チェーン †
チェーン/Chain(公式用語) †
公式ルールブック解説 †
チェーンとは?
「チェーン」とは、魔法や罠カード等の応酬をスムーズに解決するためのシステムで、1枚のカードの発動に対応して別のカードを発動させる行為の事を言います。
カードが効果を発動した時、相手プレイヤーはそれに対して、必ずチェーンするチャンスを与えられます。
ここで相手がチェーンするかどうかを確認せずに、処理を進めてしまわないように注意してください。
相手がチェーンをした場合、今度は自分がチェーンをする事が可能になります。
相手がチェーンしなかった場合は、自分のカードを自分自身でチェーンする事も可能です。
こうしてチェーンは可能な限り積み重ねる事ができ、お互いにチェーンをしなくなった時、最後にチェーン発動されたカードから順に効果の処理をしていきます。
チェーンのしくみ
▲ | | [チェーン終了] | | 処理順番 |
| ≡ | |
| | | [チェーン4] チェーン3に対応して使用した、 スペルスピード2・3のカード | | | |
| | | [チェーン3] チェーン2に対応して使用した、 スペルスピード2・3のカード | | | |
| | | [チェーン2] チェーン1に対応して使用した、 スペルスピード2・3のカード | | | |
発動順番 | | [チェーン1] 最初に使用した、 スペルスピード1・2のカード | | ▼ |
チェーンは上図のように、最初に発動したカードを「チェーン1」とし、チェーン発動するごとにチェーン2、3…とチェーンブロックが積み上げられていきます。
チェーン発動が終了すると効果の処理に入り、最後に発動したチェーンから順に効果の処理を行っていきます。
チェーンの例
[例]プレイヤーAが《サイクロン》を使用したのに対応し、プレイヤーBが伏せてあった《マジック・ジャマー》を発動。
さらにプレイヤーAが対応し、《盗賊の七つ道具》を発動しました。
―この場合、チェーンは以下のように積まれます。―
まず、チェーン3の《盗賊の七つ道具》を最初に処理し、《マジック・ジャマー》の発動が無効になります。
次にチェーン2の《マジック・ジャマー》の処理ですが、先の《盗賊の七つ道具》の効果で不発に終わりました。
したがって《マジック・ジャマー》の効果で無効にされるはずだった、チェーン1の《サイクロン》の効果は無事処理され、最初の目的通り、フィールドの魔法・罠カード1枚が破壊されました。
■効果の発動と基本的なチェーンの仕方について
効果(カード)を発動した場合、その効果を発動したプレイヤーは、必ず相手プレイヤーにチェーンするか・しないかを確認する必要があります。
この時点では発動した効果の処理は行いません。
お互いに“チェーンをしない”としてから効果の処理を開始します。
なお、「モンスターの各種召喚」「各フェイズの開始や終了の宣言」等は効果(カード)の発動ではないので、これに対してチェーンする事はできません。
(公式ルールブック マスタールール(2020年4月1日改訂版)対応 バージョン1.0 より引用)
説明 †
端的に言えば、チェーンとは「カード・効果の発動にさらに別のカード・効果の発動を重ねる」事である。
「チェーンブロックを作る効果」のみが「チェーンブロックを作る効果」に対しチェーンでき、チェーンされる。
チェーンブロックを作らない効果や、そもそも効果でない召喚やコストを払う行為がチェーンしたりされたりすることはない。
ルールブックの記述からは漏れているが、永続効果も「発動」を伴わないためチェーンは不可能である。
チェーン処理後の墓地送りについて †
通常魔法・速攻魔法・通常罠等は、効果処理が終了し使用済みになった時点でルールによって墓地送りになる。
しかし、チェーン処理が起きたときには、その一連のチェーンが全て終了するまで墓地送りにはならず、全て終了してからルールによって全て同時に墓地へ送られる。
つまり、チェーン処理の最中は魔法&罠ゾーンにこれらの使用済みカードは存在し続けていることになる。
チェーンを組む順番 †
優先権とチェーンの組み方 †
優先権が移らない行動の直後にターンプレイヤーは優先権を行使してクイックエフェクトを発動することができる。
カードの発動及び効果の発動、あるいは優先権の放棄をした後は、優先権は相手に移り相手がクイックエフェクトを発動するかどうかを選択することができる。
相手プレイヤーが何か発動、あるいは優先権の放棄をした後、改めてターンプレイヤーはクイックエフェクトを発動することができる。
お互いが優先権を放棄した場合、チェーンが組まれていればチェーン処理、なければターンプレイヤーがフェイズの移動等をすることができる。
相手に確認せずにクイックエフェクトを連続で発動した場合、巻き戻しをしなければならないことがある。
これらについて、詳しくは「優先権」を参照。
複数の誘発効果が同時に発動した場合、チェーンを組んで処理することになる。
一時的にスペルスピードは無視される。
その際、チェーンブロックを積む優先順位が存在し、
- ターンプレイヤーの強制発動する誘発効果
- 非ターンプレイヤーの強制発動する誘発効果
- ターンプレイヤーの任意発動できる誘発効果
- 非ターンプレイヤーの任意発動できる誘発効果
の順序で積む。
更に同じ優先順位の誘発効果が複数あった場合、任意の順番でチェーンに積むことができる。
備考 †
- このため、無効にされたくない効果がある場合はチェーンの下に積むのが望ましい。
- 「チェーンに乗る」という表現が用いられることがあるが、これは「チェーンブロックを作る」とほぼ同様の意味である。
同様に「チェーンに乗らない」は「チェーンブロックを作らない」とほぼ同様の意味を持つ。
「チェーンを組む」という意味では、「チェーンを積む」や「チェーンに乗せる」という言葉が使われる。
MASTER GUIDE3や一時期の遊戯王OCG事務局のFAQでも利用されていたが、現在の公式FAQでは「チェーンに乗る」という表現は使用されていない。
- 元ネタはM&Wそのものと同じくMagic: the Gatheringの初期に存在した「連鎖/Chain」と見て間違いないだろう。
現在のMtGでは「スタック/Stack」と呼ばれており、OCGと異なり効果解決の途中で別のカードを発動することができるが、発売当初のルールではひとたび解決に入ったら別の効果を発動できなかった。
この「発動し解決を待つ効果が積み重なっていく概念上の場所」を指すかつての公式用語が「連鎖/Chain」である。
- アニメARC-Vにおいて舞網市のデュエルスクールの看板に、「チェーンデュエルスクール」が存在する。
《連鎖爆撃》のイラストと共に、「不運なデュエルの連鎖に巻き込まれていく…」と書かれている。
- アニメVRAINSでの「遊作/Playmaker vs別所エマ/ゴーストガール」戦はチェーンの応酬が多いデュエルである。
モンスター効果のみでチェーン3まで発生した場面で、このデュエルを観戦していた鳩(アバター名不明)は「複雑すぎて目が回る」と困惑していたが、一方で山本/カエル(アバター名不明)からは「玄人好みの素晴らしいもの」「尋常なレベルを超えている」と称賛された。
- コナミのゲーム作品において―
ゲームでは誘発効果のチェーンの優先順位があらかじめ決められており、プレイヤーが順番を選ぶことはできない。
また、デュエルリンクスなど一部の作品ではフリーチェーンに対する制限が厳しい仕様となっている(例えば《強欲な瓶》2枚でチェーン数を稼ぐようなプレイが不可能)。
- マスターデュエルではチェーン数の上限が16に設定されており、それ以上のチェーンブロックを積んだ場合、一度最初のチェーン処理を終えた後で改めてチェーン処理が発生する仕組みになっている。
チェーンの数に関連するカードに関してはチェーンカードを参照。
※括弧内はチェーンできないカードの種類が限定されるものを指す。
―相手のみチェーンできないカード
―お互いにチェーンできないカード
―フィールドに存在する限り
―効果を発動したターン
関連リンク †
C/Iron Chain(カテゴリ) †
CROSSROADS OF CHAOSでカテゴリ化した「C」と名のついたモンスター群。
その全てが地属性で、デッキ破壊効果またはバーン効果を持つモンスターが多い。
ビートダウン、デッキ破壊、バーンと三つの戦術が混在しているのに、属するモンスターの数が少なく、専用サポートカードの数も少ないため、カテゴリの規模としては貧弱な状態である。
- 英語名は、「鉄の鎖」の意味。
ただ単に「Chain」にしたのでは、無関係なカードが多数カテゴリに含まれてしてしまうのでこうなったと思われる。
- アニメにおいても鷹栖はモンスター以外の「チェーン/Chain」は永続魔法のみを使用している。
- このカテゴリと同じ「C」の表記を持ち、ルビだけが異なる「C」カテゴリが存在する。
ルビ抜きの表記ではこれらを区別できないため、本Wikiでは特例としてそれぞれをルビでの名称で表記・ページ作成している(「C」のページも参照)。
- 原作・アニメにおいて―
アニメ5D'sにおいて収容所の所長・鷹栖が使用するモンスター群。
ゲスト同然のキャラクターの使用したカード群が放映当時に全てOCG化されることは、アニメGXの頃には全くなかった異例の事態であった。
関連リンク †
―「C」と名のついたモンスター
※は「C」に関する効果を持つモンスター
―「C」に関する効果を持つカード
―その他のリンク