《貪欲な壺/Pot of Avarice》 †
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分は2枚ドローする。
ELEMENTAL ENERGYで登場した通常魔法。
墓地のモンスター5体をデッキに戻し、その後2枚ドローする効果を持つ。
このカード1枚で2枚ドローできるが、「墓地のモンスター5体を必要とする」という発動条件がある。
発動条件を整えるまで使用できず、その後の墓地利用も阻害するためデッキを選ぶカードである。
「モンスターを墓地からデッキに戻す」行為は、デッキによってはメリットにもデメリットにもなる。
メリットとしては、サーチやリクルートでの再利用が狙える点、デッキ切れが防げる点が挙げられる。
デメリットとしては、サルベージや蘇生による墓地利用ができなくなる点、デッキの枚数が増えるため必要なカードをドローしにくくなる点が挙げられる。
そのため、専ら再利用のメリットが期待できるデッキで、一挙両得を目的としたカードとして採用される。
例えば、【ガジェット】等のサーチを中心としたデッキは終盤に「モンスター切れ」を起こしやすく、モンスターをデッキに戻すことで再びサーチやリクルートができる。
【リクルーター】等のモンスターが次々と墓地に送られるデッキとも相性が良い。
また、エクストラデッキを多用するデッキにおいては、エクストラデッキの上限の関係から同じモンスターを複数採用することは少ないため、墓地から回収して再利用できる効果はメリットになりやすい。
エクシーズモンスターが特に顕著だが、正規の特殊召喚方法が効果に関わっているため蘇生方法の有無以前に蘇生と相性が悪いというケースも多い。
特にリンクモンスターの連続リンク召喚を多用する【サイバース族】、重ねてエクシーズ召喚を多用するギャラクシーアイズや希望皇ホープといったデッキでは条件を満たすのも容易な上に再利用の価値も高い。
【正規融合】は蘇生できない融合モンスターを多用するため、回収手段としての重要性が高い。
なお、単に墓地のモンスターをデッキに戻す事を目的とする場合、より発動条件が緩くコストとして戻す事のできる《究極封印神エクゾディオス》も存在する。
あちらはデッキに戻したくないモンスターまで戻してしまうこともあり、カードの種類の違いも含めデッキとの相性を考えて選択したい。
- 2019年7月28日に行われた「遊戯王OCG 10000種突破記念大投票」第4期投票では第3位にランクインした。
- 壺COLLECTIONでの再録とフィギュア化に伴い、公式Twitterで設定画が公開されている。
ちなみに、登場から実に17年後の出来事であった。
- 「貪欲」とは欲が深いことを指す。
モンスターをデッキに戻すことによる再利用を狙うのに加えて2枚ドローも行うのは確かに欲が深いと言える。
- 「貪欲に練習を積み重ねる」など、意欲的な様子を表す時にも使われるが、《強欲な壺》に効果が類似している点やイラストから見て、「強欲」と似たような意味で使われている可能性が高い。
- 英語名の「avarice」はそのまま「貪欲」を意味するが、特に富に対してのニュアンスが強い。
- Vジャンプ誌上で行われた第5回最強カリスマ決闘者決定戦準決勝「千丈目vsカーリーなのさ」戦にて、【ドラグニティ】を選んだ千丈目が使用。
《竜の渓谷》のサーチを繰り返し、手札を使い果たした千丈目にとってはまさしく「救いの一手」であり、このカードで戦力を補充した。
- 原作・アニメにおいて―
カード自体はアニメGX・アニメ5D's・アニメZEXAL・Dチームゼアルと多くの作品に登場しているが、その殆どは発動機会が無いままデュエルが終了している。
ある程度墓地が肥えていないと腐ってしまうというこのカードの弱点が如実に表れていると言えよう。
唯一、アニメGXの「ヨハンvsギース」戦のギースだけが発動に成功している。
最初は発動条件を満たしていなかったため、苦し紛れのブラフとしてセットしたのだが、ヨハンには通用せずあっさり見抜かれてしまう。
だが、《ジェリービーンズマン》の精霊を人質にする事で敗北を免れた後に発動し手札を補充した。
- コナミのゲーム作品において―
DUEL TERMINALではEXステージの万丈目が片方のデッキにおいてデスティニードローで使用。
《仮面竜》が3枚積みされているため10枚というデッキの条件でも墓地に5枚溜まる事は珍しくないが、デスティニードローの際にはデッキが1枚以下になっている事が少なくなく、結果として発動できないことも多い。
- 2021年2月に、強欲な壺のマグカップとセットで、湯呑としてプレミアムバンダイから商品化された。
関連カード †
―《貪欲な壺》が見られるカード
このカードを使用する代表的なデッキ †
収録パック等 †
FAQ †
Q:このカードに対して《精霊の鏡》を発動することができますか?
A:このカードはプレイヤーではなく、墓地の5体のモンスターが対象となります。
そのため、《精霊の鏡》を発動することはできません。
Q:発動にチェーンして《ロスト》で対象のモンスターが1体除外された場合、ドローする事はできますか?
A:効果は不発になるため、残りのモンスターはデッキに戻らずドローできません。
Q:墓地のモンスター5枚を選ぶ際、融合モンスター、シンクロモンスター、エクシーズモンスターを選ぶ事はできますか?
また、できる場合どのように処理しますか?
A:発動でき、ドローもできます。
また、これらのモンスターはエクストラデッキに戻します。(11/08/08)
Q:自分の墓地にモンスターが5体以上存在します。
自分のデッキのカードが0枚の時、《貪欲な壺》は発動できますか?
A:デッキの枚数が1枚以下の時に、《貪欲な壺》を発動する事はできません。(08/12/13)
Q:対象となったモンスターが全てエクストラデッキに戻った場合、ドローの前にデッキをシャッフルしますか?
A:いいえ、この場合、デッキにカードは1枚も戻っていませんので、デッキのシャッフルは行わず、ドローする効果が適用されます。(20/04/01)
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