ピン挿し †
あるカードを1枚だけデッキに投入する(挿す)ことを意味する俗称。
「1枚挿し」とも呼ばれる。
なお、「1枚積み」「ピン積み」という呼称は本来は誤りであるが、「2枚積み」「3枚積み」と語呂を合わせるために使われることもある。
本来同名カードは最大3枚までデッキに投入可能であり、当然なるべく多く入れた方がドローできる可能性は高く、1枚では手札に来る可能性は少ない。
1枚しかないカードが相手に対処されてしまうと、再利用しない限りそのカードは使えず、戦術が1つ潰れるというリスクも孕む。
それでも敢えて何らかの目的で1枚だけ採用する、という意味合いを含んでいる。
基本的に、デッキに多様性や対応力を持たせることを目的とした行為である。
デッキの理想的な上限枚数には限度があるので、安定性や確実性と天秤にかけることになり、プレイヤーの構築力が問われる。
また、ドローに影響は与えないものの、エクストラデッキの構築も同じ傾向を持つ。
状況に応じて対応できるのがシンクロモンスター・エクシーズモンスター・リンクモンスターの利点でもあるため、そもそも複数枚採用する理由が少ないからである。
なお、海外における比較的規模の大きい大会などでは、似たような役割のカード複数種をピン挿しで採用しているデッキがよく見受けられる。
これにはカードプールそのものの違いに加え、日本と比べ参加するデッキの種類が多く、メタが分散しやすいことも少なからず影響している。
ただし、当然ながら対峙した相手に有効なカードを常に利用できる保証はないため、併せてドロー効果を持つカードが多く採用されやすい。
こうした状況を鑑みてか、ドローカードはレアリティが高められる傾向にある。
- 「制限カードであるため単純に最大1枚しか入れられない」以外でピン挿しされる理由としては、以下のものが挙げられる。
- ハイランダーは、事実上全てのカードがピン挿しである。
しかし、元々そのような構築のデッキを指す呼称がそれなので、あえて「ピン挿し」とは言わない。
- 「ピン」の語源はポルトガル語で「点」を意味する「pinta」で、サイコロなどの1の目を「ピン」と呼んでいた。
その後「ピンからキリまで」「ピン芸人」など、1番よいもの、1つ単独のものなどを指すようになって今に至る。
- 原作・アニメにおいて―
アニメでは互譲や謎の力などによって1枚だけカードが手に入ることがあり、ある意味ピン挿しとなる。
またアニメGXでは、主人公たちが「アイドルカード」と称してシナジーを度外視してピン挿ししているカードを見せ合ったことがある。
関連リンク †