【時械神】 †
戦闘を介した大規模な除去とバーンを得意とする時械神を中心とした低速のバーンデッキ。
時械神は往復1ターンしかフィールドに留まることができず攻撃力も0であるが、戦闘ダメージを受けず破壊もされない強固な耐性とアドバンテージ差を覆す豪快な固有効果を持っており、積極的に戦闘を行い盤面を荒らしながら戦う。
時械神共通の耐性によって生半可な除去は受け付けず、固有の効果を使用する条件も「戦闘を行う」だけであるため、ターン毎に戻っていく時械神を代わるがわる出し続けるだけで十分に戦える。
ゆえに、初心者が扱うのに向いたデッキでもある。
《時械巫女/Time Maiden》
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):「時械神」モンスターをアドバンス召喚する場合、
このカードは2体分のリリースにできる。
(3):このカードをリリースして発動できる。
デッキから攻撃力0の「時械神」モンスター1体を手札に加える。
(4):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから攻撃力0の「時械神」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果を発動するターン、自分はこの効果以外ではモンスターを特殊召喚できない。
時械神は全てレベル10の天使族に統一されており、《時械神サンダイオン》と《究極時械神セフィロン》以外はステータスが共に0である。
また《究極時械神セフィロン》以外は以下の共通する召喚制限・分類されない効果・永続効果・誘発効果2つを持つ。
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードは戦闘・効果では破壊されず、
このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。
(固有効果)。
(X):自分スタンバイフェイズに発動する。
このカードを持ち主のデッキに戻す。
《時械神サンダイオン》や《時械神メタイオン》は共通効果の一部が異なる他、一部の時械神は戦闘時以外の固有効果を持つものも存在する。
通常のリクルートはできないものの、専用サポートの《時械巫女》の存在と(1)の効果によりフィールドに出すことは難しくない。
更に(2)の効果により除去にも比較的強く、返しの相手ターンでは優れた壁にもなるが、デッキに戻るデメリットにより場持ちは非常に悪い。
また、各自の効果による召喚のみに展開を頼ると基本的に1ターンに1体しかモンスターが出せないため展開力も芳しくない。
状況に応じた各自の固有効果で如何にアドバンテージを確保するか、各種サポートカードで上記の難点を如何に克服するかが鍵となる。
―共通効果を持つ10体の時械神
大別すると固有効果によって以下の3グループに分ける事ができる。
―上記10体以外の時械神、及び関連するモンスター
―時械神と相性が良いモンスター
―《時械巫女》と相性が良いモンスター
―それ以外
エクストラデッキにそこまで依存しないため、 《浮幽さくら》や《百万喰らいのグラットン》に枠を割くのも良いだろう。
カテゴリの名を持つモンスターに《時械神祖ヴルガータ》がいるが、総合的に考えると採用は難しい。
―融合モンスター
―エクシーズモンスター
時械神を利用できるランク10(及びそこから派生するモンスター)が中心となる。
―リンクモンスター
―時械神に関連したカード
墓地の時械神1体をデッキに戻すことで《虚無械アイン》⇒《無限械アイン・ソフ》⇒《無限光アイン・ソフ・オウル》と繋がっていく。
ただ、《虚無械アイン》から《無限光アイン・ソフ・オウル》に持っていくには最低でも4ターンと墓地の時械神2体が必要となる。
後者2枚は表側表示の前のカードを墓地へ送る発動条件故に手札に来ると事故になってしまうため、採用枚数はよく考えたい。
なお、後に行くほどカードの破壊耐性が強化されるため場持ちは徐々に良くなっていく。
―展開サポート
課題である展開力に欠ける点をこれらのカードで補いたい。
―展開を抑制するカード
上記とは逆に「展開が元々苦手ならばお互いの展開を抑制しても自分のへの影響は小さい」という視点で相性が良い。
―上記以外で相性の良いカード
戦術 †
状況に応じて必要な時械神をフィールドに出して各自の固有効果で戦況を有利にしていく。
基本はフィールドや自分のライフに影響されず相手のライフを確実に減らしていける《時械神ミチオン》・《時械神サンダイオン》・《時械神ラフィオン》が中心になりやすい。
(ただし《時械神サンダイオン》は《時械巫女》によるサーチ・リクルートに対応しないため意図的に用意するのがやや難しい。)
相手のフィールド・墓地にカードが溜まっていった場合は《時械神メタイオン》・《時械神ガブリオン》・《時械神ラツィオン》等で確実にリセットしたい。
《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》、または《時械神ラフィオン》と《脆刃の剣》、壊獣を絡めた1ターンキルで短期戦に持ち込むか、防御札を多用して長期戦に持ち込むかははっきりと決めておきたい。
このデッキは先攻1ターン目では殆どやる事がないためジャンケンに勝ったらなるべく後攻を選択したい。
もっとも、相手の先攻1ターン目で制圧の布陣を作られて何もできないまま敗北するという事も起こり得るため、罠カードや妨害カードを多めに採用した場合は先攻の選択も検討できる。
逆に《ダイナレスラー・パンクラトプス》や《ライトニング・ストーム》などの後攻初手で機能するカードを複数投入し、後攻に特化する構築を組むのも面白い。
【時械神バーン】 †
【フルバーン】や【チェーンバーン】等のバーンデッキに一部の時械神と《時械巫女》を出張させた構築。
基本的にはライフ・アドバンテージの獲得を目的とした4体の時械神が候補だが、手札交換を頻繁に行う場合は往復で2000バーンを与えられる《時械神ラツィオン》も候補となる。
【時械Sin】 †
基本的に攻撃力が0でパンチ力に欠ける時械神の欠点を高打点のSinを採用することで補った構築。
苦手とする《スキルドレイン》適用下でも打点負けしづらくなり、さらに同じレベル10の《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》を採用することでランク10エクシーズモンスターに繋ぐといった動きも可能。
【壊獣時械神】 †
こちらはSinの代わりに壊獣を採用した構築。
もともと壊獣自体《時械神メタイオン》、《時械神ラフィオン》と相性が良く、セットで採用する意義は大きい。
上記のSinに加え【壊獣列車】の要素も取り入れた構築に仕立ててみるのも良いだろう。
【ヌメロン壊獣時械神】 †
上記のデッキに【ヌメロン】を採用した構築。
時械神の弱点である先行時やることがない点と決定打にかける点を【ヌメロン】で補った構築。
通常召喚主体の時械神と特殊召喚主体の【ヌメロン】なのでお互いがお互いの邪魔をしない。
何と言っても展開力がほとんどなく、相手の展開を途中で妨害する力がないのが最大の弱点となる。
相手フィールドの状態やお互いのライフ差を考慮しない場合、1ターンに1体の時械神だけで勝利するには自分のバトルフェイズを最低でも3ターンは行わなければならない。
現在ではこの速度は速いとは言い難く、モンスターの展開数も非常に少ないため何らかの方法で攻略されると相手の大量展開から一気にライフが消し飛ぶ事も起こり得る。
召喚そのものを無効にする、破壊以外の除去、効果の無効化など攻略手段は多いので、時械神の壁としての性能も機能すればラッキー程度に思っておいても良いくらいである。
特に《ABC−ドラゴン・バスター》の様なフリーチェーンで継続的に時械神を除去できるモンスターは1体居座るだけでもデッキの動きが非常に鈍る。
個別のカードで見ると、《連鎖除外》は基本的にデッキに戻る時械神に対して刺さりやすく、殆どの時械神に加えて《時械巫女》も対象となる点でも厳しい。
永続的に効果を無効化してくる《スキルドレイン》や、永続的に攻撃を防いでくる《レベル制限B地区》等のロックパーツも苦手。
《底なし落とし穴》のような裏側守備表示の状態にした上で表示形式変更まで封じられる効果だと後続の展開まで止められる可能性が高くなる。
《時械巫女》の登場で多少マシにはなったが、召喚メタの《フューチャー・ヴィジョン》も非常に苦手であり、何もできずにスタンバイフェイズにはデッキにバウンスしてしまう。
そのためこのフィールド魔法が採用されやすい【フォーチュンレディ】、【セルフ・バウンス】などは非常に相性が悪い。
代表的なカード †
関連リンク †