《一撃必殺!居合いドロー/Slash Draw》 †
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
相手フィールドのカードの数だけ自分のデッキの上からカードを墓地へ送り、
その後自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「一撃必殺!居合いドロー」だった場合、
それを墓地へ送り、フィールドのカードを全て破壊する。
その後、この効果で破壊され墓地へ送られたカードの数×2000ダメージを相手に与える。
違った場合、自分はこの効果でデッキから墓地へ送ったカードの数だけ、
自分の墓地のカードを選んでデッキに戻す。
COLLECTORS PACK 2018で登場した通常魔法。
相手フィールドのカードの数だけデッキトップからカードを墓地へ送った後に1枚ドローし、それが同名カードならば全体除去とバーン、それ以外なら墓地のカードをデッキに戻す効果を持つ。
同名カードのドローに成功すれば、全体除去とそれに応じた効果ダメージが発生する。
効果ダメージの数値は破壊して墓地へ送ったカード1枚につき2000と非常に高く、4枚を破壊し墓地へ送るだけで1ターンキルとなる。
墓地へ送ったカードの数はお互いのフィールドを参照するため、相手がカードをほとんど出さなかった場合や破壊耐性を付与していた場合でも、自分でカードを用意して4枚以上破壊できる状況を作るのは容易。
威力の関係上、同名カードを引けた場合は余程の場合でないかぎり勝利できるので、自分のカードを大量に破壊してしまうことのディスアドバンテージは考えずに済む。
しかし、デッキの上からカードを墓地へ送った後にドローするので、デッキトップから何枚目に同名カードがあるか把握できなければほぼ確実に失敗する。
一応、デッキトップに同名カードを置いてから《カード・アドバンス》や《魔導書整理》で移動させるという手があるが、相手のカードの数が操作できるカードの枚数以下でなければならない。
【森羅】や【ディフォーマー】など、デッキの順番を操作する戦術を含むデッキで採用するのが有効だろうか。
《D−HERO ドミネイトガイ》ならデッキトップを5枚操作しつつ、破壊されても3体のD−HEROを展開できるので、1ターンキルも狙える。
アダマシアはチューナー3種類とシンクロモンスター3種類がデッキトップから5枚をデッキの一番下に任意の順序で並べる効果を持つ。
めくった5枚の中にこのカードがあれば、《天変地異》でひっくり返すことでデッキトップから5枚以内の任意の位置に置ける。
あるいは特化させてそれらの効果を1ターンで全て使い、デッキ圧縮手段なども併用して1ターンでデッキ全ての並びを把握し、このカードを確実に使うことも狙える。
ドローに失敗した場合はドローしたカードはそのままに、デッキから墓地へ送った枚数分墓地のカードをデッキに戻すことになるため、実質1枚のディスアドバンテージが残るだけとなる。
しかし、戻すカードは任意で選べるので、墓地にカードがある状態で発動すれば、特定のカードを墓地に残す・デッキに戻すことができる。
むしろ、1ターンキルは成功したらラッキー程度の運用を前提とし、1枚の消費で墓地肥やしとカードの再利用ができることに主眼を置いて採用すれば、同名カードがデッキに無いと分かっている状況でも問題にはならないとも言える。
デッキから墓地へ送るのは効果であるため、シャドールなどの効果のトリガーとなる。
【森羅】の場合はこちらの処理とも相性が良く、《森羅の実張り ピース》等をデッキに戻しつつ、それらの効果で蘇生したいモンスターを墓地へ送る事ができる。
ただし、墓地の枚数自体は(このカードの分を除いて)手札コスト1枚分しか増えず、相手フィールドのカードに依存するため安定性には欠ける。
複数積みしないと真価が発揮できないこと、固有サーチ手段がないこと、《灰流うらら》で無効化されることには注意。
手札コストがあるため効果無効化で2:1交換になることに加え、確率が数%とは言え一撃で勝利するリスクを考えると、明らかに1ターンキル狙いではない場合でも相手がこれを止めてくる可能性は高い。
- 「居合い(居合)」とは、抜刀術とも言い、鞘に収まった日本刀を抜く動きで(敵の動きを躱しつつ)斬り付け敵を仕留める動き、またはその技術で構成された武術のこと。
このカードの場合、アニメで見られる左腕のデュエルディスクからカードをドローする動きを刀を抜く動作に見立て、一撃必殺という居合いの性質を1ターンキルと結び付けているのだろう。
- 一角は、このカードによる1ターンキルを成立させるために、ノース校に伝わる自らの魂と引き換えにドローパワーを強化する「死神のカード」と契約を交わしており、その力の宿った右腕でドローすることで効果を成功させた。
2人のデュエルを観戦していた剣山と万丈目は「運任せのデッキ」「自分の魂を犠牲にしてまで勝利が欲しいのか」と非難するが、対戦相手の十代だけは唯一デッキに込められた「対戦相手をワクワクさせたいという思い」に気づいた。
コンボが決まった事さえ一度もないという一角はドローに恵まれた十代に恨みをぶつけるが、そんな一角に対し十代は「デッキは信じれば応えてくれる」とアドバイスをする。
それを聞いた一角は、自分がどんな想いを込めてデッキを組んだのかを思い出す。
デッキを信じることに決めた一角は2度目の発動においてデュエルディスクを右腕に付け替え、力の宿っていない左手でドローを行い見事成功、最終的にはデュエルに敗れはしたものの満足した表情のまま倒れた。
- 一角がドローに成功した際に「ありがとう、俺のデッキ」と感謝の言葉を投げかけるシーンが印象的であり、この台詞が彼の代名詞となっている。
なおこれを意識したかは不明だが、後の「十代vsダークネス」戦(178話)にて、奇しくも十代が一角と同じ場所で同様の台詞を述べている。
- ファンデッキの在り方やデッキとの絆を全面的にテーマとしたこの放送回は、アニメGX内でも評価の高いエピソードである。
このカードがOCG化された2018年当時では、アニメGXにおいてストーリーに絡まないゲストキャラクターのカードがOCG化されることは殆どない状況であった。
僅かにOCG化されていたものも既存のカテゴリ・カードのサポートになるものばかりであり、それを除くとこのカードが初となることも、この人気を裏付けていると言えるだろう。
- アニメでは発動した《一撃必殺!居合いドロー》自体は勘定に含めていなかったが、これらの作品では《一撃必殺!居合いドロー》も枚数に含まれるため、フィールドに他のカードがなくても発動可能である。
- なお、ゲーム作品には橘一角が登場しないため、同じくドローに関するエピソードを持つ大山平が主に使用する。
関連カード †
―類似効果
―名前関連
このカードを使用する代表的なデッキ †
収録パック等 †
FAQ †
(1)の効果について †
Q:「自分の墓地のカードを選んでデッキに戻す」処理でエクストラデッキにカードを戻すことはできますか?
A:はい、可能です。(18/05/18)
Q:フィールドに《王家の眠る谷−ネクロバレー》が存在する場合、《一撃必殺!居合いドロー》の発動と効果の処理は行えますか?
A:ご質問の場合でも、《一撃必殺!居合いドロー》を発動することはでき、『相手フィールドのカードの数だけ自分のデッキの上からカードを墓地へ送り、その後自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する』処理は行います。
『それが「一撃必殺!居合いドロー」だった場合〜』は通常通りに処理を行い、『違った場合〜』は処理を行いません。(20/10/23)
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