【サイキック族】 †
THE DUELIST GENESISで登場した種族、サイキック族モンスターによるビートダウンデッキ。
相手の行動を阻害しながら下級モンスターを展開し、シンクロモンスターを切り札とする。
《緊急テレポート/Emergency Teleport》
速攻魔法(準制限カード)
(1):手札・デッキからレベル3以下のサイキック族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズに除外される。
- サイキック族のシンクロモンスター
レベル5から9までと11が揃っており、ほとんどの組み合わせに対応させることができる。
ただし、全体的にあまり優れたモンスターがおらず、専ら種族サポートありきの運用となる。
戦術上そのあたりを重視しないのであれば、採用枚数は抑え目にしてもいい。
―採用範囲のサイキック族専用サポートカード
戦術 †
序盤は豊富なアタッカーや壁モンスター、リクルーターを駆使して立ち回り、フィールド・墓地を整えていく。
準備ができ次第シンクロ召喚を行い、そのパワーとサイキック族の効果を使いながら相手を沈めるのが主な戦術となる。
ひとたび攻勢に回れば《メンタルスフィア・デーモン》や《ハイパーサイコガンナー》、《アルティメットサイキッカー》の効果によって大量のライフ・アドバンテージも得ることができる。
フィニッシャー級に貫通効果持ちが多いため、相手が低ステータスのモンスターを多用するデッキならば一時的に守勢に回らせるだけでも格段に優位に立てる。
《沈黙のサイコウィザード》などによってサイキック族シンクロモンスターは容易に使い回せるため、蘇生制限を満たした状態で墓地へ送るのが理想的。
《神の警告》などでシンクロ召喚を無効にされたり、除外やバウンスでフィールドを離れさせることは極力避けたい。
《マジカル・アンドロイド》あたりをシンクロ召喚の繋ぎにして墓地へ送るのが手っ取り早いだろう。
また、蘇生制限に引っかかってしまった場合でも《ミラクルシンクロフュージョン》などで活用することができる。
何かとライフを必要とするため、汎用性が高くとも《神の警告》のようなライフコストを要するカードの採用は慎重に検討したい。
これらのコストを払ったことで重要な効果が使えなくなり、自身の展開が阻害されては致命的である。
特に《マックス・テレポーター》や《念動収集機》を起点にする場合はこの問題に直面しやすい。
同時にライフゲインの手段が豊富なのも事実だが、一度モンスターを展開しないことにはそれも難しい。
ただし、《神の宣告》は見方によっては「ライフを使い込んだ後でも問題なく使えるカード」とも取れる。
【ν(ニュー)サイキック】 †
除外能力を持つ《沈黙のサイコウィザード》・《静寂のサイコウィッチ》・《寡黙なるサイコプリースト》の3枚を主軸としたタイプ。
デッキ名はマスターガイド3で取り上げられた同種のサンプルレシピに由来しており、他には【次元サイキック】とも呼ばれる。
前述の3種が持つギミックとシナジーする《サイ・ガール》もキーカードとなる。
時間差特殊召喚によってアドバンテージを稼ぎながらシンクロ召喚を行い、召喚したサイキック族シンクロモンスターを使い回しつつ戦う。
核となるモンスターの汎用性から他の型でもギミックを組み込みやすく、現行の【サイキック族】における最も標準的なデッキと言える。
地属性が中心となるため、ナチュルのシンクロモンスターも利用しやすい。
加えて墓地の枚数調整に長けるため、《地霊神グランソイル》による各種シンクロモンスターの蘇生を狙うのも面白い。
【次元】と呼ばれるものの、実際は墓地利用主体のデッキなので【次元ビートダウン】などはむしろ天敵に近い。
除外利用を主体とした【サイキック族】については下記を参照。
《アポート》により《マスター・ジーグ》などの特殊召喚を狙うデッキ。
《カバリスト》の存在からモンスターを手札に加えることは容易だが、問題は《アポート》がくるまでの戦線維持。
《クレボンス》や《パンダボーグ》は壁を務めると共にリリース要員としても優秀。
《アポート》は手札からの特殊召喚のため、後述の【次元召喚】軸との兼ね合いもできる。
効果の対象となる《クレボンス》、《サイコジャンパー》等を多めに投入して、《念動収集機》からのラッシュを狙うデッキ。
《カバリスト》や《タイム・エスケーパー》などの非チューナーも用意しておきたいが、基本的にチューナーを並べる方が有効なので居なくてもさほど問題はない。
墓地からの大量特殊召喚を狙う性質上《サイコ・チャージ》や《強化人類サイコ》は相性が悪いため、投入を抑えるべきである。
レベル2のチューナーを容易に確保できるため、《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》のシンクロ召喚を狙うのも一興か。
《アポート》軸が手札、《念動収集機》軸が墓地からの展開を狙うデッキならば、これは《マックス・テレポーター》によるデッキからの特殊召喚を狙うデッキ。
軸となる《マックス・テレポーター》・《サイコ・コマンダー》・《寡黙なるサイコプリースト》は2〜3枚投入したい。
《サイコ・チャージ》も相性がよいため、こちらも多めに投入するのをオススメする。
《マックス・テレポーター》は特殊召喚できないため、アドバンス召喚をどうやって行うかが問題である。
《緊急テレポート》を利用して同時に《寡黙なるサイコプリースト》で除外するサイキック族をリリースに充てるという動きが安定性も高く強力。
ほか《脳開発研究所》はリリース確保を兼ねつつライフコストも抑えてくれる為相性がよい。
サイキック族関係以外にも様々なカードが考えられるので、選択の幅は広い。
即効性はないが、《静寂のサイコウィッチ》やガスタを壁に次ターンでのアドバンス召喚を狙う事も考えられる。
なお、ガスタを利用する際、《ガスタ・グリフ》を併用し《寡黙なるサイコプリースト》の手札コストに充てる事で、さらなる追撃が可能である点も覚えておきたい。
《サイコ・トリガー》・《イージーチューニング》・《サイコ・ヘルストランサー》・《強化人類サイコ》による除外。
そしてモンスターを《ブレインハザード》等で帰還。
その後シンクロ召喚によりフィールドを制圧するのが基本の戦術となる。
《サイコパス》の登場でサルベージも行えるようになった。
もしくは、メタに回り《次元の裂け目》・《マクロコスモス》を投入するのも、また一興である。
その場合《異次元の生還者》・《異次元の偵察機》をシンクロ素材として何度も使用できる。
自分フィールドのサイキック族モンスターを次々と入れ替える《メンタルマスター》の効果を利用し、またそれらによって発生する膨大なライフコストを《脳開発研究所》で踏み倒して行う1ターンキル。
1ターンキルと名の付くもののギミックは通常の【サイキック族】にも容易に取り入れられるため、ビートダウンを行いつつこのタイプにスイッチすることも可能。
手順は、フィールドに《脳開発研究所》と、自分フィールドに《メンタルマスター》を含む3体以上のサイキック族モンスターを展開。
その後《メンタルマスター》の効果で、他のサイキック族を《ディストラクター》→《強化人類サイコ》→《サイコ・ウォールド》→《パワー・インジェクター》の順で入れ替えていき、最後に《強化人類サイコ》自身の効果によって墓地のサイキック族を除外。
以上の手順によって、自分フィールドには強大な攻撃力+2回攻撃を持った《メンタルマスター》と《強化人類サイコ》(複数体)が並ぶため、これらで総攻撃を行い1ターンキルを狙うというものである。
もしくは《メンタルマスター》&《脳開発研究所》に加え、《ガスタの静寂 カーム》と《寡黙なるサイコプリースト》と何らかのチューナーを用意する1ターンキルもある。
《ガスタの静寂 カーム》で手札コストを稼ぎ、同名カードを除外した《寡黙なるサイコプリースト》を《メンタルマスター》でチューナーと連続で入れ替え続け、高レベルのシンクロモンスターを大量に並べる方法である。
この場合、上記よりもデッキに投入する必要カードが少なくなり、シンクロ召喚で除去も行いやすくなる。
もちろん特化すれば、手札補充後の《マジックテンペスター》による先攻1ターンキルすらも可能である。
《脳開発研究所》が存在しなければライフコストは自分のライフで払うことになるが、8000〜7000程度が残っていれば《脳開発研究所》は無くても1ターンキルは可能。
しかしこのコンボは自分フィールドに《メンタルマスター》を含む3体以上のサイキック族モンスターが必要となるため、《二重召喚》効果を内蔵した《脳開発研究所》はかなり便利なカードとなる。
そのため《脳開発研究所》をデッキからサーチする《テラ・フォーミング》や、その代用となる《念動増幅装置》はバランスを崩さない程度に積み込んでおくことが望ましい。
またそれらのフィールド魔法に頼らない場合、《サイコ・ヒーリング》も相性が良い。
ライフを実費で払うとなればその回復手段は非常に有効で、単純に考えてもコンボが発動するのはサイキック族モンスター3体以上が条件のため、これ1枚で3000ポイントを回復できる。
また核となる《メンタルマスター》をいち早くサーチするため、《緊急テレポート》・《ワン・フォー・ワン》は勿論《カバリスト》や《クリッター》、また光属性のためリクルートできる《シャインエンジェル》等のサーチカードは可能な限り積んでおきたい。
《ダメージ・コンデンサー》も有効だが発動条件がある上、手札コストは若干痛いかもしれない。
これらは通常の【サイキック族】にも採用できるため、デッキのバランスを崩さないまま投入することができるのは魅力。
《二重召喚》や《血の代償》によるモンスター展開のサポート、また《メンタルマスター》の効果で墓地へ送ったサイキック族を蘇生してフィールドのモンスターを水増しできる《リビングデッドの呼び声》や《リミット・リバース》等も有効になる。
《マックス・テレポーター》もモンスターを増やすのに使用できるが、《脳開発研究所》が存在していなかった場合は2000ポイントのライフコストがかなり足を引っ張ってしまうため、投入するのであれば枚数は1〜2枚に抑えておこう。
デッキを回転させるためのパーツとして、《成金ゴブリン》や《無の煉獄》等を投入しても良い。
前者は殆どがオーバーキルとなるため相手のライフ回復はデメリットにならず、後者はエンドフェイズに手札を捨てられるため《リビングデッドの呼び声》等の蘇生カードを能動的に使うのにも役立つかも知れない。
《ミラクルシンクロフュージョン》による《アルティメットサイキッカー》の融合召喚を積極的に狙う。
ブラフとしても有用であるため、フルに投入するのはもちろんだが、《シンクロ・フュージョニスト》によるサーチも狙える。
この場合フィールドにあるならば《緊急テレポート》、墓地にあるならば《ジャンク・シンクロン》を利用する事でサーチと同時に《マジカル・アンドロイド》のシンクロ召喚が可能である。
ここに同じく《シンクロ・フュージョニスト》でサーチ可能な《簡易融合》を絡める事で、《マジカル・アンドロイド》とレベル5融合モンスターでエクシーズ召喚、エクシーズ素材として墓地に落ちた《マジカル・アンドロイド》とサイキック族から《アルティメットサイキッカー》を融合召喚という攻撃的な動きが可能。
手札にある《シンクロ・フュージョニスト》を利用でき、エクシーズ素材とする事で除外デメリットを回避できる《エキセントリック・ボーイ》も相性が良い。
《シンクロ・フュージョニスト》1種では手札消費が荒くなりがちだが、《ガスタ・グリフ》を利用する事でもエクシーズ召喚およびシンクロ召喚が可能。
《調律》を《ジャンク・シンクロン》と共有できる《クイック・シンクロン》、アタッカーとなる《THE トリッキー》などを併用するならば、《ガスタ・グリフ》も腐らせにくく、サイキック族シンクロモンスターである《ダイガスタ・ガルドス》も利用できる。
《緊急テレポート》・《ジャンク・シンクロン》を共有できる《ガスタの巫女 ウィンダ》や、ランク5のエクシーズ召喚が行える《ガスタの疾風 リーズ》はそのまま《アルティメットサイキッカー》の融合素材にも利用できる。
《緊急テレポート》・ガスタのリクルート対象、各レベルのチューナー・非チューナーと選択肢が豊富であるゆえにメインデッキの圧迫は凄まじい。
融合モンスター・シンクロモンスター・エクシーズモンスターが共存するためエクストラデッキも同様であり、取捨選択はしっかりと行なっておきたい。
ガスタ・《エキセントリック・ボーイ》・《クイック・シンクロン》・《THE トリッキー》と風属性が非常に多いため、メインデッキに関しては各カードの枚数を削り、《ガルドスの羽根ペン》での再利用を狙うのもひとつの手である。
DUEL TERMINAL −インヴェルズの侵略!!−で登場したガスタを中心としたデッキ。
サイキック族に統一されてはいないものの、リクルートや除去、墓地利用によりボード・アドバンテージを稼ぐ事を得意とする。
詳しくは該当ページを参照。
手札からのカウンターを得意とするサイキック族のコントロール&ビートダウンデッキ。
除外に関係したカードを採用しやすいため、【ν(ニュー)サイキック】とも組み合わせやすい。
詳細は該当ページを参照。
ジャックナイツを中心としたビートダウンデッキ。
サイキック族に統一されてはいないものの、同じ縦列に複数のカードが存在することを条件とする効果を用い、フィールドを制圧していく。
詳しくは該当ページ参照。
ペンデュラム通常モンスターを主軸とした、ペンデュラム召喚と融合召喚の複合デッキ。
通常モンスターサポートや幅広いペンデュラムスケール、共通の破壊効果により多彩な戦術を組み込む事が出来る。
詳細は該当ページを参照。
電脳堺を中心としたサイキック族と幻竜族の混合デッキ。
3の倍数のモンスターの展開を得意とし、強力なシンクロモンスターやエクシーズモンスターを少ないカード消費で呼び出せる。
詳細は該当ページを参照。
クシャトリラを中心としたビートダウンデッキ。
共通効果と固有のサポートカードの存在により、レベル7の高レベルデッキながら展開しやすく、手札事故は起こしにくい。
詳しくは該当ページ参照。
能動的な特殊召喚手段を内蔵したモンスターが少なく、序盤の展開が遅れやすい。
ライフポイントを払って効果を発動するカードが多いため、劣勢からの逆転が困難な点も挙げられる。
【スキルドレイン】とは相性が悪く、サイキック族の強力効果をすべて封じ込め、戦線維持が困難になる。
【フルバーン】とも相性が悪く、ライフが大幅に減っている終盤を狙ってバーンカードを一気に発動してくる可能性が高い。
特殊召喚を軸とする事から、《大天使クリスティア》・《フォッシル・ダイナ パキケファロ》・《虚無魔人》といったカードにも弱い。
狙ったカード1枚を万能に除去できる《最古式念導》の使い所には十分注意する必要がある。
《魔のデッキ破壊ウイルス》で下級サイキック族の多くが破壊される点にも注意が必要である。
【サイキック族】の歴史はまさに《緊急テレポート》の歴史と言える。
デッキの要とも言える《緊急テレポート》が制限カードとなった。
優秀なチューナーである《メンタルマスター》も続けて制限カードとなった。
《メンタルマスター》が禁止カードに指定された。
《緊急テレポート》が準制限カードになった。
《緊急テレポート》が無制限カードになった。
《メンタルマスター》が禁止カードになったままであるが、《緊急テレポート》こそ【サイキック族】の高速シンクロ召喚の要であったため、かつての力はほぼ取り戻したといえる。
2015年 †
2月発売のクロスオーバー・ソウルズで優秀な手札誘発能力を持つ《幽鬼うさぎ》が登場。
更にPSYフレームが8月のブースターSP−ハイスピード・ライダーズ−にて現れる。
シンクロ召喚軸全体の復調も見られる中での固まったテコ入れの年となり、【サイキック族】の枠を越えてサイキック族の投入率が上向いた。
《緊急テレポート》が再び制限カードになった。
《緊急テレポート》が準制限カードになった。
関連リンク †