《エネミーコントローラー/Enemy Controller》 †
速攻魔法
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手の表側表示モンスターの表示形式を変更する。
●自分フィールドのモンスター1体をリリースし、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
天空の聖域で登場した速攻魔法。
「相手フィールドの表側表示モンスター1体の表示形式を変更する」「自分フィールドのモンスター1体をリリースする事で相手フィールドの表側表示モンスター1体をコントロール奪取する」の内1つを発動できる効果を持つ。
1つ目の表示形式変更の効果は一見心許ないが、フリーチェーンなので出来ることは多い。
以下のような使い方が可能である。
- 相手モンスター1体の攻撃を阻止する。
- 攻撃力・守備力が低い表示形式に変更し、戦闘破壊を補助する。
- 戦闘破壊耐性のある壁モンスターを攻撃表示にし、サンドバッグにする。
- 守備表示にしてから攻撃することで、《オネスト》・《BF−月影のカルート》等の戦闘を補助する手札誘発系を回避する。
- 効果と表示形式が関係している《ライトロード・マジシャン ライラ》や《ガガガガンマン》等の効果を妨害する。
- 攻撃宣言時に壁モンスターを攻撃表示に変更し、《聖なるバリア −ミラーフォース−》等に巻き込む。
2つ目のコントロール奪取の効果もフリーチェーンゆえに応用が利き、以下のような使い方ができる。
ただし、いずれにしてもコストとしてリリースが必要となるので、ディスアドバンテージを軽減できるモンスターと併用するのが望ましい。
- 通常のコントロール奪取カードと同様に、相手モンスターを奪ってリリース等に使う。
- 攻撃を終えたモンスターをリリースして連続攻撃に繋げる。
- 相手がモンスターを大量展開した時に一番攻撃力が高いモンスターを奪い、直接攻撃を阻止する。
- 相手が素材となるモンスターを並べた直後にそれを奪い、シンクロ召喚やエクシーズ召喚、リンク召喚を妨害する。
- 儀式召喚・RUM等を発動した時やフィールド融合を行う際に特殊召喚先の予定を狂わせる。
もちろん、相手の手札が少なければ少ないほど有効に働きやすい。
しかし、チェンジによる特殊召喚を妨害することはできない。
詳しくは《マスク・チェンジ》のページを参照のこと。
- 《クリバンデット》・《混沌の黒魔術師》等、エンドフェイズに効果を発動するモンスターを奪い、効果を逆利用する。
- 対象をとる効果を受けた際にサクリファイス・エスケープで不発にする。
- 対象をとらない除去を受けた際に相手モンスターを道連れにする。
- 《闇黒世界−シャドウ・ディストピア−》と併用することで、相手モンスターをコストにコントロール奪取する。
このように使い道はかなり広く汎用性自体は極めて高いが、どちらの効果も即座にアドバンテージへと繋がるわけではなく、他のカードでアドバンテージを取るための補助として見た方が良い。
従ってパワーカードというよりは「小回りが利く器用なカード」であり、上級者向けのカードと言える。
基本的には《月の書》でもできることが多いので、安定してリリース要員を確保できるかリリースがメリットとなるデッキで、両方の効果を上手く使い分けていくのが望ましい。
表示形式変更の効果が通用しないリンクモンスターに対しても、コントロール奪取してリンク素材等に利用するという形で対処できるのは《月の書》等にないメリットと言えるだろう。
- 後述の漫画・アニメでの描写と後年になってネット上でネタになったこともあり、プレイヤーからの知名度や人気も高く、公式も認知している。
- 2019年7月27日に行われた「遊戯王OCG 10000種突破記念大投票」第3期投票では第9位にランクインした。
- 特殊なカードであり、効果選択にはプレイヤーがコマンド入力をする必要があったようである。
原作ではソリッドビジョンであるはずのコントローラーを直接押していたが、アニメではコマンド宣言でボタンが自動的に押されるような描写になっていた。
ボタンには「A」「B」「C」の3種類があるが、2種類の効果共に「C」を使わない。
もしかすると上記の2つ以外にも効果があったのかもしれない。
- 「乃亜編」の回想シーンにおいて、海馬がモクバに株の仕組みを計100枚のカードで説明する際に使用している。
- ちなみに、アニメに登場したものとOCGのイラストでは方向キーのデザインが微妙に異なる。
アニメではいわゆる十字キーだが、OCGでは丸いボタンが4つ付いたデザインとなっている。
同様に、「A」「B」「C」ボタンの並びも実在するメガドライブのコントローラーと似ないように配慮されている。
- ラッシュデュエルが元となっているアニメゴーラッシュ!!では、このカードをモチーフにした《エナジー・コントローラー》が登場した。
効果の内容こそ面影はあまり見られないが、作中ではモチーフ元と同じく宣言でコマンド入力する描写となっていた。
その際に入力していたのが、下記のゲーム作品でも使われている「コナミコマンド」であった。
- コナミのゲーム作品において―
DUEL TERMINALのアクションデュエルでは、このカードを元にしたミニゲーム「エネミーコントローラー」が登場。
画面上に表示されるコントローラーと機械に備え付けの「アクションボタン」を、アニメそのままの口調で叫ぶ海馬の指示通りに押すゲームである。
コマンド入力に成功すると「粉砕!玉砕!大喝采!」「強靭!無敵!最強!」「美しい・・・」「全速前進だ!」といった、ネット上でよくネタにされる海馬の台詞を聞ける。
海馬が指示するコマンドは毎回同じだが、一定の条件を満たすと海馬の指示がコナミのゲームでは定番の「コナミコマンド」になる。
- デュエルリンクスでは海馬に専用ボイスが存在し、コマンド入力まで含めた台詞を喋る。
- マスターデュエルでは、クレジット画面に配置されておりクリック等でテキスト部分を表示できる。
その後、特定のコマンドを入力すると演出が変化する。
- ラッシュデュエルのゲームである「最強バトルロイヤル」では1日1回「コナミコマンド」を入力することでアイテムを入手できるのだが、同場面でこのカードの原作のコマンドを入力すると左上に出てくるカイゾーの顔部分にオーティスが表示され、「生贄」及び「破壊」とコマンドに応じた吹き出しが表示される小ネタがある。
なお、同ゲームにこのカード自体は登場しない。
- 原作・アニメ・ゲーム作品以外において―
2023年、原作・アニメ準拠のデザインでプレミアムバンダイから玩具「エネミーコントローラー COMPLETE EDITION」が発売。
ボタンを押す度に「左!」「右!」「A!」「B!」等と、対応した台詞を海馬(演:津田健次郎)が叫ぶ。
また、特定のコマンドを入力することで、海馬のモンスター18種類の召喚台詞やデュエル中の台詞、アニメで使用された楽曲・効果音を再生できる。
なお、漫画・アニメでは使われなかったCボタンもコマンドに使用し、海馬はちゃんと「C!」と叫ぶ。
- 同じく2023年にはムービックから、OCG版のデザインを元にしたクッションが販売された。
- 2020年12月19日のジャンプフェスタオンラインで行われた企画「デュエルオペラ・ヴァート」では海馬役・津田健次郎氏が使用している。
この企画では魔法・罠カードはカードのビジョンだけが表示されていたのだが、このカードのみ原作と同じソリッドビジョンが現れてコマンド入力がされるという気合の入った演出であった。
関連カード †
―リメイクモンスター
収録パック等 †
FAQ †
Q:「自分フィールドのモンスター1体をリリースし」は、《クロス・ソウル》を使ってこのカードの効果を使用することは可能でしょうか?
A:可能です。
Q:このカードは、ダメージステップでも発動できますか?
A:できません。(08/08/20)
Q:自分のターンに、自分がこのカードの効果で相手のモンスターをコントロール奪取したターンに、相手もこのカードを発動し、そのモンスターのコントロールを再び相手に移しました。
そのターンのエンドフェイズ時、先に自分のこのカードの「コントロールを戻す」処理を行った後で、続いて相手のこのカードの「コントロールを戻す」処理を行うことで、自分はそのモンスターのコントロールを完全に奪うことはできますか?
A:いいえ、できません。
その場合、どう処理したとしても、最終的なコントロールは、元のプレイヤーに戻ります。(10/06/23)
Q:このカードでコントロールを奪取したモンスターがエンドフェイズに相手フィールドに戻る時、相手フィールド上にモンスターが5体居る等でフィールドが埋まっている場合にはどうなりますか?
A:その場合、相手フィールドに戻ることができず、そのモンスターは破壊されます。(11/11/17)
Q:《聖鳥クレイン》のドローする効果にチェーンして《エネミーコントローラー》等によって、処理前にコントロールが変更された場合どうなりますか?
A:コントロールが変わった場合でも、《聖鳥クレイン》の効果を発動したプレイヤーがカードをドローします。(12/02/02)
Q:コントロールを得たモンスターを《月の書》で裏側守備表示にした場合も、エンドフェイズにコントロールを元に戻しますか?
A:はい、コントロールを得たままとはならず元に戻します。(13/12/06)
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