《月 の書 /Book of Moon》 †
速攻魔法 ①:フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを裏側守備表示にする。
Pharaonic Guardian -王家の守護者-で登場した速攻魔法。
表側表示モンスター1体を裏側守備表示にする効果を持つ。
速攻魔法であることの利点を最大限に活かせるカードの1つ。
加えて、自分のモンスターか相手のモンスターかを問わない。
上記2点も相まって汎用性が非常に高く、以下に挙げるような様々な用途で利用できるカードである。
《皆既日蝕の書》や《魔砲戦機ダルマ・カルマ》等、裏側守備表示にできるカードはその多くが《月の書》とほぼ共通する性質を持つため、それらを使う際にも本項に目を通しておくことを推奨する。
以下、用途例。
- リバースした時の誘発効果の再発動
基本的な用途。
リバースモンスターはサイクル・リバースを除き基本的に一回使い切りだが、裏側守備表示になることでもう一度その効果を使えるようになる。
ただし、ルールによる表示形式の変更はモンスター1体につき1ターンに1度であるため、反転召喚したモンスターに《月の書》を使い、同じターンでもう一度反転召喚するのは不可。- デメリットのリセット
効果モンスターの中には効果の発動後、「このターン、このカードは攻撃宣言ができない」「1ターンに1度だけ発動できる」などのデメリットや制約が生ずるものがある。
そういった場合、《月の書》で裏側守備表示にすることで「このカード」がどのカードか特定できなくなるため、そうした誓約効果の類を無かったことにできる。
そのまま反転召喚を行えば同じターンに二度効果を使うことができたり、使用したターンに攻撃したりできるようになる。
とはいえ、あくまで誓約がモンスター自身のみにかかる場合にのみ有効な手段なので、「このカード名の効果は1ターンに1度しか発動できない」という指定がある場合は例外である。- 装備カード等との関係の切り離し
裏側守備表示になると装備カードは装備対象不在扱いとなって破壊される。
一見デメリットのようにしか見えないが、《リビング・フォッシル》のように、効果の代償としてデメリットを発生させるカードのデメリットを踏み倒す使い方ができる。
また、《リビングデッドの呼び声》や《デモンズ・チェーン》、《安全地帯》のように、モンスターと関係を持ち続けるカードとの関係も同じ理屈で切ることができる。
フィールドに残り続けるものだけでなく残存効果との関係を切る用途に使うこともでき、一度裏側守備表示にすれば「エンドフェイズ時に破壊される」「フィールドを離れた場合除外される」といったものの影響からも抜けられる。
また、2024/09/19の裁定変更により、「《大捕り物》の様な対象を取り続ける効果カードで、"既にコントロール奪取されている状態のモンスター"」に《月の書》の効果が適用された場合、関係が断ち切られコントロールが戻る、という処理となった。- ステータス変化やカウンター等のリセット
効果によって攻撃力や守備力が変化しているモンスターを裏側守備表示にした場合、増減したステータスはリセットされ、カード記載の数値に戻る。
下げられた攻撃力を元に戻す手段として使えるほか、《暗黒界の混沌王 カラレス》のような攻撃力・守備力の計算を一度しか行わないカードに使用できれば、再計算手段がないため反転召喚後も記載の数値のままとなる。
また、裏側守備表示になったカードに魔力カウンター等のカウンターが置かれていた場合、それらはすべて取り除かれる。- 自分への戦闘ダメージのカット
相手モンスターの攻撃宣言時に発動すればバトルステップの巻き戻しは発生しないため、攻撃を受ける自分のモンスターに使って裏側守備表示にすることで戦闘ダメージを抑えることができる。
守備力が高いモンスターであれば逆に相手へ戦闘ダメージを与える手段にすることもでき、リバースした時に効果が発動するものなら、攻撃によってリバースするのでリバースした時の効果を使うことも可能。
効果を受けない高攻撃力モンスターに狙われた場合や、限界まで攻撃力を高めて一撃必殺を狙ってくるモンスターから受ける甚大な戦闘ダメージを回避する手段としても覚えておきたい。- 表側表示モンスターを指定する効果からの回避
効果処理時に表側表示である必要があるもの(《地砕き》など)の効果を、裏側守備表示にすることで回避できる。
わかりにくいが、「表側表示モンスターを対象とする効果」なら何でも不発にできるわけではない。
具体例で説明すると、- 効果を無効にする効果からの回避
上記用途の発展系。
表側表示のモンスターを対象に《無限泡影》等を発動された時、裏側守備表示にすることで無効にされるのを回避できる。
特筆すべき点として、ここからさらに2枚目の《無限泡影》をチェーンされても発動した効果は無効にならないことが挙げられる。
これは、チェーン3の《無限泡影》で無効にされた後チェーン2の《月の書》で表示形式が変わることで、上述した「ステータス変化やカウンター等のリセット」と同じ状況になり「無効化されている」という情報がリセットされるため。(チェーン1の《無限泡影》は裏側守備表示のモンスターの効果を無効にできないため不発となる)
つまり、チェーンして裏側守備表示にすることに成功した時点で、発動した効果を抑止する手段は無くなったということになる。
また、《ジャンク・シンクロン》などで効果を無効化された状態にあるモンスターがフィールド上での起動効果などを発動する場合、チェーン等でフィールドから離すという手段では無効化されてしまうが、
裏側守備表示にすると無効化された状態にあるという情報もリセットされるため効果を適用できる。- モンスターの攻撃の妨害
バトルフェイズのスタートステップ、あるいは攻撃宣言時に、攻撃する側のモンスターに使うことで、攻撃を一度防ぐことができる。
攻撃宣言時に使うことで攻撃宣言はしたことになり、メインフェイズ2での権利による表示形式の変更(反転召喚)もできなくなる。
無論、自分のモンスターの攻撃を止めることもできる。
勝手に攻撃してしまうカラクリモンスター等を扱う時には役立つだろう。- 相手モンスターを戦闘破壊するための補助
守備力が低いモンスターに有効。
《オネスト》・《E・HERO オネスティ・ネオス》などの奇襲性の高い強化カードへの対策としても機能する。
《アマゾネスの剣士》等の戦闘ダメージを与えることが相手のアドバンテージになるモンスターにも有用。 反転召喚を行って相手ターンに棒立ちになったモンスターが攻撃対象になった際に用いて戦闘ダメージを防ぎつつ、再度リバースした時の誘発効果に繋げるといった動きもできる。- シンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚の妨害
これらはモンスターが表側表示であることが必須なので召喚直後、あるいは素材がそろった直後に使うことで計算を狂わせることができる。
融合素材は原則として裏側表示のモンスターも使用できるので融合召喚は妨害できない。- 起動効果の妨害
召喚直後に裏側守備表示にすることで、そのターン表示形式変更(反転召喚)の権利がないために起動効果を使わせないことが可能。- 効果モンスターの永続効果の遮断
永続効果を持つ効果モンスターを対象に発動することでその効果は適用されなくなる。
耐性に対しても有効で、「効果では破壊されない」等の耐性を持っていても、裏側守備表示にすれば適用されなくなるため、その後なら効果破壊も可能である。
なお、効果を受けない・効果の対象にできないモンスターやリンクモンスターにはそもそもの《月の書》が通じないので過信は禁物。
永続効果といえども「戦闘破壊されない」も例外で、ダメージ計算時に表側守備表示になるため、裏側守備表示にしても戦闘破壊できるようにはならない。- モンスターに影響する永続効果の影響の回避
裏側守備表示にすることでモンスターを除去せず永続効果の適用を妨害する。
特に《スキルドレイン》への対処として重宝されており、誘発効果や起動効果の発動にチェーンして発動し、その効果処理時裏側守備表示にすることで、モンスター効果を有効にする手段となる。
大半の効果モンスターに有効であり、シンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚を未然に防ぐことができるのも評価が高い。
相手モンスターが召喚されたターンか攻撃宣言時に発動し、攻撃とモンスター効果を止めつつ戦闘補助を行うと、一石三鳥である。
確実な戦闘破壊ができる訳では無いため、戦闘補助として見ると《収縮》などのコンバットトリック専門のカードには劣るが、上記の通り様々な用途で使える点ではこちらが優れている。
フリーチェーンの罠カードと比較すると、手札からすぐに発動できる点が大きい。
また、同じく速攻魔法であり2体を対象に取れる《皆既月蝕の書》も存在する。
あちらは手札コストを必要とし、必ず2体を対象にしなければならないこともあって、単独での汎用性・融通性はこちらが勝る。
どちらを選ぶかはデッキや環境に左右されるだろう。
難点として完全な除去ではないため相手モンスターに使用する場合はそのままでは相手に再利用を許すことが挙げられる。
裏側守備表示にしたモンスターは最低でも壁にはなり、防御カードを使用されたり、守備力が高いモンスターの場合、こちらのターンを耐えてまた仕掛けられる可能性もある。
基本的にはその場しのぎのカードなので、相手モンスターを封じた後は返しのターンできっちりと除去しておく必要がある。
またトークンとリンクモンスターは対象にできないため、両者を使う戦術に対してはこのカードが腐る場合もある。
とはいえ、デュエルが高速化している環境なら、1ターンのその場しのぎでも十分時間稼ぎになり、他のカードが使える状況であるならこれらの難点もあまり気にならないだろう。
総じて、様々な局面で使えて腐ることの少ない高い汎用性を備えたカードであり、どんなデッキでも採用して困ることは少ないだろう。
しかし、見方を変えれば遭遇率の高いカードともいえ、思わぬところで相手に使われても対処できるようなプレイングは常に心がけたい。
- 永続効果はその特性上断ち切ることが可能。
だが、誘発効果や起動効果を使用したモンスターに対してこのカードをチェーンして発動したとしても、無効にすることはできない。
一度発動してしまった効果は、カウンター罠などで発動や効果を無効にする必要があるのである。
- 勘違いされがちだが、リバースした場合の誘発効果を能動的に1ターンに2度使うことは、このカードとリバースモンスターだけではできないと考えていい。
仮に1度反転召喚で効果を発動し、このカードで裏側守備表示にしても、2度目の反転召喚の権利がすでにないからである。
だが、《砂漠の光》のようにリバースを強制するカードと組み合わせた場合や、相手モンスターからの攻撃後戦闘破壊されなかったリバースモンスターにこのカードを使用し続く戦闘によって再度リバースした場合はこの限りでない。
かつて海外では「反転召喚の権利の有無に関わらず、裏側表示になったモンスターは反転召喚することができない」というルールがあり、国によって違った。
世界大会では同一ターンでは反転召喚できないルールが採用されたが、告知はされなかった。
これにより2005年の世界大会でロサンゼルス代表はこのカードで裏側守備表示にした《聖なる魔術師》をジャッジに止められ反転召喚できず、香港代表に敗北を喫した。
- 相手の攻撃宣言時に、攻撃対象にされた自分のリバースモンスターなどに《月の書》を発動して裏側守備表示になっても戦闘は巻き戻さない。
《執念深き老魔術師》や《メタモルポット》などのリバースした場合の誘発効果で相手の戦術を狂わせる他、表側攻撃表示にされた《アステカの石像》・《ビッグ・シールド・ガードナー》を守備表示にして反射ダメージを狙うのも良い。
- 登場した時期は早いのだが、当時は《サンダー・ボルト》・《ブラック・ホール》・《激流葬》等の規制が緩く、こちらに注目されることは少なかった。
また、《ハーピィの羽根帚》や《サイクロン》の規制も緩く、このカード自体があっさりと除去されることも頻繁にあった。
それらのカードが規制され、効果モンスターが強力化する環境となるにつれ、相対的にこのカードの価値が上昇したのである。
これによって、今度は複数枚採用するデッキが徐々に目立つようになっていった。
- このように使いやすいカードではあるが、種類の多いBEGINNER'S EDITION 2やBEGINNER'S EDITION 2(第7期)にしか収録されておらず、入手が難しかった。
DUEL TERMINAL -疾風のドラグニティ!!-とGOLD SERIES 2010で再録されるも、それぞれレアリティや絶版になった関係により集めにくいことに変わらなかった。
後にストラクチャーデッキ-ドラゴニック・レギオン-で再録され、従来より集めやすくなった。
- 日本語版ではDUEL TERMINAL -疾風のドラグニティ!!-にレアで再録されるまでレアリティがノーマルのものしか存在しなかった。
- 原作・アニメにおいて―
アニメGXでは橘一角のデッキに入っているのが確認できる。
《一撃必殺!居合いドロー》によりデッキから墓地へ送られた。
「十代vsオージーン」戦ではオージーンが使用。
《E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン》を裏側守備表示に変更し、貫通効果を持つ《サテライト・レーザー X-06S バルサム》での攻撃に繋げた。
「異世界編」では《岩の精霊 タイタン》が使用し、《八つ手サソリ》とのコンボを披露した。
- アニメZEXAL
II の「カイトvsジンロン」戦でカイトが使用。
《武装神竜プロテクト・ドラゴン》を裏側守備表示にし、装備されていた《ドラゴン・シールド》を破壊した。
凌牙の回想シーンでも登場している。
- アニメZEXALの「遊馬vs徳之助」戦で、徳之助がこのカードと似た効果を持つ《ウラの書》を使用した。
《ウラの書》はリバースモンスターしか裏側守備表示にできない上、通常魔法であり、このカードのほぼ下位互換である。
- コナミのゲーム作品において―
DUEL TERMINALのADXにおいては特殊コマンドとして登場。
任意の相手モンスター1体のターンを1回スキップさせる。
除去効果や守備表示・リバースに関係した効果を持つモンスターに主に搭載されている。
- 「マスターデュエル」では、デュエルフィールドの端に配置される「メイト」の1体としてこのカードをモデルにしたものが登場している。
タッチすると本が開かれるのだが、中身は青い紙で文字が何も書かれていないことが確認できる。
- 「デュエルリンクス」では、セレナの専用ボイスが設けられている。
アニメでは使用されていないが、ムーンライトの名前から由来したものだろうか。
関連カード †
―フィールドの表側表示モンスター1体を裏側守備表示にするカード
- 《エレメントセイバー・モーレフ》
- 《先史遺産コロッサル・ヘッド》(レベル3以上)
- 《ゴーストリックの雪女》(自身を戦闘破壊したモンスター、表示形式を変更不可)
- 《砂バク》(同名カード以外)
- 《サブテラーの導師》(自身も裏側守備表示にする)
- 《月読命》
―フィールドの表側表示モンスター2体を裏側守備表示にするカード
- 《皆既月蝕の書》
- 《サン・アンド・ムーン》(表側表示2体を指定した場合)
―相手フィールドの表側表示モンスター1体を裏側守備表示にするカード
- 《ゴーストリック・フロスト》(直接攻撃する相手モンスター)
- 《ゴーストリックの魔女》
- 《Kozmo-グリンドル》
- 《ゴロゴル》(自身と戦闘を行った相手モンスター)
- 《タックルセイダー》
- 《地帝家臣ランドローブ》
- 《妖精伝姫-シラユキ》
―自分フィールドの表側表示モンスター1体を裏側守備表示にするカード
- 《サブテラーの妖魔》(サブテラー)
- 《妖精伝姫-ターリア》(相手の通常魔法・通常罠の効果を変更)
収録パック等 †
- Pharaonic Guardian -王家の守護者- PH-34
- DUELIST LEGACY Volume.5 DL5-119
- BEGINNER'S EDITION 2 BE2-JP232
- DUEL TERMINAL -疾風のドラグニティ!!-DT06-JP043 Rare
- GOLD SERIES 2010 GS02-JP011 Normal,Gold
- BEGINNER'S EDITION 2(第7期) BE02-JP190 Super
- ストラクチャーデッキ-ドラゴニック・レギオン- SD22-JP028
- THE GOLD BOX GDB1-JP031 Gold
- デュエリストセット Ver.ダークリターナー DS13-JPD29
- デュエリストセット Ver.マシンギア・トルーパーズ デッキ構築用パック DS14-JPM35 Ultra
- THE RARITY COLLECTION TRC1-JP043 Super,Secret,Collectors
- GOLD PACK 2016 GP16-JP018 Gold,G-Secret
- STARTER DECK(2016) ST16-JP027
- STARTER DECK(2017) ST17-JP025
- STARTER DECK(2018) ST18-JP026
- STARTER DECK(2019) ST19-JP027
- ストラクチャーデッキ-オーバーレイ・ユニバース- SD42-JP035
- デュエルロワイヤル デッキセットEX DR01-JPA26
- デュエルロワイヤル デッキセットEX DR01-JPB20
- デュエルロワイヤル デッキセットEX ROUND2 DR02-JPC21
- QUARTER CENTURY LIMITED PACK (発売当時のカードデザイン) QCLP-JP012 Ultra
- QUARTER CENTURY LIMITED PACK (最新のカードデザイン) QCLP-JP012 Ultra,Secret,Quarter Century Secret
FAQ †
Q:この効果で裏側守備表示にしたモンスターをそのターン内に反転召喚することはできますか?
A:そのモンスターがそのターンに召喚行為・表示形式の変更・攻撃宣言のいずれもしていなければ可能です。
Q:トークンに対して使った場合、そのトークンは破壊されますか?
A:トークンには裏側表示がないため、このカードの効果の対象にできません。
Q:《洗脳-ブレインコントロール》・《エネミーコントローラー》でコントロール奪取したモンスターにこのカードを使用した場合、どうなりますか?
A:そのモンスターのコントロールは、エンドフェイズに持ち主へと戻ります。
Q:フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスターをこのカードで裏側表示にした場合、エクシーズ素材はどうなりますか?
A:この場合、エクシーズ素材はフィールド上に残り続けます。
なお、エクシーズ素材が裏側表示になる事はありません。(11/03/17)