【インフェルニティ】 †
インフェルニティを中心とした【闇属性】デッキ。
ほとんどのカードの効果が「手札0枚」という特殊な状況下でのみ使えるものであり、構築もプレイングもかなり異質なものとなる。
墓地からの大量蘇生とそれを活かしたシンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚が基本になるため、いかに手札を0枚にしつつ墓地を肥やすかが肝。
その展開力と応用力は群を抜いて高い一方でメタが刺さりやすく、相手の一手を先読みする判断力とあらゆるメタをいなすための構築力を要求されるため、上級者向けのデッキといえるだろう。
- 2010年前半の環境では主流デッキの1つとなっていた。
その後制限強化などの影響でやや落ち込む時期を経るも、2014年の世界大会一般の部ではその展開力を如何なく発揮して、優勝に輝いている。
- アクの強いループコンボを生む基盤デッキとしての人気も根強いが、それらの多くは公式ルール(特に時間制限)の都合上ファンデッキに属しやすい。
- 理論上可能な無限コンボも多く存在するが、それらは相手からの妨害を受けない前提で、なにより時間が非常にかかり丸一日経っても続くと言われるコンボすらあるので、実際のデュエルの場で見ることはほぼ不可能。
本項では、主に以下の3つのデッキタイプに分けて説明する。
《インフェルニティ・デーモン/Infernity Archfiend》
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1200
(1):手札が0枚の場合にこのカードをドローした時、
このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「インフェルニティ」カード1枚を手札に加える。
この効果は自分の手札が0枚の場合に発動と処理ができる。
《インフェルニティ・ネクロマンサー/Infernity Necromancer》
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 0/守2000
このカードは召喚に成功した時、守備表示になる。
また、自分の手札が0枚の場合、このカードは以下の効果を得る。
1ターンに1度、自分の墓地から「インフェルニティ・ネクロマンサー」以外の
「インフェルニティ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。
《インフェルニティガン/Infernity Launcher》
永続魔法
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札から「インフェルニティ」モンスター1体を墓地へ送る。
(2):魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送り、
自分の墓地の「インフェルニティ」モンスターを2体まで対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果は自分の手札が0枚の場合に発動と処理ができる。
インフェルニティは蘇生カードに関しては数・性能共に群を抜いたテーマデッキである。
そのため、それらのカードを活かすべく墓地を肥やすカードを大量に投入するのが特徴。
インフェルニティと相性のよいカードであれば手札コストがあっても気軽に投入できるが、手札が0枚になった時に腐るため、枚数は調整したい。
有り余る展開力、手札0というリスクから、大量展開による1ターンキルを狙うと効率がよいため、エクストラデッキの選定の重要度も非常に高い。
また、専用の罠カードで動きを補助しやすく、ビートダウン・パーミッションの動きでも高い制圧力を発揮できる。
いずれにせよ、コンボパーツを高速で墓地に揃え蘇生・サーチに繋げる構築が重要となる。
モンスターカードを多く採用すると手札を0枚にする事が困難になるため、枚数は少なめで良い。
上級モンスターは更に事故率が高くなるため、特に理由がないなら採用しない方が良く、採用するならば処理手段を多めにしておきたい。
基本的には必須カードを必要数投入すればそれで充分である。
―キーカードとなるインフェルニティ
主に以下のカードを蘇生カードで使い回し、様々な展開へとつなげるのが【インフェルニティ】の基本戦術となる。
《インフェルニティ・ミラージュ》以外はいずれも蘇生制限がなく、更に専用蘇生カードのほぼ全てが対象のレベルなどを制限していない。
これらはデッキタイプによらずほぼ全てのインフェルニティの補助役やコンボの起点となるため、優先度は高い。
―その他のインフェルニティ
展開に関しては上述したカードでまず問題なく、その他のインフェルニティは、空きスペースなどを見ながら採用を検討していく「サブパーツ」となる。
ただし、エクシーズ型ではレベルの都合や事故率の軽減などの理由からほぼ採用されない。
―その他のモンスター
効率的に墓地を肥やすことができたり、特殊召喚をサポートできるモンスターを中心に採用される。
素早くデッキを動かしてフィールドを固めるには必要不可欠であるが、枚数が多すぎると動きを阻害してしまうため、投入枚数はよく吟味しておきたい。
「手札0枚」というのは本来好ましくない状態であり、当然ながら一度フィールドを空けられると途端に不利な状況になってしまう。
よって、「1ターン内にシンクロモンスター・エクシーズモンスター・リンクモンスターを複数展開し反撃の芽を摘み取る」ことが【インフェルニティ】の基本戦術となる。
1ターンキルを狙う、あるいはメタ効果持ちと大量の伏せカードで相手の反撃を封じ込めるよう、一気に展開するのが好ましい。
サーチを多用していきたいため、蘇生に《インフェルニティ・デーモン》を組み込める組み合わせでのレベル・ランクが中心となる。
シンクロ・エクシーズ素材・リンク素材の再確保が容易な点から、バウンスしての再利用でもアドバンテージを稼ぎやすく、またそれはエクストラデッキの圧縮にも繋がる。
複数枚使用することで展開を加速させるコンボの要となるモンスターと、1枚の投入で充分機能するコンボパーツがそれぞれ存在しているため、枚数判断が重要となる。
―シンクロモンスター
―エクシーズモンスター
2体のモンスターを同時に蘇生する手段が多いデッキではあるが、素材としたモンスターが直接墓地へ送られない上、性能がエクシーズ素材に依存するなどマイナス要素も多い。
そのため、シンクロ型ではコンボに用いるケースを除いて最低限の採用となる。
エクシーズ型では主軸となり、ランク3・4のエクシーズモンスターを中心となる。
やはり上記の問題から、能動的にエクシーズ素材を処分する方法を持ったモンスターが採用されることが多い。
―リンクモンスター
インフェルニティは闇属性で統一されているが、これらをリンク素材に指定しているモンスターに明確にシナジーのあるカードはない。
そのため、基本的には「モンスター○体以上」・「効果モンスター○体以上」等縛りが緩いリンクモンスターの採用が中心となる。
―融合モンスター
《簡易融合》・《簡素融合》を用いて特殊召喚することで展開のサポートを行える。
高レベルのシンクロモンスターやエクシーズモンスターに繋げるなど、状況に応じて様々な使い方をすることができる。
シンクロ型の戦術 †
シンクロ型【インフェルニティ】の最大の持ち味は、《インフェルニティ・デーモン》と各種蘇生カードによる凄まじいまでの展開力である。
蘇生とサーチを繰り返して1ターンで大量のモンスターを展開するのだが、後述のコンボ紹介でも解説するように手札1枚からの大量展開も難しくない。
「最低限の墓地さえ整えていれば劣勢時でもカード1枚から逆転できる」という事もこのデッキの大きな強みである。
2体のインフェルニティを同時に蘇生できる《インフェルニティガン》・《インフェルニティ・ミラージュ》で《インフェルニティ・デーモン》とチューナーを蘇生すれば、サーチを行いつつシンクロ召喚に繋げる事が可能。
《インフェルニティ・ネクロマンサー》も組み合わせれば、より高レベルのシンクロモンスターもシンクロ召喚できる。
エクシーズ素材が2体のエクシーズモンスターも種族・属性などの指定がない限り自由に使用が可能。
その性質から、相手に手をつけさせないまま一方的な展開が可能となる場合も多い。
このコンボを成功させるためには墓地を肥やす必要があるが、コンボパーツは少なく、1ターンで準備が整う事も多い。
また、手札を0枚にする点も、モンスターカードなら手札コストに、魔法・罠カードならセットするだけで条件を満たせる。
ただし、手札を0枚にする以上、相手の妨害によって建て直しが困難になる事も少なくない。
特に《インフェルニティガン》は、《サイクロン》等によっても阻止されてしまうのが痛いところ。
相手が多くのカードをセットしている場合は極力動かず、《ハーピィの羽根帚》等の伏せ除去を引くまで待つのも一つの手である。
一方で待っている間に妨害カードを補充される可能性もあるため、どのタイミングでコンボを開始するかがデッキを動かす上で非常に重要になる。
手札が0である都合上メタの張り合いにもつれ込むとジリ貧になりかねないので、場合によっては多少不完全な墓地や手札であっても、早めに動いたほうが良いことも少なくない。
相手が重点的にシンクロ召喚にメタを張る場合、インフェルニティサポートを生かしたビートダウンに戦法を変えるなどの手もある。
かつては《氷結界の龍 ブリューナク》と《インフェルニティ・デーモン》を用いたループによる1ターンキルが主力だった。
しかし、現在は《氷結界の龍 ブリューナク》がエラッタされ、自分のカードを戻せないため不可能となっている。
《インフェルニティ・リベンジャー》軸では下記のコンボを利用することで、手札0の状態からでも連続してアドバンテージを稼いで行くことが可能となる。
墓地に《インフェルニティ・デーモン》・《インフェルニティ・ネクロマンサー》・《インフェルニティ・リベンジャー》の3体が揃っていれば良いため簡単に狙っていくことが可能。
条件:手札0枚、フィールドに《インフェルニティ・ミラージュ》、墓地に《インフェルニティ・デーモン》・《インフェルニティ・ネクロマンサー》・《インフェルニティ・リベンジャー》
結果:手札0枚、フィールドにレベル8シンクロモンスター、インフェルニティカード2枚以上
- 《インフェルニティ・ミラージュ》で《インフェルニティ・デーモン》と《インフェルニティ・ネクロマンサー》を蘇生。
- 《インフェルニティ・デーモン》でインフェルニティカードAをサーチ。
- インフェルニティカードAをセットし、手札を0枚にする。
- 《インフェルニティ・ネクロマンサー》で《インフェルニティ・リベンジャー》を蘇生。
- 《インフェルニティ・デーモン》、《インフェルニティ・ネクロマンサー》、《インフェルニティ・リベンジャー》で《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》をシンクロ召喚。
- 《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》で《インフェルニティ・ミラージュ》を除外し、効果をコピー。
- 《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》(《インフェルニティ・ミラージュ》扱い)で《インフェルニティ・デーモン》と《インフェルニティ・ネクロマンサー》を蘇生。
- 《インフェルニティ・デーモン》でインフェルニティカードBをサーチ。
- インフェルニティカードBをセットし、手札を0枚にする。
- 《インフェルニティ・ネクロマンサー》で《インフェルニティ・リベンジャー》を蘇生後、墓地の状況によって分岐する。
- 墓地に《インフェルニティ・ミラージュ》がある場合は手順5に戻る。
- なければ、任意のレベル8シンクロモンスターをシンクロ召喚する。
このコンボが成功すると《インフェルニティ・バリア》や《インフェルニティ・ブレイク》が増えていき、たとえライフが削りきれなくても反撃の芽を摘み取る事ができる。
初動からさらに墓地を随時補充していくことで、シンクロ召喚のレベルの幅やコンボ選択肢を拡大しつつ動いていくことも可能。
さらにこのコンボは非常に応用力が高く、覚えてしまえば様々な派生ループへと応用し柔軟に使用することが可能となる。
シンクロモンスターを複数並べつつ除去を行えれば、一気に8000を超えることも容易であり、そのまま押し切ることができる。
また、同時に罠カードも充実しているため、たとえ倒しきれなくとも相手の反撃は難しくなる。
そのため、可能な限り1回でも多くサーチ・特殊召喚を行えるよう、その方法を発展させ使いこなすことが重要である。
シンクロ型のデッキの種類 †
シンクロ召喚軸のデッキ構築は「どのチューナーを採用するか」で主に以下の2種類に分けられる。
《インフェルニティ・インフェルノ》で墓地を肥やしつつ、《インフェルニティ・ビートル》を用いたシンクロ召喚で制圧していく。
現在は、《煉獄龍 オーガ・ドラグーン》《インフェルニティ・ブレイク》の布陣を早期に敷くのが主な戦術。
【インフェルニティ】登場当初の主流構築であり、《インフェルニティガン》と《氷結界の龍 トリシューラ》を連打することで脅威の爆発力を誇った。
レベル8、レベル9のシンクロモンスターを状況に応じて呼び出すことができるため、根強い人気がある。
下記の《インフェルニティ・リベンジャー》軸、エクシーズ型と比較して初動が遅く、墓地依存度が高いこと、事故率もやや高めであることが弱点。
上記の大量展開コンボを有し、《インフェルニティ・ビートル》軸よりも爆発力を上げた構築。
レベル8のシンクロモンスターの特殊召喚に長けており、《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》、《インフェルニティ・デス・ドラゴン》、《煉獄龍 オーガ・ドラグーン》の3体をスムーズに出すことができる。
《インフェルニティ・リベンジャー》の効果によって、戦闘破壊に関してもかなりの耐性を持つのが特徴。
この構築からチューナーを抜き、デッキとしての安定性と環境への適応力を高めたのが、現在のエクシーズ召喚型である。
《インフェルニティ・ビートル》軸と比較して初動が早く事故率は低いが、爆発力はやや低め。
《インフェルニティ・リベンジャー》が除外などで使用できなくても、エクシーズ召喚主体に切り替えてある程度戦うことができる。
エクシーズ型の戦術 †
《インフェルニティ・リベンジャー》軸をベースに、チューナーを採用せず、ランク4のエクシーズ召喚を連発する事に特化した構築。
採用されるインフェルニティは動きの核となる《インフェルニティ・デーモン》と、それを使いまわす《インフェルニティ・ネクロマンサー》のみ。
その分コンボに必要なカードが少ないため、シンクロ型と比較して素早く、安定した初動を行えることが特徴。
ランク3・4のエクシーズモンスターを連続して特殊召喚し、サーチした多数の《インフェルニティ・ブレイク》・《インフェルニティ・バリア》によって相手の反撃を封じ込め、返しのターンで勝負を決める事に主眼を置いている。
対応力の高いランク4エクシーズモンスターを連続して出すことができることが最大の強みであり、カードプールの充実に伴い主流となっていった。
条件:初手に《ブリキンギョ》(《俊足なカバ バリキテリウム》でも代用可)・《ダーク・グレファー》・《ヘルウェイ・パトロール》、他の手札2・3枚が魔法・罠カード
結果:手札0枚、フィールドに《インフェルニティ・デーモン》、ランク4エクシーズモンスター、インフェルニティ罠カード1枚、セットカード2・3枚
- 《ブリキンギョ》を召喚、効果で《ダーク・グレファー》を特殊召喚。
- 《ダーク・グレファー》の効果で《ヘルウェイ・パトロール》をコストに《トリック・デーモン》を墓地へ送る。
- 《トリック・デーモン》の効果でデッキから《インフェルニティ・デーモン》を手札に加える。
- 《インフェルニティ・デーモン》以外の手札を全てセットする。
- 墓地の《ヘルウェイ・パトロール》の効果で《インフェルニティ・デーモン》を特殊召喚し、効果でインフェルニティ罠カードを手札に加える。
- 《ブリキンギョ》と《ダーク・グレファー》を素材にランク4のエクシーズ召喚。
- インフェルニティ罠カードをセット。
手札に加える《インフェルニティ・バリア》や《インフェルニティ・ブレイク》は他の手札の内容で枚数を調整するとよい。
他に《簡易融合》などが手札にあった場合はさらに強固な布陣を敷くことができる。
リンク型の戦術 †
リンク召喚とインフェルニティの親和性の高さに着目し、リンクモンスターの大量展開に重点を置いた構築。
基本コンセプトはシンクロ型に近いが、こちらはチューナーを必要とせず、手札からの特殊召喚も織り交ぜていくのが特徴。
リンクモンスターをリンク素材に更なる高リンクを展開するという流れを作るため、エクストラデッキの大部分はリンクモンスターで固める事になる。
かつては《ファイアウォール・ドラゴン》を軸にしていたが、あちらがエラッタされてしまった。
ただし、手札からの特殊召喚は《鎖龍蛇−スカルデット》でも可能なので、あちらで《インフェルニティ・デーモン》などを特殊召喚することで動かすことができる。
この軸で重要なのは《鎖龍蛇−スカルデット》の存在であり、多くの構築は主に以下の状況を始動点とする。
《鎖龍蛇−スカルデット》で手札から特殊召喚し、再び手札0枚の状況を作り出す。
そして特殊召喚されたインフェルニティモンスターの効果で《インフェルニティ・デーモン》を蘇生し、後続をサーチしつつ次のリンク召喚と効果に繋げる。
最終的に複数体のリンクモンスターとサーチされたインフェルニティ罠カードでフィールドを制圧するのが基本戦略である。
条件:初手に《ダーク・グレファー》・《インフェルニティ・ネクロマンサー》・《インフェルニティ・デーモン》・任意の魔法・罠カード2枚
結果: エクストラモンスターゾーンに《鎖龍蛇−スカルデット》、《鎖龍蛇−スカルデット》のリンク先を含むメインモンスターゾーンにリンク2リンクモンスターとインフェルニティモンスター3体、セットカード2枚、手札にインフェルニティカード1枚
- 手札の魔法・罠カードを全てセットした後で《ダーク・グレファー》を召喚、《ダーク・グレファー》の効果により手札から《インフェルニティ・ネクロマンサー》を、デッキから《ヘルウェイ・パトロール》を墓地へ送る
- 《ヘルウェイ・パトロール》の効果で《インフェルニティ・デーモン》を手札から特殊召喚、効果で《インフェルニティガン》をサーチ
- 《ダーク・グレファー》と《インフェルニティ・デーモン》でリンク2のリンク召喚
- 《インフェルニティガン》の(2)の効果を発動し、《インフェルニティ・ネクロマンサー》・《インフェルニティ・デーモン》の2体を蘇生
- 《インフェルニティ・デーモン》の効果で《インフェルニティ・ビショップ》をサーチ、《インフェルニティ・ビショップ》を手札から特殊召喚
- 《インフェルニティ・デーモン》・《インフェルニティ・ビショップ》とリンク2をリンク素材とし、エクストラモンスターゾーンに《鎖龍蛇−スカルデット》をリンク召喚
- 《インフェルニティ・ネクロマンサー》の効果で《インフェルニティ・デーモン》を蘇生し、《インフェルニティ・デーモン》の効果で《インフェルニティ・ミラージュ》をサーチ
- 《インフェルニティ・デーモン》・《インフェルニティ・ネクロマンサー》をリンク素材にリンク2をリンク召喚
- 《鎖龍蛇−スカルデット》の効果を発動し、手札から《インフェルニティ・ミラージュ》を特殊召喚
- 《インフェルニティ・ミラージュ》の効果を発動し、墓地の《インフェルニティ・ネクロマンサー》・《インフェルニティ・ビショップ》を特殊召喚
- 蘇生された《インフェルニティ・ネクロマンサー》の効果を発動し、墓地の《インフェルニティ・デーモン》を特殊召喚
- 《インフェルニティ・デーモン》の効果でインフェルニティカードをサーチ
エクストラデッキのモンスターやサーチするカード次第で様々なパターンに発展させられる。
手順は更に長くなるが、デッキに必要なパーツが残っていれば、上記の手順からそのまま先攻エクストラリンクを決める事さえ可能。
リンクモンスターを複数並べる性質上、相互リンクを発動条件とするモンスター効果も活用しやすい。
インフェルニティには大量展開以外の効果を持ったカードも存在する。
シンクロ召喚を狙わない場合通常の【インフェルニティ】と大きく異なる構築になる。
【リローダーパーミッション】 †
手札消費の激しいパーミッションのドローソースとして《インフェルニティ・リローダー》を採用した構築。
召喚したターンにドローができるほか、インフェルニティかつ戦士族なのでサーチや蘇生が非常に容易であり、安定した運用が可能。
手札コストが容易に確保できるが手札が0でなくてはいけないため、発動条件のあるカウンター罠より《サンダー・ブレイク》等のフリーチェーンの除去の採用が優先される点が【パーミッション】と異なる。
《インフェルニティ・リローダー》によってドローが比較的安定するため《死者への供物》などのデメリットを軽減できる。
ループは難しいが【パーミッション】としては高い展開力と安定性を持ち、《インフェルニティ・バリア》等の除去やメタが刺さりにくいことも強み。
ただし《インフェルニティ・リローダー》の効果で自らライフを削るためライフをコストにするカードの投入と発動タイミングには注意。
長期的に手札を0にする必要性上、一時的にセットしたカードを守るため、通常のタイプでは発動機会の限られる《スターライト・ロード》も検討しておきたい。
いかに早く《インフェルニティ・リローダー》を展開するかが重要になるため《増援》や《トゥルース・リインフォース》などの採用も検討できる。
サイドデッキでシンクロ召喚主体の物から切り替える戦術も存在する。
毎ターン《ハンドレス・フェイク》で手札を0枚にし《サイバーデーモン》の効果でドローしてエクゾディアパーツを揃えるデッキ。
もう一つキーカードとなるのが《インフェルニティ・ガーディアン》で手札が0枚の時は、破壊されない効果とそこそこのステータスを持ち壁モンスターとして機能する。
詳しくは該当ページ参照。
【シンクロダークインフェルニティ】 †
《ゾンビキャリア》《D−HERO ディアボリックガイ》等の闇属性を採用し、【シンクロダーク】のギミックを取り入れた派生型。
上記2枚や《フォトン・ストリーク・バウンサー》の存在から、通常の【インフェルニティ】でカバーしにくい手札誘発をある程度強引に突破する事ができる。
手早く《D−HERO ディアボリックガイ》を手札に加えるために、《E・HERO エアーマン》《ヒーローアライブ》の採用も検討したい。
【インフェルニティ暗黒界】 †
暗黒界とインフェルニティを組み合わせたデッキタイプ。
《インフェルニティ・インフェルノ》は効果で手札のカードを捨てるので暗黒界と相性がよく、またどちらも悪魔族中心で《暗黒界の門》も共有できる。
最終的にはインフェルニティによるシンクロ召喚ループを狙うが、カードが揃うまでに《暗黒界の龍神 グラファ》によるビートダウンで相手の除去の浪費や戦線の維持が可能。
この構築であれば暗黒界とコンボできる《手札抹殺》はインフェルニティを墓地へ送ることにも役立つが、通常の【インフェルニティ】では相手に大きなアドバンテージを与えかねないので採用されない。
【HEROインフェルニティ】 †
エクシーズ型をベースにM・HEROの要素を取り込み、《M・HERO ダーク・ロウ》の特殊召喚を狙いとした構築。
メインデッキに採用するHEROは《マスク・チェンジ》・《マスク・チェンジ・セカンド》をサーチできる《E・HERO シャドー・ミスト》、展開補助と《M・HERO アシッド》を特殊召喚するための《E・HERO バブルマン》、リクルートするための《ヒーローアライブ》のみである場合が多く、本来HEROデッキの核である《E・HERO エアーマン》すら採用されないことが多い。
インフェルニティに搭載されている墓地肥やしギミックを利用して《E・HERO シャドー・ミスト》を墓地へ送り、《ソウル・チャージ》などで蘇生する動きや、《召喚僧サモンプリースト》でリクルートする動きが一般的だった。
全盛期には【インフェルニティ】の主流となり、3枚積まれた《ソウル・チャージ》によって《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》と《M・HERO ダーク・ロウ》、インフェルニティモンスターと《インフェルニティ・バリア》・《インフェルニティ・ブレイク》を先攻で並べることもでき、相手に文字通り「何もさせない」ことさえ可能となっていた。
2014年の日本代表決定戦でも優勝した実績を持ち、非常に高い制圧力を持っていたが、14/10/01に《召喚僧サモンプリースト》・《ソウル・チャージ》が制限を受けたため弱体化。
後に《召喚僧サモンプリースト》は制限解除された一方、《ソウル・チャージ》は19/10/01に禁止カードへと指定されたため、デッキの動きを安定させることが難しくなった。
【イグナイトインフェルニティ】 †
手札を効率的に減らしやすいイグナイトにインフェルニティの要素を加え、1ターンでの制圧を狙う構築。
初動の動きをイグナイトに任せることでエクストラデッキにレベル4・レベル3のイグナイトを溜めこみ、手札の《インフェルニティ・デーモン》と同時にペンデュラム召喚、そのままエクシーズ召喚に繋げるなどして展開する。
《ラヴァルバル・チェイン》の現役時は、それに繋げるのが基本的な動きだった。
展開をペンデュラム召喚によって行えるため、他の構築と比較して通常召喚の重要度が低い。
そのためペンデュラム召喚を行った後、イグナイトのペンデュラム効果で《E・HERO ブレイズマン》をサーチし、通常召喚することができる。
弱点としては、事故率の高さと、相手に対するメタカードを積みにくいことが挙げられる。
イグナイトが手札に偏って展開を阻害する他、エクシーズ型では脅威になりにくい《幽鬼うさぎ》にも弱くなる。
初動をペンデュラム召喚に依存するため、《神の宣告》、《神の警告》、《奈落の落とし穴》などを受けるとリカバリーが利かないことも多い。
デッキ枚数のかなりの部分をイグナイトに割かなければならないためメタカードの投入が難しく、初動に失敗した時の耐久力はエクシーズ型よりも格段に低い。
制圧力は折り紙つきだが、総じて上級者向けの構築と言えるだろう。
【覇王インフェルニティ】 †
1枚でペンデュラムスケールを揃えられる《覇王眷竜ダークヴルム》を採用した構築。
初動展開をペンデュラム召喚に任せることで、召喚権を使わずに手札を0枚にしつつ《インフェルニティ・デーモン》等を複数体特殊召喚することができる。
魔法&罠ゾーンをペンデュラムスケールに圧迫されるため、制圧に使える罠カードの枚数が減ることには注意が必要だろう。
一度ペンデュラム召喚をしてしまえばペンデュラムスケールは不要なので、有り余る展開力を使ってエクストラデッキから《竜巻竜》を調達しペンデュラムスケールを自ら破壊してしまってもよいか。使い終わった《竜巻竜》は《FNo.0 未来龍皇ホープ》のエクシーズ素材にできれば無駄がない。
【3軸インフェルニティ】 †
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》から《魔サイの戦士》を経由して墓地肥やしを行い動き出すタイプの構築。
レベル3インフェルニティで有用なものは《インフェルニティ・ネクロマンサー》・《インフェルニティ・ワイルドキャット》・《インフェルニティ・コンジュラー》が存在する。
またインフェルニティ以外にも《魔界発現世行きデスガイド》・《サイコウィールダー》・《サイコトラッカー》・《未界域のツチノコ》・《未界域のジャッカロープ》等の【ランク3】で使われる汎用性の高いカードを採用し《彼岸の黒天使 ケルビーニ》へのアクセス性を高める構築も見られる。
その他 †
コンセプトデュエルにはインフェルニティカードまたはインフェルニティがテキストに記載されたカードを15枚以上メインデッキに採用するものがある。
相手のフィールドのカードをいくら除去しても手札から発動できる手札誘発モンスターが最大の弱点で、場合によっては壊滅的な打撃を受けることもある。
モンスター効果を封じコンボを不可能にする《スキルドレイン》やサーチ・シンクロ召喚を妨害する《ライオウ》等も脅威となる。
また、《電光−雪花−》は永続効果でセットされた魔法カード・罠カードの発動を封じるため、《インフェルニティ・バリア》をはじめとする防御札が軒並み使用不可能になってしまう。
その上新しくセットすることも不可能になってしまうため、手札を0枚にするのがかなり難しくなる。
まさに天敵のような存在なので、《精神操作》や《サンダー・ボルト》など、手札から発動できる魔法カードで対策をしておきたい。
蘇生を封じる《王家の眠る谷−ネクロバレー》はもちろん、闇属性メタの《聖なるあかり》は除去できなければモンスターを召喚・特殊召喚できず一方的な展開になりうる。
そして墓地への依存も非常に強いため、《次元の裂け目》等の全体除外カードはいち早く除去しなければならない。
その他手札0枚を強要する関係上、カードのセットを封じる《ダーク・シムルグ》は天敵。
《魔轟神獣ユニコール》も手札枚数調整によってインフェルニティの効果を封じられてしまう。
シンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚を多用し、それらの有望な召喚先とキーカードとの種族のバラつきが目立つ都合上、《群雄割拠》等もやや苦手。
《エルシャドール・ミドラーシュ》は特殊召喚の回数に制限を設ける上に破壊耐性まで持っているため、採用率の高い《インフェルニティ・ブレイク》、《奈落の落とし穴》が通用しない。
そのため、相手に一度特殊召喚を許すと苦しい戦いを強いられる。
また、《M・HERO ダーク・ロウ》は《ヒーローアライブ》1枚で出てくる上にこちらの墓地利用・サーチを完全に阻害してしまう。
先攻で出されて処理できなければ勝負にならないので、こちらも対策は必至。
上記の《融合解除》の他、《月の書》などで裏側表示にしたり、《次元幽閉》や《因果切断》などの「破壊を介さない除外」を活用するのもいいだろう。
比較的メジャーなメタとよく刺さるメタのみに絞ってもこれだけの種類があり、対策を講じるべきカードは非常に多いが、大抵は《インフェルニティ・バリア》をはじめとするサポートで対処できるため、1戦目で苦戦する事は少ない。
むしろ、弱点となるカードは多くのサイドデッキで使われているためマッチになると話は変わり、2戦目以降は桁違いの量のメタカードと戦わなければならない。
そのためなるべく確実に1戦目を勝利できる構築をめざし、それ以上にサイドデッキをどう構築するかが重要になるだろう。
メタカード以外の戦術的な弱点としてドローフェイズのドローは避けられないため、この瞬間のみどうしても手札が0枚にならないタイミングが発生し、ここが僅かながら隙になる。
手札が0枚でない都合上、ここでフリーチェーンの除去カード等で巻き返しを狙われると《インフェルニティ・バリア》での防御もできないため、注意が必要である。
デッキコンセプト上の大きな弱点として、構造上手札誘発モンスターを採用し難い点があり、先攻の相手への妨害を差し込めずに一方的な展開を許しやすい。
ただし、今日においては《冥王結界波》や《禁じられた一滴》などの無効化カード、《ライトニング・ストーム》や《拮抗勝負》などの大量除去カード等、所謂「後手捲り札」も多く、これらである程度対応は可能。
マッチ戦を想定するならば、これらのカードを中心にサイドデッキを組んでおきたい。
歴史 †
第7期(2010年〜2012年) †
第8期(2012年〜2014年) †
第9期(2014年〜2017年) †
第10期(2017年〜) †
新マスタールールが施行され、エクストラデッキからの特殊召喚に大幅な制限がかけられた。
これにより、シンクロ軸・エクシーズ軸は今までのような運用が非常に困難になってしまった。
同時に登場したリンク召喚とは非常に相性が良く、リンクモンスターを構築に取り入れて環境に適応させようとする動きが見られた。
第11期(2020年〜) †
マスタールール(11期)の施行により、シンクロ軸・エクシーズ軸の従来の展開が再び可能となった。
また、PHANTOM RAGEやPREMIUM PACK 2021等で新規カードが複数登場し、デッキも大きく強化された。
第12期(2023年〜) †
関連リンク †