除去 †
主に何らかの方法でカードをフィールドから離れさせることを意味する非公式用語。
当wikiで単に「除去」と言えばモンスター除去を指す事が多いが、魔法・罠除去や種類を定めない除去も多数存在する。
除去を行う効果を持つカードを「除去カード」と称する事も多い。
遊戯王OCGでは多数の除去カードが存在しており、殆どのデッキには何かしらの除去手段が投入されている。
当ゲームは一般的にモンスターの戦闘ダメージで勝利を狙うビートダウンが中心であり、当然相手のデッキもビートダウンである事が多い。
よって、相手のモンスターを除去して戦闘ダメージを与えやすくすることは必須技能とも言え、同時に相手からの除去を防ぐ手段もまた重要となる。
【カウンタービート】のようにカウンターを多用したり、【お触れホルス】のように効果を受けない、効果を無効にするモンスターを軸にするのが、その代表例だろう。
多数のモンスターを展開してアドバンテージを稼ぎ、単体除去によるディスアドバンテージを軽減する事で、相対的に除去による被害を減らすデッキもある。
- 破壊
- 最も一般的な除去手段であり、該当カードも最も多い。
一方で《スターダスト・ドラゴン》や《大革命返し》などメタカードも数多く存在する。
マジェスペクターの様にカテゴリ単位で効果破壊耐性を持っていたり、《ネフティスの鳳凰神》や《ヴァンパイア・ロード》の様に破壊後に自己再生可能なモンスターも存在する。
良くも悪くも対処しやすい(対処されやすい)除去手段と言える。
なお、殆どは破壊された後は墓地へ送られるが、《奈落の落とし穴》の様に破壊後に墓地以外の場所へ送るカードも少数存在する。
- バウンス
- 特定の場所にカードを戻す除去手段であり、戻す場所によって以下に細分化される。
相手の墓地を肥やすこともなく、特殊召喚モンスターの蘇生制限もリセットするので蘇生や帰還を許さない利点がある。
なお、融合・シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターはいずれの場合でもエクストラデッキに戻る事になる。
- 除外
- 一般的には「表側表示での除外」を指す。
除外されたカードを再利用する手段は墓地のカードよりは少なく、墓地アドバンテージも与えないため、除去の中でも比較的強力。
破壊された場合・墓地へ送られた場合に効果を発動するカードや、墓地で発動する効果を持つカードにとっては天敵といえる除去方法である。
直接的なメタカードは《王宮の鉄壁》など少数しか存在しないが、帰還カードや除外したカードを回収する手段自体は着実に増えてきてはいる。
- 墓地へ送る
- 破壊を介さずに直接墓地へ送る除去。
直接的なメタカードはほぼ存在しないが、墓地へ送られた場合の効果のトリガーにはなってしまう。
- リリースする
- カードの効果としてリリースする場合とコストとしてリリースする場合に分かれる。
壊獣のように相手モンスターをコストでリリースする方法は、効果を受けないモンスターも除去できる上に防ぐ手段も極限られるため優秀な除去手段である。
(なお、ややこしいが《帝王の烈旋》や《闇黒世界−シャドウ・ディストピア−》はリリースそのものは効果によるものではないが、カードの効果を受けないモンスターはリリースできない。)
直接的な耐性を持つモンスターやメタカードの数は少ないが、《生贄封じの仮面》は環境次第ではサイドデッキに積まれやすい。
- コントロールを得る(コントロール奪取)
- 相手モンスターを減らしつつ自分のモンスターを増やす除去。
(なお、ルール上は下記の「装備カード化」や「エクシーズ素材化」もこれに該当するのだが、当wikiで「コントロール奪取」と表記される場合は基本的にモンスター状態のまま奪う行為のみを示す。)
2枚のボード・アドバンテージを得られるので強力な除去だが、それ故に永続的にコントロールを得るカードは少ない。
期間が定められている場合は各種素材やコストに当てる、特定条件の自壊デメリットを利用するなどコントロールを返さないようにするのが一般的である。
- 永続カード扱いで魔法&罠ゾーンに置く
- ヴァリアンツ等が持つモンスターを永続カード扱いで魔法&罠ゾーンに配置する除去。
配置先のカードを破壊して置く事ができる効果の場合、実質的に2枚のカードを纏めて除去するのに等しく、アドバンテージに優れる。
全体的に上記の装備カード化に近い除去だが、コントロール奪取ではないため、自身の魔法・罠カードを除去するカードでないと退かして再利用することができない。
装備モンスターが不在になれば連動して破壊される装備カードと異なり、自身を直接退かさないとならない点も相まって再利用は難しくなっている。
ペンデュラムモンスターを用いるデッキでは、魔法&罠ゾーンの端(ペンデュラムゾーン)をこの永続魔法化で潰されてしまうと、ペンデュラム召喚も封じられて大打撃を受ける。
- 各種特殊召喚の素材にする
- 融合・シンクロ・エクシーズ・リンク召喚といった各種特殊召喚の素材に相手モンスターを利用する除去。
《超融合》や《SRアクマグネ》等が例に挙げられるのだが、その相手モンスターを素材に使える各種モンスターが用意されていなければならない。
故に縛りの緩い融合素材を持つ融合モンスターを採用しておくなど、デッキ・エクストラデッキの構築を多少意識する必要がある。
なお、多くのカードは効果で素材にするが、《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》の機械族の様に効果ではない方法で素材にできるカードも少数存在する。
- プレイヤーに行為を強要させる
- 《痛み分け》等の「プレイヤーは◯◯しなければならない」とテキストに記載された除去手段。
これらはモンスターでなくプレイヤーに影響を与える効果であるため、カードの効果としては扱われない。
故にモンスターの持つ耐性を無視して除去できる上に、カードの効果で墓地へ送られた事にもならない。
- なお、アニメDMの「バトルシティ編」は原作と異なり、除去魔法カードが禁止だと示されていない。(該当部分はバーン魔法カードのみが言及されている。)
- アニメGXに登場するヨハン・アンデルセンは、カウンター以外で除去カードを投入していないことを公言している。
これ以外にも、明言はされていないが確認できる範囲で除去カードが無いデュエリストはどの作品にも複数存在し、アニメ・漫画における除去の普及率の少なさを物語っている。
- シリーズ5作目のARC-V以降は劇中で「除去」という単語が実際に用いられる様になった。
初出は第21話に登場した雑誌「Dステップ」において「《スナイプストーカー》の強力除去効果」という一文。
デュエルでの初登場は「遊矢(ユート)vsセレナ&瑠璃」戦における瑠璃の台詞である。
関連リンク †
除去デッキとはモンスター除去を大量に積んだデッキのこと。
相手のモンスターの攻撃や召喚を潰すことで自分のモンスターが戦闘で破壊されないようにして戦う。
ビートダウン・バーン・デッキデス・特殊勝利のいずれのデュエルの勝利条件を狙うにしても罠カードが主体のデッキである。
最も罠に頼る構成になるデッキの1つは【除去反転】である。
また、ビートダウンの除去デッキでは、壁となるモンスターを能動的に除去できる魔法カードを使うことが多い。
その他の除去デッキでもモンスターの大量展開を防ぐために多少なり積むことがある。
《魂を削る死霊》が軸の【除去ハン】ではこちらになりやすい。
戦闘破壊を封じ込めるだけでなく、こちらから戦闘破壊を行い戦闘ダメージを狙う除去デッキも存在する。
それは【除去ガジェット】や《黒蠍−棘のミーネ》・《首領・ザルーグ》主体の【除去ハン】である。
その場合は相手のモンスターの攻撃力を減少させる、戦闘補助の速攻魔法や罠カードが投入される。
詳しくは戦闘破壊を参照。
関連リンク †