【粛声】 †
デッキの概要 †
粛声を軸にした【光属性】・【儀式召喚】・【パーミッション】の3要素を内包するデッキ。
ドラゴン族・戦士族で光属性の儀式モンスターに関する効果が多く、採用する儀式モンスターも主にそれらとなる。
フィニッシャーである《粛声なる守護者ローガーディアン》を出すまでに必要な手順およびカードが少ないことから初心者でも構築・運用はしやすく、【儀式召喚】の入門に向く。
一方、相手ターンで使用できる効果の方はどれも発動タイミングがシビアであり、相手の戦術をよく観察し的確にカードを切る洞察力が求められる。
使うだけなら容易だが、ポテンシャルを十全に引き出すには知識と経験がものを言う上級者向けデッキとしての側面もある。
《粛声の祈り手ロー/Lo, the Prayers of the Voiceless Voice》
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 50/守2050
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「粛声」永続魔法・永続罠カード1枚を自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。
(2):戦士族・ドラゴン族で光属性の儀式モンスター1体を儀式召喚する場合、
このカード1枚で儀式召喚に必要な分のリリースとして使用できる。
(3):このカードが墓地に存在する状態で、
自分フィールドに戦士族・ドラゴン族で光属性の儀式モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
《粛声なる守護者ローガーディアン/Skull Guardian, Protector of the Voiceless Voice》
儀式・効果モンスター
星7/光属性/戦士族/攻2050/守2500
「粛声なる祈り」により降臨
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが儀式召喚した場合に発動できる。
デッキから「粛声」モンスターまたは戦士族・ドラゴン族の儀式モンスター1体を手札に加える。
(2):自分のフィールドか墓地に「粛声の祈り手ロー」が存在する限り、このカードの攻撃力は2050アップする。
(3):自分フィールドに「粛声の祈り手ロー」が存在し、相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
《粛声なる結界/Barrier of the Voiceless Voice》
永続魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「粛声の祈り手ロー」及び光属性の儀式モンスターが存在する限り、
相手モンスターは儀式モンスターしか攻撃対象に選択できず、
自分フィールドの光属性モンスターを相手は効果の対象にできない。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
「粛声なる結界」を除く、「粛声」カード1枚か「ローガーディアン」儀式モンスター1体をデッキから手札に加える。
―粛声効果モンスター
―ドラゴン族または戦士族で光属性の儀式モンスター
下記以外にも存在するが、カードパワーやデッキとのシナジーを踏まえると採用はファンデッキに限られるか。
幾つかのモンスターは《粛声なる祈り》の(2)による特殊召喚や《儀式の下準備》のサーチに対応する。
―相性の良いモンスター
多くの【儀式召喚】と同様にあまりエクストラデッキは重視されておらず、必須カードと呼べるのは《虹光の宣告者》程度くらい。
チューナーもおらず、レベルも分散しがちなので、純構築では基本的には汎用リンクモンスターで埋まりやすいだろうか。
《オッドアイズ・ペンデュラムグラフ・ドラゴン》を採用している場合はあちらの(2)で展開できるオッドアイズを何枚か採用しておくのも良いだろう。
【ドラグマ】混合型では墓地効果を持つものに枠を割いておきたい(候補については【ドラグマ】参照)。
―リンクモンスター
―シンクロモンスター
―粛声
―相性の良いカード
下記以外にも【儀式召喚】のページを参照して貰いたい。
戦術 †
《粛声なる守護者ローガーディアン》と《粛声の祈り手ロー》を並べるのがこのデッキの基本にして王道の布陣となる。
これだけでも4000超えのアタッカーと1妨害の構えとなり、これに他のカードの妨害や守りを加えれば安定した防御の構えで相手ターンを迎えられる。
《粛声なる結界》はキーカード集めと同時にこれらのモンスターを戦闘・効果から守れるため、極力適用した状態で相手ターンを迎えたい。
《粛声の祈り手ロー》は(このデッキでは)緩い条件で自己再生できるので、あえてメインフェイズ2にリンク素材等で墓地へ送り、相手ターンに再展開を狙っても良いだろう。
特殊召喚時に(1)を再び利用できるためアドバンテージを得られるが、墓地にいる際に《墓穴の指名者》や《D.D.クロウ》等を受けないようには注意したい。
なお固有の強みとして、最低限の制圧布陣を作るだけならば1ターンにおける展開の数自体は然程多くない事が挙げられる。
《サモンリミッター》を採用しやすいだけでなく、多数のデッキに展開メタとして採用される《増殖するG》や《原始生命態ニビル》に強く、環境次第では主流メタをすり抜けやすいという事でもある。
1ターン目における展開の基本ルート †
《粛声の祈り手ロー》1枚初動
※なお、《宣告者の神巫》でデッキから《トリアス・ヒエラルキア》を墓地へ送る動きでも同じく1枚初動となる。
この場合は《トリアス・ヒエラルキア》がフィールドに存在するのでより強力な展開が可能。
- 《粛声の祈り手ロー》を召喚して(1)で《粛声なる結界》をデッキから表側表示で置く。
- 《粛声なる結界》の(2)で《粛声の竜賢姫サフィラ》をサーチ。
- 《粛声の竜賢姫サフィラ》の(1)でデッキから任意の儀式魔法を墓地へ送り《粛声なる守護者ローガーディアン》をサーチ。
- 《粛声の竜賢姫サフィラ》の(2)で《粛声の祈り手ロー》をリリースして《粛声なる守護者ローガーディアン》を儀式召喚。
- 《粛声なる守護者ローガーディアン》の(1)で粛声モンスターか儀式モンスターをサーチ、更に《粛声の祈り手ロー》を(2)で自己再生。
- 《粛声の祈り手ロー》と《粛声なる守護者ローガーディアン》とで《大儺主水》をリンク召喚。
- 返しの相手ターンに《大儺主水》をリリースして《粛声なる守護者ローガーディアン》を蘇生。
- 《粛声の祈り手ロー》を(2)で自己再生させ、更に(1)で《粛声なる威光》をデッキから表側表示で置く。
これにより《粛声なる守護者ローガーディアン》の(3)と《粛声なる威光》の2つ目の効果で2妨害の構えを取りつつ、《粛声なる結界》の(1)で耐性も得られる。
また、手順5でサーチしたモンスターと他の手札・墓地のカード次第では更に展開を伸ばす事や、次の自分ターンの為のリソースを確保する事も可能。
このデッキの派生 †
エクストラデッキが重視されず、儀式召喚のギミックも持ち、光属性サポートも共有可能なドラグマとはシナジーが強い。
最小限のスペースで済ませるのならば《天底の使徒》と1〜2枚のドラグマモンスターだけでも事足りるが、ドラグマの方が先に手札に来ると《天底の使徒》が腐る点は気を付けたい。
(この場合の最有力候補は《天底の使徒》で墓地へ送ったモンスターを除外して特殊召喚でき、(2)も利用可能な《教導の大神祇官》となるだろう。)
もう少し枠を割く場合はサーチ効果を持つ《教導の聖女エクレシア》や制圧にも利用可能な《ドラグマ・パニッシュメント》等も候補となる。
枠を多少圧迫するが、《エルシャドール・アプカローネ》と《影依の偽典》も採用すればより制圧力は増す(こちらも参照)。
【粛声】が苦手とする能動的な除去をサイバー・エンジェルの儀式モンスターで補う構築。
最低限採用したいサイバー・エンジェルは《サイバー・エンジェル−弁天−》・《サイバー・エンジェル−韋駄天−》・《サイバー・エンジェル−那沙帝弥−》くらい。
その他、状況次第で耐性持ちでも除去可能な《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》や、豪快な除去能力をもった《サイバー・エンジェル−美朱濡−》も選択肢に入るか。
《粛声の祈り手ロー》を蘇生できる《祝福の教会−リチューアル・チャーチ》、粛声モンスター全般を守れる《機械天使の儀式》、《粛声なる守護者ローガーディアン》に貫通能力を付与できる《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》、サイバー・エンジェルにも対応する《粛声なる祈り》と《粛声なる結界》など、お互いのデッキのカード間でのシナジーも強い。
このデッキの弱点 †
基本的な弱点は【儀式召喚】に通じ、サーチメタや特殊召喚メタに弱い。
ただ、魔法カードメタに関しては、《粛声の竜賢姫サフィラ》・《粛声の竜賢聖サウラヴィス》・《粛声なる祈り》らの(2)で特殊召喚できる分だけ通常の【儀式召喚】に比べれば多少は強いと言える。
固有の弱点としては元々の攻撃力が全体的に低いためモンスター効果の無効化にも弱く、特に対象を取らない上に永続的に無効化してくる《スキルドレイン》は天敵。
墓地リソースも比較的重要なので墓地メタも厄介であり、総じて一般的なメタが大体刺さりやすいのが欠点と言える。
先に展開できれば《粛声なる守護者ローガーディアン》や《粛声なる威光》の効果でそれらをカウンターできるが、相手に先にメタカードを使用されると苦戦は免れない。
その意味ではメインデッキ以上に、後攻時の切り返しを踏まえたサイドデッキの構築がトーナメントでの鍵を握ると言えるだろうか。
代表的なカード †
関連リンク †