＆ユート）」戦において沢渡が使用。
《ダーク・アドバンス》によってアドバンス召喚扱いで蘇生した《魔帝アングマール》をリリースしてアドバンス召喚した。
効果でデッキから《帝王の凍気》と《帝王の溶撃》を墓地へ送って《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》をバウンスし、更に《帝王の凍気》の墓地効果へと繋げている。
その後、アクション魔法《伏魔殿の螺暈崇(らんす)》により強化と貫通効果を付与して《ダーク・ガントレット》を戦闘破壊した。
しかし、最終的にはアクション魔法《伏魔殿の合わせ札I》と《伏魔殿の合わせ札II》によって強化された《オッドアイズ・ファントム・ドラゴン》に戦闘破壊された。

ARC-V 最強デュエリスト遊矢！！の「遊矢vsミカド京士」戦においてミカドが使用。
《連撃の帝王》と《帝王の烈旋》の効果で遊矢の《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》と自身の《冥帝従騎エイドス》をリリースしアドバンス召喚した。
この時、足元にミカドがいる構図の関係からかいわゆる空気イス状態で登場している。
《真帝王領域》の効果を受けて攻撃力アップした時の攻撃名は「冥王掌底撃(ハーデスバームストライク)」。