【デッキ破壊】 †
デッキ破壊を用い、デッキ切れによる勝利を狙うデッキ。
アドバンテージを得にくく、逆に相手の墓地アドバンテージを増やすことにも繋がるため、プレイングは難しい。
リクルーターや手札交換等のデッキ圧縮を行うデッキに対しては、より早くデッキ破壊を進めることができるだろう。
またデッキ破壊により相手のデッキが把握でき、特にマッチ戦では思わぬ情報アドバンテージに繋がる事もある。
デッキ破壊の手段は、大別すると「ドローさせる」・「デッキから直接墓地へ送る」・「デッキから除外する」の3種類に分かれる。
それぞれにはハンド・アドバンテージ、墓地アドバンテージ、除外アドバンテージを相手に与えるデメリットがある。
このため、【デッキ破壊1キル】程ではないにせよ、速効性と効率が求められる。
以下に、そうした戦術を満たせるカードを列挙する。
―デッキ破壊を行うモンスター
―その他相性の良いモンスター
―デッキ破壊を行うモンスター
―その他相性の良いモンスター
―デッキ破壊を行う魔法・罠カード
―その他相性の良い魔法・罠カード
リバースした場合の効果を《スキルドレイン》・《聖なる輝き》・《停戦協定》等によって封じられると痛い。
魔法・罠除去やカウンター罠、時には《禁止令》等も駆使して対応したい。
これらはメタカードとしての意味合いが強いので、サイドデッキに用意しておくと良いだろう。
また、リバースモンスターが根こそぎ除去される《抹殺の使徒》も天敵。
こちらはメインデッキからも投入できる《八式対魔法多重結界》や《砂漠の光》のチェーンで対処できる。
さらに、恒常的に墓地のカードをデッキに戻すことができる、【ガスタ】や【マドルチェ】なども苦手な相手となる。
墓地へ送られたトリガーを持つカードや墓地で発動できるカードは利用されてしまうため、相手にアドバンテージを与えてしまう。
中でも《ジャックポット7》とは非常に分が悪く、自分のカードのどのような効果でも墓地に《ジャックポット7》を落としてしまうと相手の特殊勝利に貢献してしまう。
第1期(1999年〜2000年) †
BOOSTER5で《ニードルワーム》と《メタモルポット》が登場した事で、OCGにデッキ破壊の戦術が加わった。
また登場当初は「相手のデッキに干渉する初のモンスターの一体」としても注目を集めた。
第2期〜第3期(2000年〜2004年) †
Pharaoh's Servant −ファラオのしもべ−発売以降に登場した《サイバーポッド》・《現世と冥界の逆転》・《処刑人−マキュラ》等のこの戦術による勝利を高速化させる強力なカードが多数登場。
これらを効果的に活かした【デッキ破壊1キル】等が当時の環境を席巻することとなった。
第4期(2004年〜2006年) †
04/03/01に《サイバーポッド》が、05/03/01に《処刑人−マキュラ》が、06/03/01に《現世と冥界の逆転》がそれぞれ禁止カードになるという重い規制を受けた為、従来の運用からの大幅な変更を余儀なくされた。
第5期〜第6期(2006年〜2010年) †
《ネクロフェイス》や《ヘル・テンペスト》等といった「デッキから除外という形でデッキ破壊を行う」カードが登場。
これらは相手に墓地利用させにくく、再利用も防ぎやすい点が注目された。
その結果、【ネクロフェイス】や【トーチ・テンペスト】等が生み出され当時の環境でも結果を残していった。
第7期(2010年〜2012年) †
《ネクロフェイス》が10/03/01の制限改訂により制限カードになるという重い規制を受けた為、従来の運用からの大幅な変更を余儀なくされた。
第9期(2014年〜2017年) †
15/01/01に《現世と冥界の逆転》が制限復帰した。
しかし、エラッタにより禁止カード化以前のような先攻1ターンキルは不可能となった。
ただし、《デビル・コメディアン》とのコンボなどはあるため、かつての【現世と冥界の逆転】のギミックを活かした1ターンキルデッキとしての構築自体は可能となった。
一方、【トーチ・テンペスト】はEXTRA PACK 2016で登場した【壊獣】の登場に伴い、それまでのデッキ破壊コンボ一辺倒から一転、【壊獣】及び【ゴーレム】の戦略要素と折衷したコントロール色重視のデッキ破壊コンボデッキへと変化していった。
終盤になるとマキシマム・クライシスで登場した《灰流うらら》により、「相手のカードをデッキから直接墓地へ送る」効果を持つカードを無力化させることが簡単になった。
その結果、「相手のカードをデッキから直接墓地へ送る」効果を持つカードに依存したデッキは対策され易くなり、結果を残すのが厳しくなった。
第10期(2017年〜2020年) †
17/04/01の制限改訂での《妨げられた壊獣の眠り》の規制や新マスタールール導入、リンク召喚・リンクモンスターの登場等に伴い、【トーチ・テンペスト】は従来の運用からの見直しを余儀なくされた。
一方、CODE OF THE DUELISTで登場した《トリックスター・リンカーネイション》を軸に据えた【トリックスター】が登場。
《トリックスター・リンカーネイション》自体が《テラ・フォーミング》or《盆回し》→《トリックスター・ライトステージ》→《トリックスター・キャンディナ》からこのカードへのサーチが可能であり、実質11枚のサーチカードに対応する。
その上《トリックスター・リンカーネイション》の効果の特性上デッキ破壊以外でもサーチメタ・手札破壊・トリックスター蘇生用のカードとして機能する点でも親和性が高い。
その結果、CODE OF THE DUELIST発売以降の環境では【トリックスター】を軸にしたタイプも結果を残すようになった。
しかし17/10/01にて《トリックスター・リンカーネイション》が規制され、また上述のサーチカードである《盆回し》も18/01/01に規制されることとなった。
その一方で、CODE OF THE DUELISTで登場した《レスキューフェレット》、及びその後のリンクモンスターの拡充に伴い、リンク召喚・リンクモンスターを絡めた戦術が研究・開発されるようになった。
第11期(2020年〜) †
デッキビルドパック タクティカル・マスターズで、魔法カード主体でデッキ破壊を基本戦術とする【神碑】が登場。
公式がデッキ破壊を想定してデザイナーズデッキを作成したというのはOCG史上で初の事例であり、【デッキ破壊】の歴史に大きな一石を投じた。
既存のデッキ破壊はカードを墓地へ送るため相手に墓地アドバンテージを与えてしまうのが欠点であったが、神碑は除外でデッキ破壊を行うため逆利用されるリスクを減らしているのが特徴。
デュエリストパック−輝石のデュエリスト編−で、《現世と冥界の逆転》サポートカードが登場。
《現世と冥界の逆転》の発動条件を緩和する《古尖兵ケルベク》・《古衛兵アギド》が拡充されたが、23/10/01には禁止カードに指定されている。
代表的なカード †
関連リンク †