【Sin】 †
攻撃力が高く召喚条件の緩いSinを軸としたハイビートデッキ。
Sinの高い攻撃力と緩い召喚条件を生かして早期決着を目指すのが基本戦術である。
軸とするカードの性質上手札事故を起こしやすく、構築やプレイングに工夫が求められるため、中〜上級者向けのデッキと言える。
ただ、第10期に関連カードが複数登場した事でカテゴリ間の繋がりが強まり、それに伴って弱点と扱いやすさも改善されている。
《Sin World/Malefic World》
フィールド魔法
(1):自分ドローフェイズに通常のドローを行う代わりに発動できる。
デッキから「Sin」カード3枚を相手に見せ、
相手はその中からランダムに1枚を選ぶ。
そのカード1枚を自分の手札に加え、残りのカードはデッキに戻す。
《Sin Territory/Malefic Territory》
永続魔法
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「Sin World」1枚を発動できる。
この効果で発動したカードがフィールドゾーンに存在する限り、
お互いにフィールドゾーンのカードを効果の対象にできない。
(2):「Sin」モンスターの持つ、
「「Sin」モンスターはフィールドに1体しか表側表示で存在できない」効果は、
「「Sin」モンスターは1種類につきフィールドに1体しか表側表示で存在できない」として適用される。
(3):バトルフェイズの間だけフィールドの「Sin」モンスターの効果は無効化される。
《Sin パラドクスギア/Malefic Paradox Gear》
効果モンスター
星1/闇属性/機械族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールド魔法カードが表側表示で存在する場合、
このカードをリリースして発動できる。
デッキから「Sin パラレルギア」1体を特殊召喚する。
その後、デッキから「Sin パラドクスギア」以外の「Sin」モンスター1体を手札に加える。
(2):自分の手札の「Sin」モンスターを、
自身の方法で特殊召喚するためにモンスターを除外する場合、
そのモンスターの代わりにフィールド・墓地のこのカードを除外できる。
《Sin パラドクス・ドラゴン/Malefic Paradox Dragon》
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
「Sin パラレルギア」+チューナー以外の「Sin」モンスター1体
(1):「Sin パラドクス・ドラゴン」はフィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードがS召喚に成功した時、
自分または相手の墓地のSモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
(3):フィールドに「Sin World」が存在しない場合にこのカードは破壊される。
《Sin トゥルース・ドラゴン/Malefic Truth Dragon》
特殊召喚・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):「Sin トゥルース・ドラゴン」以外の自分フィールドの表側表示の
「Sin」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、LPを半分払って発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
(2):「Sin」モンスターはフィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(3):フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合にこのカードは破壊される。
(4):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動する。
相手フィールドの表側表示モンスターを全て破壊する。
下級以外のSinモンスターは、大半が「対になる(=元となった)モンスターを除外する」という召喚条件を持つ特殊召喚モンスターである。
非常に容易に特殊召喚できる一方で、《Sin Territory》が適用されていない限り同時に複数体並べられない上、表側表示のフィールド魔法が存在しなければ自壊してしまう。
この重いデメリットゆえに腐りやすく、対になるモンスターがメインデッキに投入される場合は更に手札事故が起きやすくなるため、手札事故の回避とフィールド魔法の維持が最大の鍵となる。
また、Sinに属するモンスターは全て闇属性で、下級モンスターと《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》は機械族、それ以外はドラゴン族である。
これらの属性・種族サポートも必要に応じて採用していきたい。
―Sinモンスター
Sinの種類を厳選して同名カードを複数枚投入した場合、対になるモンスターの投入率を減らす事ができ、《Sin World》で確定サーチがやりやすくなる。
一方で、《Sin Territory》で複数のSinを並べて一気に攻めたい場合は、なるべく異なる種類のSinを採用した方が成功率は上がる。
どちらの利点を重視するかによって構築やプレイングも異なるので構築時に熟慮しておきたい。
―その他のモンスター
採用するSinモンスターによって《スターダスト・ドラゴン》と《サイバー・エンド・ドラゴン》と《Sin パラドクス・ドラゴン》で最大9枚まで埋まるが《Sin パラドクスギア》の効果で肩代わりも出来るので必ずしも採用した枚数分必ず入れる必要は無い。
また、《Sin パラドクス・ドラゴン》以外はフィールド魔法が除去された際に破壊されない為、高攻撃力を捨てる事になるが相手ターンでの安定が得られる。
―融合モンスター
―シンクロモンスター
基本的には《Sin パラレルギア》+手札のSinで出せるレベル3・9・10・12が候補となる。
別にチューナーを採用しておき、通常召喚したそれと特殊召喚したSinとで組み合わせればそれ以外のレベルも採用できる。
《Sin 青眼の白龍》・《Sin 真紅眼の黒竜》は蘇生・帰還させて繰り返し再利用できるため、シンクロ召喚を主軸にする場合は優先させやすい。
―エクシーズモンスター
Sinモンスターは特殊召喚の容易な最上級モンスターであるため、高ランクエクシーズモンスターのエクシーズ召喚も容易に狙える。
このデッキではSin以外にも様々な上級モンスターの投入が見込めるため、導入するのに特殊な構築を取る必要も無い。
―リンクモンスター
Sinカード以外で重要となるのは、Sinモンスターの維持に必要なフィールド魔法である。
しかし、あまり投入するとフィールド魔法がダブって手札事故を起こすため採用枚数はよく考えたい。
それ以外では、フィールド魔法を守るものや手札事故を回避するもの、モンスター除去等が選択肢となる。
―Sin魔法・罠カード
《Sin World》や《Sin Selector》でサーチが可能。
―フィールド魔法関連
フィールド魔法が重要なこのデッキでは《Sin World》だけでは心細いので、他のカードも採用しておきたい。
ただし、《Sin パラダイム・ドラゴン》・《Sin パラドクス・ドラゴン》は《Sin World》・《神縛りの塚》以外のフィールド魔法では自壊してしまう為、維持できない。
―モンスター効果を無効化するカード
Sinモンスターはデメリット効果を多数持つため、無効化は寧ろメリットになりやすい。
フィールド魔法が除去されても効果が無効化されている限りフィールドのSinは自壊しないまま維持できる。
ただし、フィールドのSinの効果を無効にしてもそれ以外のSinは有効なままなので、《Sin Territory》が適用されてない限りは複数展開できない点には注意。
―永続カード(フィールド魔法)を守れるカード
このデッキはフィールド魔法・《Sin Territory》・《スキルドレイン》と軸になるカードに永続カードが多い。
それらが除去されると展開していたSinモンスターも連鎖的に自壊し、戦線が一気に崩壊しかねない。
《Sin スターダスト・ドラゴン》や《Sin Territory》の効果によってある程度は守れるが、多種多様な除去が跋扈する現在では防御は別に用意するのが望ましい。
―手札交換・ドロー加速
Sinのデメリットにより手札にSinモンスターが溜まりやすいため、腐ったそれらを別のカードに変換できれば望ましい。
懸念となる手札事故の軽減にも繋がるが、採用しすぎると逆にこれらのカードが初手に固まって手札事故の要因になるため枚数はよく考えたい。
―除去カード
上記の「戦闘を介さずカードを除去できるモンスター」と同様の理由。
とは言え、フィールド魔法を始め魔法・罠カードの枚数が多いデッキなので、汎用性の高いものや1枚で全体除去を狙えるカードを優先したい。
―装備魔法
高い攻撃力を持つSinだが、デメリットによりライフ及びカード・アドバンテージを稼ぎにくく状況が膠着しやすい。
装備魔法を装備させて様々な効果を付与する事で、1体のSinモンスターでも効率よく攻める事ができるようになる。
召喚権に余裕が持たせやすいデッキなので、《アームズ・ホール》が使いやすいのもメリットの1つ。
―その他相性の良い魔法・罠カード
戦術 †
Sinモンスターとその維持に必要なフィールド魔法をドローし次第展開し、高い攻撃力と展開スピードで相手に競り勝っていきたい。
高いステータスを持つため、相手モンスターを戦闘破壊できない事は稀であり、いかにSinモンスターの攻撃を通すかを念頭においておくこと。
Sinモンスターが破壊された時のアフターケアとして、《Sin トゥルース・ドラゴン》のサーチは重要になる。
フィールド魔法が存在しなければSinモンスターは自壊してしまうため、フィールド魔法の維持は最優先となる。
召喚にはさほどコストがかからないので、《奈落の落とし穴》などの単体除去はそこまで脅威ではないが、《大天使クリスティア》等の特殊召喚メタには要注意。
各Sinモンスターはそれぞれが特徴をもっているため、それぞれに特化したデッキを作る事ができる。
他のSinモンスターとやや異なった特徴を持つ《Sin パラドクス・ドラゴン》を中心としたもの。
採用するフィールド魔法は《Sin パラドクス・ドラゴン》の維持のために必要不可欠な《Sin World》が真っ先に挙げられる。
また《Sin パラドクス・ドラゴン》をシンクロ召喚するためのシンクロ素材として、《Sin スターダスト・ドラゴン》・《Sin 青眼の白龍》を採用する必要がある。
さらに、《Sin パラドクス・ドラゴン》の効果の性質上、能動的にシンクロモンスターを用意できる構築が必要となり、従ってチューナーの採用も必要となるため、デッキに合ったチューナーを採用する事が重要である。
Sinモンスターの中でも扱い易い《Sin スターダスト・ドラゴン》を中心においたデッキ。
《Sin スターダスト・ドラゴン》のフィールド魔法を守る効果を活かすために採用するフィールド魔法は維持する事に意味があるものを選びたい。
《王家の眠る谷−ネクロバレー》や《ブラック・ガーデン》・《フューチャー・ヴィジョン》等のメタ性質の強いものがそれに当てはまる。
よって通常の【Sin】と異なり【メタビート】としての性質が強い。
レベル10のSinを中心に採用し、《破滅竜ガンドラX》で攻撃力4000のSinを破壊することでの1ターンキルを狙うデッキ。
フィールド魔法は《死皇帝の陵墓》を主になるが、レベル10Sinでの戦線維持目的で《神縛りの塚》なども採用し《テラ・フォーミング》で使い分けることも可能。
《スキルドレイン》の採用枚数が少ない、または入らないことも多く、《メタモル・クレイ・フォートレス》のようなSinとの相性は良いが《スキルドレイン》との噛み合わせが悪かったカードも存分に活用できる。
《Sin パラレルギア》や《捕食植物サンデウ・キンジー》などを採用し、1ターンキルを狙えない状況でも高打点でのビートダウンに移行する派生系も存在する。
非常に早いゲームスピードが持ち味である一方、《死皇帝の陵墓》での召喚時に特に妨害を受けやすく、攻撃に特化した【Sin】と言える。
【Sin墓守】 †
【墓守】との混成デッキ。
フィールド魔法《王家の眠る谷−ネクロバレー》を使用するため、墓地利用を封じる事ができる。
また、相手モンスターを《墓守の番兵》や《墓守の末裔》で除去することもできる。
真っ先に除去の対象となる《王家の眠る谷−ネクロバレー》を《Sin スターダスト・ドラゴン》で守る事ができるのが利点である。
【SSGV】(Sinスキドレギアバレー) †
(※23/04/01に《スキルドレイン》が制限カードへと指定されたため、現在はこのカードを軸とする構築が困難になっている。)
《スキルドレイン》・《王家の眠る谷−ネクロバレー》・《歯車街》を採用し、メタ性を伴うハイビートを意識した型。
永続メタカードで墓地やフィールドでのモンスター効果を封じつつ、Sinや《古代の機械巨竜》の高攻撃力で制圧することがコンセプト。
そのため、カテゴリに絡んだシナジーを見出す必要性は薄く、単体性能が高いもの以外のSin・墓守関連のカードは採用されにくい。
【Sin墓守】や【スキドレ墓守】の派生というよりは、アタッカーの確保手段としてSinに着目し、そのついでに《歯車街》+《古代の機械巨竜》も採用した【メタビート】【スキルドレイン】の一種と捉えた方が正確かもしれない。
また、《古代の機械巨竜》は《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》と《リミッター解除》を共有する事ができるのも特徴である。
性質上打点勝負に持ち込みやすく、デッキのモンスターの大半が高攻撃力であることも相まって戦闘で当たり負けることはほぼ無いと言って良い。
- デッキ名の「SSGV」とは「Sin・スキドレ・ギア・バレー」の頭文字に由来する。
【Sin宝玉獣】 †
宝玉獣を中心とし、破壊耐性のある《虹の古代都市−レインボー・ルイン》とSinの共存を図ったもの。
手札に来ると利用法が狭まる《究極宝玉神 レインボー・ドラゴン》をフィニッシャーとして運用できる可能性が出てくる。
しかし、通常の【宝玉獣】でさえ《究極宝玉神 レインボー・ドラゴン》の活用は難しいので、無闇に《Sin レインボー・ドラゴン》を多く採用するのは考えものである。
【Sinスピードロイド】 †
《Sin パラダイム・ドラゴン》と《HSR−GOMガン》の相性の良さを活かした混合構築。
《HSR−GOMガン》の(2)の効果で《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》を除外することで、《Sin パラダイム・ドラゴン》の(2)の効果でそのまま特殊召喚できる。
【スピードロイド】自体が安定してシンクロ召喚を行えるデッキであるため、事故率をある程度低減することができるのも強み。
ほとんどのデッキに言える事ではあるが、どんなに対策を行っても手札事故は起こりうる。
その中でも特に【Sin】は最上級モンスターやフィールド魔法といった手札事故に繋がりやすいカードを多用するため、
- フィールド魔法が無いためSinモンスターを特殊召喚できない
- 手札に対になるモンスターばかり来る
- フィールド魔法が必要以上に手札にかさばり、Sinモンスターをドローできない
等々、様々な事故が想定される。
ただし、逆に言えばそのぶん手札事故の状況を予測しやすいとも言えるので、対策は比較的容易なのが救い。
特に上記2.のケースでは、採用するSinを《Sin スターダスト・ドラゴン》・《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》・《Sin パラダイム・ドラゴン》のみにすれば完全に回避できる。
Sinモンスターは全て特殊召喚での展開が求められるため、特殊召喚を封じられると身動きがとれなくなる。
採用するSin以外のモンスターによってはうまく立ち回れる事もあるが、厳しい状況には変わりない。
《大天使クリスティア》・《フォッシル・ダイナ パキケファロ》・《虚無魔人》等を除去できるカードの採用は意識しておきたい。
さらに《ライオウ》には《Sin World》によるサーチも妨害されてしまうため、早めに除去しておきたいところ。
また特殊召喚時に元のモンスターを除外する必要があるため、《王宮の鉄壁》も【Sin】の天敵になる。
各種フィールド魔法・《Sin Territory》・《スキルドレイン》と、永続カードへの依存度が強いので魔法・罠除去は脅威。
それらのカードを除去されると大抵の場面でSinモンスターまで纏めて破壊される羽目になるためディスアドバンテージが大きい事になる。
汎用性が高い《コズミック・サイクロン》、発動・効果を無効化できない《ポルターガイスト》はいずれも《スキルドレイン》や破壊耐性では防げないため特に注意が必要。
注意するべきモンスターは《光と闇の竜》・ホルスの黒炎竜・《ナチュル・ビースト》・《神光の宣告者》等。
フィールド魔法の発動を無効にされてしまい、Sinモンスターの展開を封じられてしまう。
とはいえ、《スキルドレイン》を発動したり、これらが召喚されるより先にフィールド魔法の発動に成功すれば、逆にSinモンスターの打点により圧倒することが可能である。
《盆回し》で《混沌の場》・《セフィラの神託》等のこちらが発動不可能なフィールド魔法を送りつけられるのも致命的。
相手がセットしたフィールド魔法を発動しなかった場合や発動はしたが最終的にフィールドに残らなかった場合、セットされたフィールド魔法を除去できなければ新たなフィールド魔法を発動できなくなってしまう。
数あるデッキの中でも、ミラーマッチは特に苦手。
Sinは共通の効果により「相手フィールドを含めてフィールドに1体しか存在できない」ため、先にSinの特殊召喚を許してしまうと一気に不利となる。
モンスター除去カードを使ってもよいのだが、その際は《Sin トゥルース・ドラゴン》に注意。
この点については《Sin Territory》の登場によってかなり改善されたが、この効果を利用しても「1種類につきフィールドに1体しか存在できない」という制約は依然として付きまとうので、相手に逆用されてしまう危険性があるのは変わらない。
また、同じ理由で《強制転移》のような永続的なコントロール奪取も苦手としている。
代表的なカード †
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