制限改訂 †
公式のデュエルで適用されるリミットレギュレーションが変更されること。
環境の調整を目的として、デッキに入れることのできる同名カードの枚数を変更している。
基本的な選定理由 †
遊戯王OCGにおいては過去に発売された全てのカードが使用可能であり、今後も新しいカード・商品が追加されていく、というゲームの環境下において慎重に検討しております。
また、検討の際には、世界中のプレイヤーが遊んでいる事も十分に考慮に入れた上で行われます。
適用される「禁止・制限・準制限カード」は基本的に以下の観点から選定していますが、恒久的なものではありません。
● ゲームバランスを維持し、遊戯王OCG全体の活性化を促すプレイ環境を作り出す事
● デッキの選択肢やプレーの幅を広げる事
● デュエルの駆け引きの要素が激減するようなカード・コンボへの一定の規制
● プレイヤーが一方的に有利になる状況を作り出すカードへの一定の規制
● 現状の環境下ではプレイヤーが対処・対策がしづらいカードについての一定の規制
● デュエルの進行に支障をきたすようなカードへの一定の規制
● 大会での使用を考慮した際に、規制をかけるべきと判断されるカードへの規制
(公式ホームページより引用)
- 国・プラットフォームによって発売・実装の順番や流行するデッキの傾向が異なるため、「日本国内OCG版」「海外版」「マスターデュエル版」ではルールは共通だがリミットレギュレーションの内容は大きく異なっている。
- とはいえ、原則的にほとんどのカードが日本で最速で発売され実績がとれる関係上、海外も大筋では日本での流れを踏襲することが多い。
また、日本での活躍実績が特に目立ったものは、海外でのリミットレギュレーションだけでなく、海外発売時の商品形態やレアリティに如実に反映されていることも珍しくない。
- 海外では日本に比べ伏せ除去に非常に厳しい規制を課した結果、この反動で伏せカードの実用性が向上し、逆に攻撃を介する効果が弱体化したために、大きく異なるリストとなったことがある。
このように、切っ掛けは小さな差異であっても、そこから影響された環境やリストの変化の積み重ねの末に、全く異なる環境になることは少なくない。
- マスターデュエルにおいてはサイドデッキの無いシングル戦であるため、OCG以上にワンターンキルや、流行のメタカードが刺さらない特化型デッキが強い傾向にある。
このため、後述のデュエルリンクスと異なりOCGと同じルールながら、OCGでは考えられないカードが厳しく規制される事態も発生している。
- 以前は年2回の改訂だったが13/09/01の改訂以降は、年4回に変更されている。
- 14/10/01の改訂から、3ヶ月ごとの改訂(1・4・7・10月)に再度変更された。
- 現在、日本の制限改訂で期間中に追加で制限改訂を挟んだのは、21/02/20〜03/31の期間に21/01/01に加える形で追加された臨時リミットレギュレーションのみである。
ただし、これはキャンペーン的事情による規制であり、上記理由によるゲーム的事情による規制ではない。
- 日本未発売カード・海外未発売カードは基本的にそれぞれ未発売の地域のリストには掲載されていない。
当然ながらこれらは未発売地域では他言語版を入手しても使用不可であり、このため世界大会では未発売地域のあるカードは原則的に使用不可となる。
- 最新のリミットレギュレーションは、公式ページやVジャンプ、ポスターで確認できる。
これらは施行前月の中旬に情報を開示するため、一般の人が次の制限改訂の内容を知ることができるのもこの頃になる。
17/07/01以降は新たに公式Twitterでも次の制限改訂の内容を確認できるようになっている。
- 他のTCGでは選定理由が公式に発表されることもあるが、遊戯王OCGでは個々のカードの選定理由を公表することはほぼない。
今のところ、2012年5月と10月に、それぞれ12/03/01と12/09/01の制限改訂について、一部のカードの選定理由が公表されたのみである。
なお後述のように、ゲーム『デュエルリンクス』では個々のカードの選定理由が公表されている。
- 細部は違えど、類似した制度を取り入れているTCGは多い。
また遊戯王OCGでは、初登場時点から「使用不可カード」に指定されているカード群はあるが、過去のカードに完全な使用制限がかかる、いわゆる「スタン落ち」の制度が取られた事はない。
- 使用不可と言うとネガティブなイメージが強いが、こうした運営でも管理困難な想定外のコンボの防止の他、再販すべきカードが厳選されるといった事情も存在している。
- 仮に「スタン落ち」が存在していれば、禁止カードになったまま使用禁止カード群に落ちることで完全消滅していくことで、事実上の永久追放が可能。
これができず復帰の可能性が残っている結果、遊戯王のリミットレギュレーションは他TCGのそれよりも膨大になってしまっている側面も存在する。
なお、実際に後に初代禁止カードは全て再び使用可能な緩和を受けており、「永久追放」が存在しない状態となっている。
- Vジャンプ誌上などでは「改定」と表記される事も多いが、公式用語としては「制限改訂」が正しい。
意味としてはどちらも間違いではない。
- 原作・アニメにおいて―
アニメGXで佐藤先生が生徒のいない中で授業を行うシーンにおいて、制限改訂への対応についての話をしていた。
- コナミのゲーム作品において―
デュエルリンクスではOCGとは異なり、「禁止」「LIMIT1」「LIMIT2」「LIMIT3」の4種類の区分で制限改訂が行われている。
「LIMIT1」は「LIMIT1に設定された全てのカードから1枚だけデッキに入れられる」、「LIMIT2」は「LIMIT2に設定された全てのカードから2枚だけデッキに入れられる」という規制となっており、OCGでの制限・準制限カードよりもデッキ構築への影響が大きい。
「LIMIT3」は無制限カードと同様に3枚入れることも可能だが、その場合他の「LIMIT3」カードの使用ができなくなる。
また、規制強化・緩和に際しては、カードごとに選定理由の説明が(時に原作漫画の表現を混ぜた形も含め)簡単になされている。
関連リンク †