昆虫族/Insect †
基礎データ †
概要 †
主に様々な昆虫やクモやムカデといった陸生の節足動物の他、カタツムリ(デンデンムシ)やプラナリア(ウズムシ)・寄生虫など「虫」と付く無脊椎動物全般をモデルとしたモンスターが属する種族。
種族としての最大の特徴は、リクルーター・サーチャーの層の厚さだろう。
《共鳴虫》をはじめ、《共振虫》や《ゴキポール》、サポートカードでは《大樹海》や《孵化》など、デッキから手札やフィールドにこの種族を呼び込むためのカードは非常に多い。
かつては能動的な展開を苦手としていたが、シンクロ召喚・リンク召喚の発展とこれら効果の発動条件の緩い優秀なサーチャー群の増加により、現在ではアドバンテージ獲得能力をそのまま展開力に変えることが可能となっている。
初期は《人喰い虫》や《ニードルワーム》らをはじめとする、リバース効果モンスターが多く存在する種族として知られていた。
カテゴリとしてはクローラーが該当し、それ以外でもスパイダーや電子光虫、《リバーシブル・ビートル》・《夢蝉スイミンミン》などリバースに限らず特定の表示形式や表示形式の変更に関連した効果を持つモンスターが多く、現在では種族の特徴となりつつある。
表示形式関連以外でもトリッキーな効果を持つモンスターも多く、様々な場で相手を妨害する「G」シリーズはその代表例である。
様々なデッキに投入できる汎用性を持つ「G」たち以外にも、《寄生虫パラノイド》や《ジャイアント・メサイア》・《騎甲虫スティンギー・ランス》といったこの種族専用の優秀な手札誘発モンスターも多く擁しており、奇襲性の高い種族といえるだろう。
また、そのイメージとは裏腹にステータスの高い下級モンスターも多い。
《電動刃虫》・《地雷蜘蛛》・《ナチュル・スパイダーファング》・《アーマード・フライ》といった高攻撃力のデメリットアタッカーを多く擁する他、通常モンスターも優秀なモンスターが揃っており、【デミスドーザー】はその層の厚さが利点となった例である。
その他、《寄生虫パラサイド》、《スカラベの大群》などのサイクル・リバース、クセの強いサーチ+墓地肥やしを両立する《魔導雑貨商人》、公開する事でライフゲインを行う《黄金の天道虫》など、一風変わった効果を持つモンスターが豊富。
環境で活躍したモンスターとしては、一時代を築いた甲虫装機、デッキを問わず高い採用率を誇る《増殖するG》が真っ先に挙げられる。
しかしそれ以外では様々なデッキで落とし穴と共に出張されていた《トリオンの蟲惑魔》が存在する程度で、種族としては総数の割にマイナーな部類に入る。
現在は禁止カードだが、過去には《レベル・スティーラー》が【シンクロ召喚】系統のデッキで猛威を奮っていた。
更に遡れば、【デッキ破壊】のキーカードである《ニードルワーム》や、墓地を肥やす手段がまだ少なかった頃には《魔導雑貨商人》がコンボパーツとして重宝されていた時代もある。
種族サポートの発展は早く、《インセクト女王》や《インセクト・プリンセス》を中心に様々なカードが古くから存在していた。
しかし、この頃は全体的にカードパワーが低いため、この時期の【昆虫族】は《DNA改造手術》と《虫除けバリアー》や《トゲトゲ神の殺虫剤》を用いる【種族操作】の要素が強かった。
第4期になってアルティメット・インセクトシリーズや、軽い召喚条件と高い攻撃力を持つ《デビルドーザー》といった強力なモンスターが登場。
古参の《ドラゴンフライ》に加え、《共鳴虫》・《ゴキポン》・《ダニポン》といった様々なサーチャー・リクルーターも次々と登場し、種族統一に明確な意味が見出せるようになった。
第6期では《大樹海》の登場により種族デッキとしての個性は着々と濃くなり、他種族より遅れながらも《インフェルニティ・ビートル》と《地底のアラクネー》の登場により、シンクロ召喚を戦術として組み込めるようになる。
ついに第7期では凶悪な種族統一テーマの【甲虫装機】が登場し、環境でも認知されるようになった。
また、第6期の登場以来じわじわと数を増す「G」シリーズも上位デッキに常に潜んでおり、モチーフにふさわしい隠然たる存在感を環境で保っている。
第10期以降は昆虫族通常モンスターに関するカードが複数登場した他、クローラー・B・F・ビートルーパーといった新カテゴリの登場によりエクストラデッキも幾分か充実するようになった。
中でもB・Fとビートルーパーは属するモンスターの多くがカテゴリ内だけで完結せず昆虫族に関する汎用的な効果を持っており、種族を発展させる事に大きく貢献した。
さらに第11期には《樹冠の甲帝ベアグラム》をはじめとした複数の昆虫族モンスターやサポートカードが追加されており、これらの中には昆虫族に不足していたモンスター除去を行える効果を持つものが多く、ある程度種族全体の弱点を補えるようになった。
大型モンスターやフィニッシャーを大量に並べる事も得意な種族だが、それらの中に制圧効果を持つものは殆ど存在せず、また除去効果を持つものもまだまだ少ない上、自分ターンでしか発動できないものや発動条件が受動的なものが多い。
特に魔法・罠カードや伏せカードに干渉できる効果を持つカードはサポートカードを含めても殆ど存在せず、種族全体の一番の課題と言えるだろう。
その他、種族間の繋がりは非常に強い一方で、優秀なカードには昆虫族以外の種族の展開を阻害する誓約を持ったものが多く、他種族との連携が取りにくい上、単体で戦線を担えるような汎用性のある効果を持つモンスターも未だ少ない。
- 風属性に分類される昆虫族は、翅を持ち、飛行するタイプの昆虫がモデルになっているモンスターが主である。
しかし、地属性統一のナチュルに属する昆虫族に限らず、翅を持っている場合でも地属性になることも少なくない。
またゲーム作品においては「森属性」が存在するため、多くの昆虫族はこの属性になっている。
- 昆虫は「虫」の一種であり、虫とは人類・獣類・鳥類・魚介以外の小動物の総称や、回虫を代表とする人体寄生虫等を意味する言葉である。
それらの中でも、体が頭・胸・腹の3部に分かれ、頭部に各1対の触角・複眼と口器、胸部に2対の翅と3対の脚とがあるものを昆虫と呼ぶ。
- クモ・サソリ・寄生虫・カタツムリ等は、上記の「昆虫の定義」から外れる虫であるため厳密には昆虫ではない。
しかしOCGにおいては、こういった「虫」系統のモンスターもそのほとんどがこの種族に属している。
- アニメGXにおいて胡蝶蘭が《インセクト・プリンセス》を主軸においた昆虫族デッキを使用した。
また、ティラノ剣山は「恐竜さんより更に太古の厳しい時代から生きてきた生物」として虫全般をリスペクトしている。
- アニメ5D's公式サイトのデュエルワンポイントレッスンにおいて、龍可に「生理的にだめなのよ!!」と誹られた種族である。
- ちなみに、東映版アニメでは《グレート・モス》系列に似た召喚方法を持つ「キングビートル」という昆虫モンスターを遊戯が使用している。
関連リンク †
その他のリンク †