禁止カード/Forbidden Cards †
基本的に、デッキ(エクストラデッキ、サイドデッキを含む)に入れる事のできる同名カードの枚数は合計3枚までですが、公式大会などで行われる公式のデュエルでは、その大会形式によって「リミットレギュレーション」と呼ばれるルールが設定されており、デッキに入れる事のできるカードの枚数が制限される事があります。
制限には3種類あり、3種類の枠の中に設定されたカードはデッキに入れる事ができる同名カードの最大枚数が設定されています。
[禁止カード]
設定されているカードは1枚も使用する事ができません。
(公式ルールブック マスタールール3対応 バージョン 1.0 より引用)
04/03/01の制限改訂に施行されて以来、多くのパワーカードが禁止カードに指定されている。
特に苦情や批判の対象になりやすい「先攻1ターンキル」や「ループコンボ」の関連カードには厳しい対応が行われる。
最近では、ほとんどのデッキに投入され、デッキの多様性を損なう汎用性の高いカードが指定される傾向も強い。
導入後の半年ごとに制限改訂が行われていた期間には、09/03/01と10/03/01の2回を除き、その数を増やし続けた。
リミットレギュレーションが導入されてからは、期間が短くなったこともあり、数が増えない制限改訂も見られるようになり、コンセプトデュエルや特定の公式大会で限定的に禁止カードになるカードも出てきた。
また、環境の変化により相対的なカードパワーが落ちたことで解除されたり、大幅エラッタをして解除したりすることも増えた。
- 極めて例外的な事情として、21/02/20〜21/03/31の期間限定で《疫病》が禁止カードに指定を受けた事例がある。
前年から新型コロナウイルスが世界的に流行した事を受け、KONAMIが「疫病退散」の願いを込めたというキャンペーン的な理由による規制であり、ゲーム上の問題による規制ではない。
- デュエルの勝敗を揺るがすパワーカードが大半なので、大会以外の場でも無許可で使用するとトラブルの原因になりかねない。
友人などとのデュエルであっても、使用する際はあらかじめ許可を得た方が良いだろう。
- 遊戯王ゼアルOCGの時期に行われた小学3年生以下をターゲットにしたイベント「はじめて対戦会」では禁止カードの使用が認められていた。
また、2012年10月より「公認カジュアル大会」において、禁止カードを1枚だけデッキに入れられる「禁止カード1枚追加デュエル」が開催されていた。
また「公認カジュアル大会」内の「禁止カード1枚追加デュエル」開催に併せてか、2013年3月号のVジャンプ誌面上及びVジャンプWEB内にてトス之助vsジョークによる「禁止カード1枚追加デュエル」が行われた。
最終的にこれらのイベントは2013年9月21日以降に公認大会が「ショップデュエル」へと内容が一新されたことに伴い、廃止された。
禁止カードに関する記録 †
- 現在、一度でも禁止カードに指定されたことがあるカードは130枚。
TCG限定で禁止カードに指定されたことがあるカードは51枚。
無制限カードから一気に禁止カードに指定された事があるカード †
現在56枚。
括弧内は禁止カードに指定された日付。
★印は現在無制限となっているもの。
特殊な事情で指定された《疫病》は除く。
禁止を経験したが無制限に戻ったカード †
上記の★のカードを除いて現在31枚。
※印はエラッタされたもの。
関連カードが禁止になり本来の用法で使用できなくなったカード †
現在8枚。
括弧内は強引に使用する方法(コストにするなどの特筆性のない方法は除く)。
※印は効果は使用できないが、通常召喚・特殊召喚には支障はないためバニラ扱いで使用できるカード。
関連カードが禁止になり、一部の効果のみ本来の用法で使用できなくなったカード †
現在3種類。
括弧内は生成するカード。
原作・アニメにおいて †
原作やDM内の「決闘者の王国編」「バトルシティ編」においては、直接相手のライフにダメージを与えたりモンスターを破壊したりする魔法カードが禁止カードに指定されていた。
ただし前者であれば《フォース》が、後者であれば《殺虫剤》や《エネミーコントローラー》、《千本ナイフ》が使用されているシーンも見られる。
- アニメオリジナル「乃亜編」では、「海馬vsビッグ5(大門)」戦において海馬がデッキを組む際、三幻神が禁止カードとなっていることを言及している。
- アニメ5D'sでは、セキュリティ隊員のみが使用可能な「ポリスモンスター」や、デュエルアカデミア教師のみが使用可能な「ビンテージモンスター」が存在する等、禁止カードとは少々違う「使用制限」ルールがある。
- アニメARC-Vでは、ギャラガーが自身のデッキを「泣く子も黙る禁止カード満載の超極悪スーパーゴージャスウルトラレアデッキ」と言っていた。
なお、そのデッキでデュエルする前にデュエルチェイサー227を中心とした元セキュリティ軍団から鉄拳制裁を受けるというなんとも意味深な描写が見られた。
- アニメVRAINS第32話で島直樹が見ていたネット掲示板のハンドルネームは、全て放送時点(2017/12/20)での禁止カードのカード名をもじったものであった。
その中で《サンダー・ボルト》をもじった「サンダー・ボトル」は実在するカードである。
- アニメGXの放送1〜2年目の頃は、当時のカードプールが狭かったからか、OCGで禁止カードとなったカードであっても使用されていたものも見られた。
その後、放送2年目途中からはその様なケースが減っていき、次作アニメ5D'sの放送1年目を最後に禁止指定を受けたカードは劇中のデュエルで使われなくなった。
しかしアニメARC-V放送3年目に、「遊矢&黒咲vsグロリア&グレース」戦における《EMモンキーボード》の登場を皮切りに禁止指定を受けたカードが時折登場する様になった。
いずれの場合も効果は使用されておらず、壁や各種素材にされるなどの目立った活躍はしていないものの、禁止カード指定後の放送で使用されるのは実に8年ぶりであった。
もっとも、続くアニメVRAINSでは「極力OCGに準じる」方針が公言される形となり、その結果として、主人公のエースカードにあたる《ファイアウォール・ドラゴン》が全く登場しなくなるという事態が発生している。
- OCGにおける禁止カードとは少々意味合いが異なるが、デュエルディスクが認識さえすれば基本的にどんなカードを使ってもいいらしく、世界に1枚しかないカードや作り出したカードであっても問題なくデュエルが続行されている。
アニメARC-Vでは「遊矢vsストロング石島」戦で手札に戻されたカードが書き換えられて再びフィールドに出された際、(ペンデュラム召喚を含め)怪しんでいたが、「システム上エラーは出ていない」と言われた際に即座に納得していた。
一方でアニメDMにおいては、ジークが公式大会使用不可カードであるフィールド魔法《シュトロームベルクの金の城》を大会主催者側のサーバーに侵入して使用可能にしているシーンも見られる。
- 《シュトロームベルクの金の城》が使用された際にモクバは「禁止カードにはソリッド・ビジョンシステムが反応しないはず」と述べている。
どうやら通常はデュエルディスクが自動的に禁止カードか否かを判断してくるようであり、逆に言えば反応してしまえば上記の通り認めざるを得ないという事なのだろう。
- ラッシュデュエルをテーマとしたアニメSEVENSは既存のシリーズとは異なり、デュエルディスクが認識していても、(ゴーハ側のデータベースに存在しない)非公認カードと見なされれば禁止カードである。
劇中では《セブンスロード・マジシャン》にその疑惑がかけられ、結果としてドローした瞬間にルール違反で反則負けになるという状況に陥った。
この際、「デュエルディスクが認識しているから非公認はあり得ない」という意見に対し「高度な技術でデュエルディスクの認識を欺いている」というやり取りも見られ、歴代のシリーズとはこの点でも違いが見られる。
コナミのゲーム作品において †
2004年以前発売のゲームでは発売時点の制限リストをコピーするだけだったのだが、04/03/01の制限改訂で禁止カードが設けられて以降は、様々な工夫が行われている。
- ゲーム内の時間を切り替えることでリストがオリジナルのものに更新されたり、発売時点までのリストを使用できるようにする等していたが、「発売時点のリストを再現し、ゲームが進行すると全禁止カードの中からデッキに1枚だけ入れられるようになる」という方式も採用されるようになった。
- TAG FORCEシリーズにおいては、《賢者の石−サバティエル》・《幻魔の扉》・《狂戦士の魂》の様に始めから禁止カードに指定されたオリジナルカードが登場している。
さらに同シリーズでは2以降からプレイヤーが禁止カードを入れるとコンピューターのデッキが変わる(通称禁止デッキ)システムをとっている。
2ではプレイヤー同様の禁止カードを1枚入れたデッキだったが、3以降は制限・準制限カードも含めリストを大幅に無視するキャラクターも存在し、禁止カードを3枚積みしているケースもある。
2では相手も禁止カードを1枚入れたデッキだったが、3では禁止・制限・準制限を合計3枚無視している(タニヤなど一部のキャラクターを除く)。
さらに4では数は決まってないと大幅にエスカレートし、たとえばジャックの場合はなんと合計14枚も無視しているうえ、禁止カードの3枚積みも4種類ある。
また、5・6では《ツンドラの大蠍》のみが禁止カードとなっている事実上の禁止・制限カードの全解除リストをダウンロードする事ができる。
禁止カードが1枚だけ指定されているのは上記の禁止デッキとの対戦条件を満たせなくなるからと思われる。
SPではプレイヤーのデッキ内容に関係なく難易度設定を最高の「デュエルチャンピオン」に切り替えることでリストを無視したデッキを相手が使用してくるという方式に変更され、ダウンロードではなくゲーム中で一定の条件を満たすことであらゆるカードを無制限カード扱いにするリストが解禁されるようになっている。
- レガシー・オブ・ザ・デュエリスト:リンク・エボリューションでは、対人用のリミットレギュレーションは存在するものの、対CPU(アニメキャラクター達)での使用には特に制約が無く、禁止カード・制限カード・準制限カードでも3枚まで自由に積める。
多くのCPUも同様に、《強欲な壺》・《天使の施し》を始めとする禁止カードを複数積んで使用してくる。
ゲームが進捗すると禁止カードの使用が解禁され、それに併せてCPUも禁止カードを使うような仕様は旧作にも存在したが、ゲーム序盤から全カードが無制限カード状態というのは異例のゲーム内環境と言える。
- 遊戯王オンラインDUEL ACCELERATORにも独自の禁止・制限リストが存在したが、一方で一切の禁止・制限カードがない「Unlimited」という状態でのデッキ構築が可能であった。
無論通常のデュエルでは使用できないが、ある一定回数勝利したCPUキャラを相手に、または相手との合意があった場合のみ使用できた。
- アプリゲーム「デュエルリンクス」でも上記の最強カードバトル!と同様、《トゥーン・キングダム》等のようにゲーム内の入手方法の都合でゲーム中1枚しか入手できないカードが存在する。
一方、同ゲーム内にもリミットレギュレーションが存在するが、実装されているカードの種類の違いからOCGやTCGとは異なるリストとなっている。
そのシステムも、「LIMIT1」「LIMIT2」「LIMIT3」と特定リストの中から指定された枚数しかカードをデッキに入れることができない独自のシステムとなっている。
例えば「LIMIT2」に指定されたカードは、その中から合計で2枚以下しかデッキに入れることができないという仕様である。
その後、ゲーム誕生から4年目の20/10/04において禁止カードが新たに設けられた。
- ゲーム作品で世界大会などを行う場合、OCGの裁定と食い違っていたりバグが存在したりするカードが大会の際に禁止カードとされることがある。
- 「マスターデュエル」では禁止カードに指定されたカードはパックから排出されなくなり、またサービス開始時から禁止カードに指定されているカードは生成での入手も不可能であった。
その後のアップデートで一部カードの生成が解禁されたものの全てではなく、生成不可能カードは一切の禁止・制限カードがない「アンリミテッド」でも実質使用不可カードとなっている。
関連リンク †