《オレイカルコスの結界/The Seal of Orichalcos》 †
フィールド魔法
このカード名のカードはデュエル中に1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
自分フィールドに特殊召喚されたモンスターが存在する場合、そのモンスターを全て破壊する。
(2):自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(3):自分フィールドのモンスターの攻撃力は500アップする。
(4):自分フィールドに表側攻撃表示モンスターが2体以上存在する場合、
自分フィールドの攻撃力が一番低いモンスターを相手は攻撃対象に選択できない。
(5):このカードは1ターンに1度だけ効果では破壊されない。
EXTRA PACK 2012で登場したフィールド魔法。
3つのメリット効果と2つのデメリット効果及びデメリットとなる効果外テキストを持つ。
(3)(4)(5)によるメリットはそれぞれ、自軍のモンスターの全体強化、《ガリトラップ−ピクシーの輪−》と同等の攻撃制限、自身の破壊耐性であり、いずれも悪くない性能である。
まず、(3)により種族・属性を問わず自分モンスター全てを全体強化できるので、条件なく戦闘能力を底上げできる。
そして攻撃力の上昇したモンスターが攻撃力の低いモンスターを守る(4)の効果により、戦闘破壊されにくくなり、同攻撃力のモンスターのみが複数存在すれば攻撃をロックできる。
更に(5)により自身は1ターンに1度の破壊耐性を持つため、除去されにくい。
個々の効果の影響力は大きくはないが、3つの効果同士の相性が良く、戦闘面では大きく強化される。
一方で効果外テキストと(1)(2)によるデメリットも、それぞれ影響力が極めて大きい。
(1)により自身の発動時に特殊召喚されているモンスターが破壊されるため、発動できる状況が大きく限定されることになる。
(2)によりエクストラデッキからモンスターを一切特殊召喚できなくなるため、シンクロ召喚やエクシーズ召喚等が使えず、戦術の幅が大きく制限される。
デュエル中に1度しか発動できないため、このカードが除去された場合の立て直しが難しく、フィールド魔法でありながら3枚フル投入しにくい。
総じて、エクストラデッキに比重を置くデッキでは使いにくく、メインデッキのモンスターを主体とするデッキに適したカードと言える。
もっとも、破壊された場合の効果や破壊されない耐性を持つエクストラデッキのモンスターを組み込む場合はこの限りではない。
ただし、デュエル中に1度しか発動できない制約によりこのカードのみに依存したデッキは作れない。
相性の良いデッキにピン挿しするか、他のフィールド魔法を使うデッキに投入して《テラ・フォーミング》や《メタバース》で使い分ける形となる。
以下に相性の良いデッキやカードを挙げる。
- 【Sin】・【地縛神】:フィールド魔法への依存性が強く、破壊耐性が役立つ。
- 【アドバンス召喚】・【帝王】:エクストラデッキへの依存度が比較的低く、《進撃の帝王》などともデメリットが被るため2つのデメリットによる影響が小さい。
《虚無魔人》や《威光魔人》など、維持することが大切なモンスターを強化できるのもありがたい。
- 【メタビート】:特殊召喚をあまり使わない。
《フォッシル・ダイナ パキケファロ》など、ステータスは低いが、維持したい効果を持つモンスターを守りやすくなる。
【岩石メタビ】においては主力となる岩石族コアキメイルがいずれも攻撃力1900であり、同攻撃力を並べる事によるロックを形成しやすい。
- 【チェーンビート】:下級モンスターの《ヴェルズ・サンダーバード》や《ゼンマイラビット》が主力。
いずれも特殊召喚されたモンスターを破壊するデメリットを自身の効果で回避できる。
- 【カオスドラゴン】・【炎王】:メインデッキのモンスターが主力。
なおかつ破壊後に墓地で発動する効果を持ち、デメリットを軽減できる。
- 《ヘルホーンドザウルス》:デッキ・墓地から「置く」形で適用できるため、デュエル中1度の制約や(1)のデメリットを回避できる。
(3)の強化とあちらの直接攻撃が噛み合う点でも好相性だが、先にこちらが適用されているとあちらを融合召喚できない点は注意。
また、【恐竜族】は効果破壊をトリガーとするモンスターも多いため、状況次第では手札から発動した場合の(1)がメリットとして機能する場合もある。
- 原作・アニメにおいて―
アニメDM「ドーマ編」のキーカード。
世界を牛耳り、現代文明の破滅を目論む秘密結社「ドーマ」の構成員のみが持つカードであり、敗者の魂を奪いオレイカルコスの神への生け贄とする。
デュエルにおける初登場は「闇遊戯vsグリモ」戦。
後述する数々の反則的とも言うべき強力効果と超自然的な能力により闇遊戯を追い詰めるほどの力を見せつけた。
その後もドーマ編のほとんどのデュエルで登場し、表遊戯や城之内、海馬、ドーマの三銃士など、数多くのデュエリストの魂を奪っていった。
- 直接デュエルに関係のある効果の他、プレイヤーに影響を及ぼす能力がある。
- このカードを発動したプレイヤーおよびモンスターは目が赤く光り、額にこのカードのイラストと同じ紋章が浮かび上がる(ダーツのみこのカードを使用しても変化しない)。
- このカードの適用中はお互いのプレイヤーを結界が覆い、デュエルに決着が付くまで出入りは不可能になる。
- 発動者の心の闇が増幅していた場合、敗者の魂はこのカードに封じられ、オレイカルコスの神への生け贄となる。
ただし、「闇遊戯vsラフェール」(2戦目)後のラフェールのように、敗れても心の闇を乗り越えた場合には魂は奪われない。
逆に、表遊戯のように、心の闇がなくても身代わりになることで魂を取られた場合もある。
また、引き分けになった場合はどちらの魂も奪われない。
- 本来選ばれたデュエリストしか扱えないはずの神のカード《オベリスクの巨神兵》を強引にコントロールする。
- 闇遊戯の千年パズルによるデュエルへの干渉を妨害するなどの能力も発揮していた。
- 「闇遊戯vsラフェール」(2戦目)では、闇遊戯の永続魔法《黄泉天輪》の発動に呼応する形で結界が起動し、ラフェールの過去の記憶を内部に投影する現象を起こしている。
- このカードの発動時の演出は次の2通りが存在する。
- 上空から文字盤が回転しながら降りてきて、着地後に六芒星が描かれるパターン。
「闇遊戯vsグリモ」戦、「海馬vsアメルダ」(1戦目)、「闇遊戯vsオレイカルコス・ソルジャー」戦、「城之内vsヴァロン」戦、「城之内vs舞」(2戦目)が該当。
オレイカルコス・ソルジャー以外のドーマの構成員の場合、装着したデュエルディスクの外周部の文字盤から、このカードのイラスト外周部と同様の光が浮かび上がり、その光が回転し、直後に上空に文字盤が出現する。
ちなみに、「城之内vs舞」(2戦目)では六芒星の描かれ方が異なっていた。
- 発動者の足元に結界が出現し、その後相手プレイヤーの方向へ広がるパターン。
「城之内vs舞」(1戦目)、「闇遊戯vsラフェール」(1戦目)、「城之内vsダイナソー竜崎」戦、「闇遊戯vsインセクター羽蛾」戦、「闇遊戯vs表遊戯」戦、「海馬vsアメルダ」(2戦目)、「闇遊戯vsラフェール」(2戦目)、「闇遊戯&海馬vsダーツ」戦が該当。
- 作中ではサポートカードである魔法カード《オレイカルコス・デウテロス》と《オレイカルコス・トリトス》が登場し、「オレイカルコスの三重結界」と呼ばれる形態になった。
ちなみに「デウテロス」と「トリトス」はそれぞれギリシャ語で「二番目」と「三番目」という意味である。
- また、このカードによる前衛・後衛のルールを前提として投入されたであろうカードもいくつか存在しており、ラフェールが使用した通常罠《ガーディアン・フォーメーション》、舞が使用した通常罠《悪夢の三面鏡》、ヴァロンが使用した通常魔法《フルアーマー・グラビテーション》が該当する。
- 作中で最初に使用したグリモは発動時に、「その神秘なる力が我の力となるよう、我と我が敵を、聖なる刻印の庭で囲め!《オレイカルコスの結界》発動!」という口上を述べている。
モンスターカード以外でこの様な口上があるカードは珍しい。
- 「闇遊戯&海馬vsダーツ」戦では、このカードが除去された後で闇遊戯のライフが0になった時に再びこの結界が出現し魂を奪おうとしていた。
そのため、1度発動に成功すれば、その後このカードがデュエル中にどうなっても魂は奪えるものと思われる。
なお、この時は闇遊戯のライフが0になっても決着していたわけではなかったため、魂は奪えず出現した結界も砕け散った。
- 上記の通りドーマ編のキーカードとも呼べるものだが、OCG化されるまで実に9年もかかった。
- アニメDMのサウンドトラックに「オレイカルコスの結界」というタイトルの曲が存在する。
この曲は、「闇遊戯vs表遊戯」戦以外の全てのこのカード及び《オレイカルコス・トリトス》の発動シーンで使用された。
- コナミのゲーム作品において―
TAG FORCE SPにおいてはゲームオリジナルカードとして収録されている。
効果はOCG版と全く同じだが、発動枚数の制限はなかった。
- デュエルリンクスでは闇遊戯・羽蛾・竜崎・舞が使用した時に専用ボイスが流れる。
関連カード †
―効果外テキスト関連
―効果関連
このカードを使用する代表的なデッキ †
収録パック等 †
FAQ †
(1)の効果について †
Q:(1)の効果はカードの発動で発生したチェーンブロックで処理を行いますか?
A:はい、カードの発動で発生したチェーンブロックの効果処理時に破壊を行います。(12/10/22)
Q:《終焉の地》の効果でこのカードを発動した場合、(1)の効果の処理はどうなりますか?
A:その場合、(1)の効果は適用せずにフィールドにこのカードが出る事となります。(12/10/18)
Q:《スターダスト・ドラゴン》で発動を無効にできますか?
A:自分フィールドに破壊されるモンスターが存在する場合、《スターダスト・ドラゴン》の効果でこのカードの発動を無効にして破壊できます。(12/10/14)
Q:特殊召喚されたデュアルモンスターを再度召喚しました。
このカードが発動された時、そのデュアルモンスターは破壊されますか?
A:はい、破壊されます。(12/10/22)
Q:効果処理時にこのカードがフィールドに存在しない場合でも特殊召喚されたモンスターは破壊されますか?
A:いいえ、その場合は破壊されません。(12/10/24)
Q:このカードの発動にチェーンして《リビングデッドの呼び声》を発動した場合、新たに特殊召喚されたモンスターも破壊されますか?
A:破壊されます。(16/08/26)
その他 †
Q:このカードがフィールドに存在する場合に《高等紋章術》を発動できますか?
A:発動できません。(12/11/18)
Q:このカードの発動にチェーンして《サイクロン》を発動されこのカードを対象にされた場合、破壊耐性効果は適用されますか?
A:いいえ、適用されずこのカードは破壊されます。(14/10/23)
《-/The Seal of Orichalcos》 †
Field Spell(使用不可カード)
This Spell Card is impervious to negation, destruction, and removal.
Increase the ATK power of all your monsters by 500.
You control a back row of monsters that cannot be attacked while a monster is in the front row.
Send this card from your hand to the Graveyard to negate and destroy any card.
The soul of whichever Duelist loses this Duel is forfeit to the winner.
日本語訳
フィールド魔法
このカードはいかなる場合にも無効にならず、破壊および除外することもできない。
自分フィールド上に存在するモンスターは攻撃力が500ポイントアップする。
自分フィールド上に前衛モンスターが存在する限り、後衛モンスターを攻撃することはできない。
このカードを手札から墓地に送る事で、あらゆるカードを無効にし破壊する。
このデュエルに敗北したデュエリストは勝者に魂を奪われる。
UpperDeck社が2005年に配布したプロモカード。
無効・破壊・除外に対する耐性、自分モンスターを強化する効果、魔法&罠ゾーンにモンスターを配置できる効果、あらゆるカードを無効にし破壊する効果、敗者の魂を奪う効果を持つ。
アニメDMオリジナルエピソード「ドーマ編」にて登場した《オレイカルコスの結界》をそのまま再現している。
無効・破壊・除外に耐性を持つ強固なフィールド魔法だが、何故かバウンスや墓地へ送る効果には耐性がない。
収録パック等 †
- Upper Deck Entertainment Promotional Cards SEAL-EN001
Tag: 《オレイカルコスの結界》 魔法 フィールド魔法